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純正ROMチューン実戦編2

2011-06-29 22:31:20 | インポート

前回の続きです。

データー吸出しが終わったら、現状の車の状態を把握する作業に入っていきます。

絶対に必要なのは正確なA/F計 空燃費計です。

燃圧計や排気温度計、吸気温度計なども欲しいところですが、

A/F計があれば大体のセッティングはできます。

店ではA/F計に加えて、燃圧計、ブースト計(NAなら負圧計)吸気温度計

純正の制御信号(点火時期や燃料噴射率、エアフロ使用率等)が見れる診断機

もしくはトラストのi-タッチを必要に応じて取り付けます。

その後、車を走らせていくわけですが、

ターボ車であればブーストを低めに設定し、NAであれば徐々に回転数を上げるようにして

いきなりハイブーストや全開走行はしないようにした方が安全だと思います。

そしてA/Fが安全圏に入っているようであれば全開走行での現状チェックに入りますが

安全圏内の数字はターボ車両であれば10台後半から11台前半

NAであれば12台中盤といったところになると思います。

車両によって個体差はありますので注意してくださいね。

A/Fを凝視しながら少しでもヤバイ(薄い)と思ったらアクセルはすぐに抜いてください。

全体的に極端に薄いようであれば、燃料ポンプの異常やレギュレーターの異常

極端に濃くなる部分があればパイピング抜けや破れによるエア漏れの可能性があります。

メカニカルな部分を修理してからセッティングしてください。

全体的に若干濃いなーとか薄いなーとか言うレベルであれば

アサダサンはK定数の変更に移ります。

この辺りからの順番は各チューナーによって違いますし、考え方も違いますが

あくまでアサダサン的な順番で進んでゆきますね。

じゃあまずK定数だけを変更したときのA/Fの推移グラフを見てください。

Sn3o2395

ちょっと落書きしちゃってますが気にしないでください。

赤色がK定数の変更無しのときのものです。

安全マージンを考えるとこういう数字もありだと思いますがパワーは出ません。

そこでk定数を変更してゆきます。

このK定数と言うのは燃料噴射制御のバランスを取っている大元の数字だと思ってください。

インジェクターなどを大容量化したときにこのK定数を変更することが通常ですが

全体的なA/Fの微調整にも使えます。

この数字を大きくすればA/Fは濃い方向へ、小さくすればA/Fは薄くなります。

インジェクターを大きくしたときは、数字を小さくします。

例えばインジェクターが500ccでK定数 1 と言うエンジンがあって

調子よく回っているとします。

このインジェクターを1000ccに変えると単純にはいままでの倍の燃料が吹かれるので

プラグはベトベトになって点火できずエンジンは止まってしまいます。

そこでK定数を0.5に変更すると1000×0.5で500となり、噴射量としては元に戻ります。

実際はこんな簡単な数字では在りませんが、基本は分かってもらえたでしょうか?

じゃあこのK定数を少なくするとどうなるでしょうか。

結果は緑線です。グラフの波のかたちは類似しているものの

数値そのものが全体的に上がっていますね。

この数値では少し薄すぎますので、今度は比率計算して

高回転時に11.2ぐらいになるようにK定数を変更します。

それが青線になります。

じゃあどうすればこの数字を決定できるのか、

一番問合せが多いのがこの部分なんですが、企業秘密です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて嘘です。

その計算式を教えます。

特別に難しい物ではないのですが、

A/Fの特性にクセがあるのでそれを理解する必要があります。

まず中学か高校で習った比率の計算式を思い出してください。

x:y=x´:y´というものです。

実際に数字を入れてゆくと

2:4=4:8 4は2の倍数で8は4の倍数

その倍率が同じであれば比率は変らないというあの式です。

じゃあ、この数字のどこかが分からなかったときはどうすればいいのでしょうか?

はい 関数と言う単語が出てきたあなたは学生時代をまじめに過ごしていたと思います。

仮に上の式の2が分からなかったとします。

x:4=4:8

どうやってときます?

比率の式はウチウチソトソトです。

つまり:をはさんで内側の数字を掛けたものと

外側の数字を掛けたものはイコールになります。

8x=16

x=16÷8

 =2

ちゃんとあってますね。

これをA/FとK定数で応用します。

K定数が純正で255だったとします。

そのときのA/Fが10.2で濃すぎるとします。

じゃあ、K定数をいくつにすればA/F11.0にできるでしょうか?

275と答えた人・・・惜しいです。

上の計算式に当てはめると確かに275になるのですが

それじゃーA/Fは濃くなっちゃいます。

たぶんA/F9.4とか言う数字で濃い濃いです。

正解は235です。

A/Fは数字が大きくなると実際には薄く、小さくなると濃くなると言う

物理的には逆の性質を持っています。

なので比率計算のときも加算分を減算 減算分なら加算しなければいけません。

計算式は

255:10.2=x:11.0

10.2x=2805

x=275

この275は元の255と比べると25の加算となっているので逆に減算してやると

255-25=235と言う数字が出てきます。

正確にはこのほかにも色々な諸要素が関係するので一概には言えませんが

大体の計算はこの式で求める事が可能です。

実際A/F11.2を狙って計算したK定数で11.25弱を記録しているのでほぼ狙いどうりですね。

これぐらいの数値であれば全体的には良いと思うので

今度は燃料補正マップのセッティングに移って行きますが、それは実戦編3で紹介します。

どうですか?なんとなく理解できました?

特にモト〇ボのアサダサン!あなたのために書いています!(笑)


純正ROMチューン実戦編1

2011-06-29 21:02:58 | インポート

最近いろいろな人からちょくちょく問合せが増えてきた純正のROMチューンについて

分かる範囲でアップしてゆきたいと思います。

そうすれば

「詳しくはブログ見てね~」って言えるので・・・。

話は日産系で進めてゆきます。

まず一番最初に行う事。

それはCPUを車から取外し、CPUの中からROMを取り外します。

BCNR33やECR33などはマイコンとROMが一体になっている1チップになります。

取り外したROMは念のためデーターをバックアップ。

特に1チップはマイコンとCPUのバージョンをあわせる必要があるので

バックアップしたデーターの必要な部分だけを書き換えて元に戻す感じです。

ROMの中身の吸出しはこんな感じです。

Sn3o2385

右端にあるのがHCR32などで使用されている28PINタイプのROMで

真ん中の機械に載っているのが先ほど説明したBCNR33などの1チップです。

そしてデーターを吸い出すとこんな感じの数字の羅列とご対面します。

Sn3o2394

この画面は10進数に変換して色もつけているのでマップらしく見えますが

もともとは16進数で表示され色も付いていません。

ちょうど映し出しているのはECR33のRB25DET用のハイオク燃料マップです。

縦16×横16のマップで横軸がエンジンの負荷となり縦軸が回転数です。

先輩ROMチューナーの皆さんはこの画面をにらめつけて、

どの数字ががどのマップになるのかを解析し、

このテーブルのままマップを書き換えていました。

僕が尊敬する関東のチューニングショップ兼大手販売量販店グループ社長も

この数字を16進数のまま書き換えてセッティングしていた時代の方で

ダイナパックの導入時にデモンストレーションでお邪魔しましたが

それはそれはいろんなことを知っていらっしゃいます。

少し話がそれましたが、今は非常に便利な編集ソフトが出ています。

これまたいつもお世話になっている九州のチューニングショップ GT-WORKS製の

マップ編集ソフトを使用すると、

ただの数字の羅列だったROMの中身をどの数字がどこを制御している数字か

見やすくやさしく表示してくれます。

Sn3o2391

こんな感じです。

上がハイオク時の燃料補正マップで大きくすると

Sn3o2392

下は同じくハイオク使用時の点火マップです。

Sn3o2393

データーの内容は純正ではなくすでに書き換えたデーターです。

コピーする人もいないと思いますが、クセのある車に現車合わせした内容なので

そのまま使っても何の得もないと思いますので特にボカシ入れません。

ひとまず今日はここまでにします。

次は、実際にどのようにどこを書き換えて行くのかをアップしてゆきます。


HKSのDMRはデーターのロギングにも使えます!!

2011-06-26 12:47:29 | インポート

先日紹介したHKSのDMRを実際にセッティングに使ってみました。

初めて使う物なので、お客さんたちと一緒にワイワイ言いながら

ここ、使い勝手悪い・・・とか

ここは良いね~とか

商品の品評会も兼ねての作業です。

そしてお客さんのイッ〇ーが指摘していた、

「サブカメラのモニター映像が映んないから、実際再生しないといけないんだよね~

使い勝手悪すぎ・・・」

と言う意見ですが、説明書を見るとちゃんと切り替えスイッチが付いていました・・・。

試しに切り替えてみると・・・もちろん映ります!

そして、先日サージタンク&スロットルの加工を行った

A31セフィーロのセッティングで使ってみました。

車両はこんな感じです。

Sn3o2357

クロスフロー配管をターンフロー式にして配管をショートカット。

レスポンスが向上します。

スロットルの向きもサージに対して直角にしてしまうと

空気が6番気筒に向かってまっすぐ入りすぎてしまうので

斜めに角度をつけることによってサージの壁にあてて

それぞれの気筒になるべく均等に流入するようにしているつもりです。

AACも殺していないので何かと細かい配管が面倒でしたが

試乗してみると・・・にやりとしてしまうほどレスポンスが上がっていました。

おまけの効果としては排気音と吸気音がすこぶるかっこよくなります。

そしてセッティング時の画像はこんな感じになります。

Sn3o2358

メイン画面とサブ画面の時間は完璧にリンクしているので

メインの各種CPUデーターのときに

サブに映っているダイナパックの画面のA/Fやブーストがいくつなのか一目瞭然です。

専用の再生ソフトを使うとこんな感じです。

http://www.youtube.com/watch?v=EqyjdzxbaMw

魚眼レンズみたいですが、かなり接近して撮影しているので・・・。

かなりいい感じです。


バイクもこれからはCPUチューンですね

2011-06-22 22:06:13 | インポート

今日は同じ苗字のバイク屋さんのアサダサンが店に顔を出してくれました。

250万円ほどするドカティーのバイクに乗って・・・。

お客さんのバイクのようですがこれから煮詰めるそうです。

何でも4千以下のA/Fが薄すぎてトルクが出ないとのこと。

パワーコマンダーと言うサブコンで燃調をセッティングするそうです。

バイクもこれからはインジェクションのセッティングができないとだめなようです。

お互い頑張りましょう!


新セッティングツール!

2011-06-20 20:52:06 | インポート

HKSのDMR!

Sn3o2350

ドライビングを録画したり、Gセンサーでサーキットとリンクしたりと機能満載ですが

アサダサンはセッティングに使います。

HKSのVPROやアペックスのPFCはロガーが付いているので

何時どの回転のときに点火が何度でA/Fがいくつかで・・・などの関連性が一目瞭然です。

でも純正ROM書換えのときは、ロガー機能なんてないので

純正対応の診断機を使って点火とインジェクター噴射時間などを

モニタリングしながらの作業ですが、正直目が追いつきません。

A/Fはダイナパックのモニターに点火とインジェクターは診断画面に・・・。

そこで今ではトラストさんのi-タッチを使って、ダイナのモニター近くに貼り付けて作業してますが

それでも目が追いつかないことには変わりなく・・・。

そこでDMRです。

このカメラレコーダーには標準でサブカメラが付いています。

メインカメラはトラストのi-タッチに サブカメラはダイナパックのモニターを写し

あとで専用編集ソフトを立ち上げると・・・

メインの画像とサブの画像が1画面で見れる・・・!

すごーい新兵器です!

早速使いたいけど、すでに午後9時。

いまから直管のA31乗っけて、ダイナパック回したらさすがに苦情来ますね・・・。

どこでどうなったときにA/Fがどう変化したかがわかりやすくなります。