プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< アラベスク >

2022年11月14日 | テレビで見た映画。
1966年の映画。
初めから終わりまで、これでもかというほど全編これサスペンス。
ここまで来るといっそ潔いわ。楽しく見ました。

40分くらいから最後の20分くらいまでは若干中だるみしたかなー。
もうだいたいどんでんは返しつくしただろうと思ったので。
だが結局、最後の最後までどんでんは続くので、後になるとまた面白くなりますよ。
リアリティはない&最後整合性をもって終わるわけではないが。

とにかく絵作りが徹底してたねー。
オープニングからして、サイケデリックな機械的抽象デザインがおどるという
時代を感じさせるデザイン。多分当時は最先端にモダン。

冒頭の眼科のシーンが、もう本当に上手いね。これでもかというサスペンス。
間のサスペンスというか、普通さにひそむ異常性というか。
で、絵面はこってりがっつりサスペンスでしょ。よくやる。ここまでやる。

ザ・サスペンスを見たい向きにはおすすめ。

役者はグレゴリー・ペックとソフィア・ローレン。
ペックは「ローマの休日」の人。この頃は相当に中年で、線や雰囲気が
だいぶ緩んでいるんだけど、それがこの映画の味でもある。
ソフィア・ローレンはイタリアの大女優――しかし見た記憶は少ない。
うん。見てないな。主演作品は見てない。脇役の作品は見たと思うけど。
この人を素直な意味での美人だとは思わないが、存在が艶やかですね。

時代を感じる、いい映画でした。まあわたしは昔の映画でももう少しエレガントな、
ヘップバーンとかが可愛い映画が好きだけど。
あ、そういえば「シャレード」と同じ監督なんだって。
「シャレード」を見たのもずいぶん前だが、言われてみれば。
「シャレード」よりは正統的なアドベンチャーですかね。
素直に見て吉。馬に乗って逃げるシーンが好きだった。



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