うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

南房総の巨樹・名木を訪ねる(2)ー南房総市、鴨川市

2024年03月09日 05時55分33秒 | 樹木医の日々片々
 このほかの候補には、大多喜町の小田代日枝神社の 大シイ 、このエリア最大の鴨川市清澄山清澄寺の 大杉 、鴨川市大山不動の参道沿いに バクチノキ群生地 、南房総市の増間日枝神社の 大杉群 があげられていた。
 ここで話が変わるが、この日、わたしは南房総市和田町の宿泊施設での翌朝周辺に散歩に出たのだが、淡竹(ハチク)の一斉開花、枯死の場面を確認した。そうか、昨年7月大多喜町での現地研修で竹の開花後の枯死を見たばかりだ。そうすると千葉では安房から上総地区の一円にはタケノコの生産農家が多いことで知られるが、その影響は数年続くのか。60年周期説がある中で竹の生理現象とは言え、驚くばかりだ。

 また、マナー上、小人数での寺社仏閣への参拝や観光目的の行動は問題なしだが、団体での訪問は事前の連絡が必要と思われる。 
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4.岩井の蘇鉄 個人
南房総市竹内234
現地説明板あり1999.11.20 推定樹齢:1000年 樹高:8.0 根元周:6.5
県指定天然記念物
 *ここはJR内房線岩井駅から徒歩で行ける。ソテツの北限の自生地は宮崎県とされていてここは植栽されたもの。本来は雌雄異株であるが、ここでは参考のために雌株雌花につく赤い果実の画像を加えている。このソテツは所有者の意向で継続的に葉刈り作業を早めにおこなっており、全体的に入り組んだ分岐が多くてコンパクトな樹形を保つ。
          
          
          

5.上三原の大楠 山神社
南房総市和田町上三原1249-2
現地説明板あり 推定樹齢:750年 樹高:30.0 幹回り:10.0
県指定天然記念物
 *ここの地質は軟岩や泥岩と砂質土で県の地すべり防止区域にあたり、後背地には斜面安定工としてロックボルトが設置されている。このクスノキの樹形は結果として気象害による「箒立ち」(現地説明板に記載あり)であり、また推測だが、太平洋沿岸からの超越風の影響からか樹木の上半部の枝葉に潮害の枯れが入っている。根元周りには多種類の実生の小木や蔓物植物が芽生えたり着生する。
 ここの前面が閉校した旧小学校校舎で、今回わたしたちが泊まった簡易宿泊施設になっている。ちなみに飲食の材料や総菜はクジラ料理などの外部からの仕出しやおにぎりだが、地元先輩樹木医の方の持ち込んだイノシシ肉や鹿肉の煮物は絶品であった。
          
          
          
           
         
6.鏡忍寺の降神の槙 鏡忍寺  
鴨川市広場1413
境内案内板あり
2011.10.6(10周)計測  推定樹齢:1000年~ 樹高:12.0 幹回り:4.4 根元周:
                 5.15
市指定天然記念物
 *ここは、鴨川市の平坦な市街地にあり日蓮誕生にともなう寺である。メインである降神の槙(イヌマキ)は活力は劣っており、枝葉の密度が疎で着葉量がまばらだ。踏圧防止策は? 樹幹にはウメノキゴケが付着したり、アブラムシ類寄生、ツノロウムシに伴ってすす病が発生している。そこで、養生をして主幹や支幹に唐傘状に支柱を施す。言うなれば、工芸性豊かな藤棚ふうな仕立てなどと、美観的にはよく考えられている。なお、有名な「波の伊八」の欄間絵は下段に掲載している。
          
          
          
          
 祖師堂にある彫物大工の「波の伊八」の欄間絵
          
          
          

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