人の噂話なんて当てになりません

買い物に出た帰り、丁度バスが出たばかりでおじいさんと私の二人になりました・・・

停留所の待つ場所が5~6センチ土が高くなっています

何もやることが無いのでなんとなくおじいさんを見ていましたら・・・

彼はその段差でバランスを崩し仰向けに倒れてしまいました！

亀が裏返しになった形で起き上がろうとしますが体がゆう事を聞きません

私も腰痛で何のお役にも立たず誰か来ないかとあたりを見回すと・・・

同じくらいのお年の体格の良いおじいさんがこちらに来て

「ころんじゃったの？手につかまんな」と、手を差し伸べました

転んであがいていた痩せたおじいさんは渾身の力で彼の腕を引っ張りました

その時アクシデントが起こりました！

後から来たおじいさんが思いもかけない力で引っ張られたため、バランスが崩れ倒れているおじいさんの上に落ちました

二人とも仲仲起きられず・・・お互いの洋服を引っ張りながら起き上がって来ましたが・・・

コンクリートでアチコチぶつけたりこすったりして顔や腕から血が出て、やせたおじいさんは鼻血まで出ていました

この頃からバス乗り場に乗客が集まりだして・・・・

「お互いの服を持ったままで顔から血を流しているのを見て・・・」

(爺さん二人で殴り合いしたらしいぞ)

(太っている方が投げ飛ばしたんだってさ～)

(おまわりさん呼んだ方が良くなあい？)

誰も見ていないのに・・・人の噂なんてそんなもの

せっかくの美談を勝手な想像で犯人扱いして・・・

駆け付けたおまわりさんに目の前で起こった真実を説明して二人とも軽いけがをしているようなので

救急車に載せられてこの件は終わりになりましたが・・・

人の噂なんてこんなものなんだと体験させられました

桃寿