苦楽の彼岸 山あるき 森あるき

こんにちは!umebocです。
主に近畿の山々をうめ子と2人で歩いています。

【18】センセイの鞄 (文春文庫))

2008-11-18 | 
もうすぐ40歳になる、主人公ツキコ。
ひとりで、居酒屋で酒を飲むような女性。
いつもの行きつけの店で、高校時代の先生に再会する。
酒のつまみの趣味だとか、気のあう二人。
以後も、偶然から、一緒に飲むようになる。
しだいに、仲の深まるふたり。
きのこ狩り、花見、島への旅行。
数十歳、年の離れた大人ふたりの、淡い、恋の話。


読了。

谷崎潤一郎賞をもらった作品だけに、面白い。
生活感のにおわない、ツキコという女性の視点。
飄々としたセンセイの立ち居振る舞い、言動。
センセイのしゃんとしたところに魅力を感じる。
こんな年寄りになりたいと思う。口調を真似てみたくなる。
淡くて、切なくて、しみじみと読めた。

センセイの鞄 (文春文庫) /川上弘美 umeboc好み度 ★★☆☆☆