道草備忘録

本サイト安彦良和WORLDとあまり関連のない「道草」的ページ。 SHINJIが時々関心を持ったことを備忘録として記録。

クラウドアトラス

2013-07-15 11:35:19 | MOVE

「クラウドアトラス」(2011年制作) ブルレイで見ました

ウォシャウスキー監督ちゅーことで、マトリックス後半でキリスト的な犠牲とか、Vフォーヴェンデッタでの体制への反抗とか含まれていたので、そういうの取り込むのが好きな監督だと思っていましたが、今作では輪廻転生とか魂の進化とか、変な仏教観を取り込んだみたいです。うさんくさいです。

物語は1849年から2321年の間、6つの時代・場所にまたがるエピソードを、場面場面で順繰りに描かれて徐々に全体のストーリーが進んでいき、ラストに向けて収束していく感じにまとめられています。登場人物はどの時代も生まれ変わったと思われる人物が、様々な場面で再会、魂が進化していく様を描くという内容。

最初はどうなってるのか訳が分からないし、頭を整理しながら6つのストーリーについていくのがしんどいです。

全体的にかなり凝った映画構成なのですが、一つ一つのエピソードはぶっちゃけたいしたことがない。6つのエピソードの場面を順繰りに違和感なくミックスしながらストーリーを進行させる技術はなかなかすごいと思います。3時間近い長丁場の話しなのですが長く感じませんでしたから、見せ方がうまいんだね。

しかし、2144年とか、2321年という未来に入ってくるとどうにも見てられない。設定・CG・キャラメイクが恐ろしくチープ!同一役者が色んな時代で別人になるという、せっかくこの映画の売りは台無し感でいっぱい。トム・ハンクス、ハル・ベリーの無駄遣い。

2144年なんか、なんでネオ・ソウルやねん・・・と愕然としました。この映画は韓国マネーが入ってるんですか?なんか水没している設定のようなので日本は既に水没したとか?

場所がソウルな割には障子部屋に桜吹雪のCG壁紙や忍者チックな敵役とか、ハンパな着物が微妙に日本取り込んでて不愉快。西洋側から見たアジアイメージは未だに通り一遍な表現で辟易とするな。

ここではクローンを奴隷として扱い命をもののように扱う世界とか、あまりに極端な世界になってるし、未来のハイウェイとかCG使ってるけど今までいろんな映画で使われた焼き直しみたいで新鮮さは皆無。しかも、男はみんなヒラメ顔で笑うしかないメイク。

ブレードランナーをオマージュしたかったんだろうかな?クローンの話しは世界観にしろ設定環境はブレランの焼き直し。唯一見所はぱるる似のドゥナが脱ぐとこくらいでしょうか?

2321年になると、更によくある文明崩壊後の世界。原始的な生活に巻き戻り人々は暮らしていますし、ステレオタイプな未来像なんですよね。ソンミ様~とか変な宗教になっちゃってるし、どん引きしますわ。

ラストは外宇宙に出た昔の人たちに地球外惑星に移住し、雲の上の地球を見上げて思い出話にふけるお爺さんで終わる。

物語の中で作曲されたクラウドアトラス六重奏と、6つの時代のエピソードを絡ませたところは良かったと思う。

が、どの話しもたいしておもしろみが無く平凡。あくまで実験的な映画で終わっています。

ぶっちゃけ、レンタルで十分ですよ。アマで評価高かったのでブルレイ買ったけど失敗しました。

映画の話しとはいえ輪廻転生とか魂の進化とか、こういうのは信じないのでリアリティが感じられない。夢想するのはいいけど、今をしっかり生きる方が大事だと思うな。


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