タイトルからして、今日はなんとなく暗い話の皮切りです。
先日、老輩が検査入院をした日の事、担当医師から嘆きたる言葉を耳に致しました。その先生、老輩の検査専門医でもあるのですが、もうひとつの専門が、ズバリタイトルである「糖尿病」なんですね。非常に好感の持てる先生も、やはり今の医療制度に関しては厳しい見方でお話をして下さいました。
「正直自分は検査に来ているのか」、「または現在の医療制度に関するプレゼンか、いやカンファレンスを聞いてるのか」、ふと我を忘れた程ずっと聞き入ってしまいました。
しかし、何故老輩にそんな話をして下さったのかは今でも分からないままであります。
ただ、検査器具をつけて下さってる時の会話自体は、なんとなく自分の思いと共鳴出来た事に違いはなかったですが。
さて、その嘆きたる内容ですが、それは「糖尿病2型」になってしまう方々の殆どが、生活習慣病から発症をしてしまう事。さらに、その糖尿病2型の人工透析に対して莫大な国税が補填されてる事。そこに問題ありきだと。一概には言えないのかも知れないですが、そういう国をはじめとした医療システムの構築が、今の医療現場の崩壊、更にERなどの対応遅れ、医療費をはじめとする社会保障費の削減に繋がってると。
自己責任から引導された結果に対して国税補填、明らかに不合理そのものなのだろう。ましてや、第一級の障害者扱いとなり、個人の費用負担も少なくてすむ。
しかしその裏では国の負担が膨大に上る。だから、更なる予算を必要として税金を上げる、または全体的な医療費負担を重くする(企業負担/個人負担)などの結果になってしまうんだと。
現場の医師である以上、患者を診て良い方向へ導く事は当然のこと。しかし、一時的に退院される際には「残りの人生は自分次第ですからね」と毎回見送られていたそうです。
なんだか、よく分かる気がしました。
どこにでも大切な、「自己責任」。医療とはちがう私達の職場でも共通する文言なのでしょう。
◆参考◆ (少しばかり古い記事ですが)
糖尿病、人口透析とその先 |
■増え続ける糖尿病 ■日本経済をゆるがす糖尿病 人工透析は第一級の身体障害となり個人の治療費負担は少ないが、国家の負担は大きく、企業の健康保険組合、国保の赤字の大きな要因でもある。既に医療費、障害者年金を入れるとその費用は2兆円は超えている。高額医療のしわ寄せは、病院と患者の両方に見られ、病院は採算の限界に、患者は疾患に耐えられる限界に近い治療を受けている。 糖尿病も薬による治療ではなく、予防医学、食事から改善が求められているが、食材を根本的に見直し、調理方法から効果的な基礎栄養成分の含有率を高め、摂取しなければ、改善への道のりは遠い。 |