プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 漁港の肉子ちゃん >

2023年01月22日 | テレビで見た映画。
5、6年前に小説は読んだんだよなあ。
けっこう面白かった記憶があるし、人と喋った記憶もあるが、
ここに書いてないのということは、語るべきことはそれほどなかったんだろう。
ストーリーは全然覚えていなかったので、こんな話だったかなあ……と
思いながら見ていた。

映画は、始まってから30分くらい過ぎて、ようやく面白くなってきた。
それまでは設定を延々と続ける「説明タイプ」で退屈だったけど、
30分くらいでようやく男の子が出て来て、話が動き始めたと感じた。

後半は面白く見たけどね。番組の終盤、サッサンの台詞からはずっと泣いていた。
まあファンタジー。この世のどこにも、いないだろうと思う人たち。
それはそれでいいけれども。

気持ちよく見終わったんだけど、でも肉子ちゃんが騙される可能性は
全然減ってないからね。サッサンが見守っててくれるとはいえ、
肉子ちゃんが利口になったわけではないし。
キクリンの洞察力をもってしても、親子の関係が蜜月状態で続くとは思えない。

と、話を考えていくとメデタシにはならん気がする。



西加奈子は「漁港の肉子ちゃん」を読んだ時に課題図書に載せて、
最近順番が回ってきて他の作品も読んだんだけど、
何を読んだか忘れるほどに印象が薄い。「きりこについて」だったか。

読んで面白くないわけではないんだが、薄いのかなあ。
迷った末に感想を残すまでではない、と感じて書かないんだよね。
「きりこ」も確か、変な人だけどひたすら善人なきりこが徐々に周りの人を
幸せにする、という話だった気がする。

デブだったりブスだったり、欠点がある人間でも人に好かれ、人を幸せにすることが
出来るんだよという話なのかなあ。
それはそれで救いがあるといえないことはないが、それでいいのかという気もする。

アニメとして良かったのは色彩の美しさだね。
ポップで賑やかな色使いだったけれど、気に障ることもなく。
能力のある人が存分に腕をふるっているんだろうなあという気がした。
風景の美しさもあったしね。絵力はすごかった。魅力の6割5分は絵。

大竹しのぶの声が別人でびっくり。演技ですねえ。
二宮の声が花江夏樹ですか。キャラクターとしては食い足りない人物だったけど、
話を進めてくれたのは感謝する。

明石家さんまがプロデュースということで少し先入観があったが、
普通に楽しめるエンタメ映画でした。

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