私が、巫女さんの代役を務めるなんて、大それたことですし、生まれてこの方、学生時代お祭りに神社でおみくじ売りのアルバイト依頼初めてですが・・・
何でも興味を持ったらやってみたくなる「野次馬精神」に負けて、お引き受けする羽目になりました
その部屋は8畳ほどの広さで母屋と別階段になっていました。皆さんと一緒にゾロゾロと中に入り、父、娘、母、私の順番に横に並びました
部屋の奥には神棚の様な物が一段高く祭って有り、その中に小さな祠が飾ってありました(これからの展開がどうなるかワクワクしていると)
宮司様は神棚とその周辺にお灯明を挙げ、人型に切った和紙を何枚か用意して、御祈祷を始めました
これから先が興味深々の私には何も起こらず・・ではなく、突然若い男の人が見えた気になったのです!(なんだ!この人は)
「何方かな?」宮司様が片手で祈祷をしながらそういうとお嬢さんが急に苦しみだして首を大きく横に振り始めました
「貴方はこのお嬢さんに振られて思いが切れない男でしょう?」何故、自分がこんなこと言っているのかしら?
その、お嬢さんの態度が急変して、私をにらみつけ、憎々しげに「余計な事をするな!お前が悪い!」(と、言った様に聞こえたんだけど・・・)
「今度は何方かな?」
「貴女はこの男が好きなのに自分を見てくれないからお嬢さんに嫉妬している女でしょう」(私、勝手に何言っているんでしょう?)
「お嬢さんはこんな男は何とも思っていないし、何度もお断りしているのに、解ろうとしない迷惑男なんだから、そんなに好きなら一生離れず捕まえておきなさいよ」
笑った!、確かに聞こえた、このお嬢さんらしくない低い大声で「ワーーははは・・勝った・・私の者」(って聞こえた筈だけど・・・?)
宮司様は人型に切った和紙を2枚取り「汝どもが考えている事はどちらも勝手な思い込みと、相解ったなら身を清め反省し、精進せよ」と言って灯明の灯をつけると灰になりました
何だか狐に騙されたような半分信じて半分は信じられなくて・・・
終わったから帰ろうとしたら、お母さまに「貴女にも憑いていますよ」と言って手をポーンと鳴らし「供養して頂いた事感謝して、ゆるりと参らせ候」(私の知らないお婆さんを感じました)
お母さんは丁寧に私達にお辞儀をしていました
「最後のお方はどなたですか?」宮司様に尋ねると「横断歩道にいた浮幽霊の様でしたよ」
「そういえば、こちらに来るときに信号機の下に花束が少し枯れかかっていたのが気になって、何方かお亡くなりになったのかと手を合わせました」ですって・・・
帰り喫茶店で色々お伺いしましたが・・・お嬢さんが言うには、新人研修会でミニ合宿が有り、最初の男の人と同じ班に成り、皆と一緒の態度で接していましたが、本採用になって
自分と配属された場所が同じで、それから何だかんだとしつっこく付きまとわれ、相手にしなかったら、その人には彼女がいて、ある日その彼女に勝手に別れを告げたので、彼女はお嬢さんが
彼を誘惑して取ったと勘違いして、お嬢さんが彼の会社に来なければこんなことにならなかったのにと考えているうちに「生霊」を飛ばしてしまったみたいです
それにしても、あの、声や姿が見えたような気になったのは何故なのか・・・帰りの喫茶店まで誰にも詳しい内容を知らされていないのに・・・
お母さまが来る途中、花に手を合わせた事なんか言われるまで知らなかったのに・・・世の中にはまだまだ説明できない不思議な事が沢山あると思います
桃寿
何でも興味を持ったらやってみたくなる「野次馬精神」に負けて、お引き受けする羽目になりました
その部屋は8畳ほどの広さで母屋と別階段になっていました。皆さんと一緒にゾロゾロと中に入り、父、娘、母、私の順番に横に並びました
部屋の奥には神棚の様な物が一段高く祭って有り、その中に小さな祠が飾ってありました(これからの展開がどうなるかワクワクしていると)
宮司様は神棚とその周辺にお灯明を挙げ、人型に切った和紙を何枚か用意して、御祈祷を始めました
これから先が興味深々の私には何も起こらず・・ではなく、突然若い男の人が見えた気になったのです!(なんだ!この人は)
「何方かな?」宮司様が片手で祈祷をしながらそういうとお嬢さんが急に苦しみだして首を大きく横に振り始めました
「貴方はこのお嬢さんに振られて思いが切れない男でしょう?」何故、自分がこんなこと言っているのかしら?
その、お嬢さんの態度が急変して、私をにらみつけ、憎々しげに「余計な事をするな!お前が悪い!」(と、言った様に聞こえたんだけど・・・)
「今度は何方かな?」
「貴女はこの男が好きなのに自分を見てくれないからお嬢さんに嫉妬している女でしょう」(私、勝手に何言っているんでしょう?)
「お嬢さんはこんな男は何とも思っていないし、何度もお断りしているのに、解ろうとしない迷惑男なんだから、そんなに好きなら一生離れず捕まえておきなさいよ」
笑った!、確かに聞こえた、このお嬢さんらしくない低い大声で「ワーーははは・・勝った・・私の者」(って聞こえた筈だけど・・・?)
宮司様は人型に切った和紙を2枚取り「汝どもが考えている事はどちらも勝手な思い込みと、相解ったなら身を清め反省し、精進せよ」と言って灯明の灯をつけると灰になりました
何だか狐に騙されたような半分信じて半分は信じられなくて・・・
終わったから帰ろうとしたら、お母さまに「貴女にも憑いていますよ」と言って手をポーンと鳴らし「供養して頂いた事感謝して、ゆるりと参らせ候」(私の知らないお婆さんを感じました)
お母さんは丁寧に私達にお辞儀をしていました
「最後のお方はどなたですか?」宮司様に尋ねると「横断歩道にいた浮幽霊の様でしたよ」
「そういえば、こちらに来るときに信号機の下に花束が少し枯れかかっていたのが気になって、何方かお亡くなりになったのかと手を合わせました」ですって・・・
帰り喫茶店で色々お伺いしましたが・・・お嬢さんが言うには、新人研修会でミニ合宿が有り、最初の男の人と同じ班に成り、皆と一緒の態度で接していましたが、本採用になって
自分と配属された場所が同じで、それから何だかんだとしつっこく付きまとわれ、相手にしなかったら、その人には彼女がいて、ある日その彼女に勝手に別れを告げたので、彼女はお嬢さんが
彼を誘惑して取ったと勘違いして、お嬢さんが彼の会社に来なければこんなことにならなかったのにと考えているうちに「生霊」を飛ばしてしまったみたいです
それにしても、あの、声や姿が見えたような気になったのは何故なのか・・・帰りの喫茶店まで誰にも詳しい内容を知らされていないのに・・・
お母さまが来る途中、花に手を合わせた事なんか言われるまで知らなかったのに・・・世の中にはまだまだ説明できない不思議な事が沢山あると思います
桃寿