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煌と白拍子祇王

2005年09月22日 | 平家物語
煌びやかな生活と愁嘆話 (撮影:未完御前)

前回は平安の煌びやかな生活を十二単で感じて頂きました。でも・・色々と女性の葛藤もあったんです・・。祇王・祇女という姉妹の白拍子の話です。『平家物語』の巻一に「祇王」という章があります。「祇王」の章は清盛をめぐる白拍子達の葛藤のドラマです。白拍子というのは烏帽子をかぶり水干を身につけて今様という流行歌を唄いながら舞う女性の芸能者のことですよね。
清盛が天下の権力を一手に握りわが世の春を謳歌していた頃、都で人気を博していたのが祇王・祇女という姉妹の白拍子でした。祇王は清盛に寵愛されて人も羨むような暮らしをしていました。ある日、若い白拍子の仏が是非に自分の舞いを清盛に見て欲しいとやってきましたが、そうそうに門外に追い払われました。それを見た祇王は自分も同じ白拍子ですから気の毒に思って清盛に「一度くらい見てあげてください」と進言します。可愛い祇王の言うことならと清盛は仏を屋敷に招き入れました。仏の舞いを見た清盛の心は仏に移ってしまいます。祇王の座を奪うという意図のない仏はしきりに辞退するのですが、清盛は「祇王があるをはばかるか。その儀ならば祇王をこそいださめ」と祇王を追放することを命じました。(ポイ しちゃったんですね・・)

萌え出づるも枯るるも同じ野辺の草 いづれか秋に逢はで果つべき
襖にこのような歌を書き残してから退出し、母の元へ帰っていきました。里に戻った祇王はただ泣き伏すばかりでした。やがて毎月の扶持も止められて生活は苦しくなり、代わって仏御前の縁者が富み栄えるようになりました。翌年の春、清盛からの使者がやってきました。清盛は退屈している仏を慰めるために祇王に仏の前で歌舞を披露しろと言ってきたのです。祇王はあまりの屈辱に行くことを拒否しますがこの老いた母への孝行と思って、仰せのとおり参上しておくれ」と、涙ながらに翻意を迫られ、やむなく清盛の館へ赴きました。仏がとめるのも聞かず清盛は祇王に舞い踊れと仰せられます。祇王は清盛と仏の前で「仏(仏御前ではなくブッダのこと)もむかしは凡夫なり。われらも遂には仏なり。いずれも仏性具せる身を隔つるのみこそ悲しけれ」と舞い踊り、お側に居る人々は涙を抑えられないのでした。祇王にはこの上ない辛さだったのでしょう。帰宅すると「都に居ればまた同じような思いをしなければならないでしょうから、いっそ死んでしまいたい」と嘆くばかり。祇女も「わたくしもお供します」と手を取り合って西の方を眺めていました。
刀自はそんな二人を見て娘二人に先に逝かれて自分も生きてはゆけない。一緒に死ぬ気になります。そうなれば、祇王もそんな親不孝はできません。そこで、死ぬのを思いとどまり髪をおろしました。刀自も祇女も髪をおろし、三人揃って嵯峨の山里で仏門に入ったのでした。祇王二十一歳、妹の祇女は十九歳、母・刀自四十五歳でした。
山里でも季節は巡り、翌年の秋のことです。
三人が念仏を唱えていた夜更け、戸を叩く音に出てみると尼の姿になった仏御前が立っていました。仏は「ご恩を受けたあなた様を追い出すことになってしまい、心苦しく存じておりました。また、わたくしもいつ同じ目にあうやもしれません。そんなことを思いますと、清盛様のご寵愛すら全く嬉しくもなく、お揃いで出家を遂げられたと承り羨ましくてなりません。この世の楽しみに耽る虚しさに辟易として、忍んで出て参ったのです。どうぞ、この尼姿に免じてこれまでのことはお許し下さいませ。そして、許していただけるなら、ここでみなさまとご一緒に念仏して後生を願いとうございます」と熱心に頼むのです。祇王は「あなたがそこまで気になさっているとはつゆ知らず、お恨みしたこともありましたが、その恨みも晴れました。私たちは世を恨んで出家いたしましたが、あなたは何不自由ない身で、しかも十七歳という若さで自ら髪を下ろされました。何という尊いおこころでしょう。あなたこそ私たちを極楽へ導いて下さる方です。ご一緒に後世を願いましょう」と涙ながらに答えました。こうして、こうして祇王一家と仏は、日夜余念無く仏道に励み、みな往生の本懐を遂げたのでした。
京都・嵯峨野の北西に祇王寺があります。女性に人気のスポットです。

次回は、管理人義経の勧めでここへはせ参じた方を紹介しましょうか^^
写真はその時に撮った写真だそうです。(義経は早々に帰宅致しました)
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