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常識外れ!エスプレッソ製法で午後ティー 13年ぶり記録更新

2011年05月16日 07時36分00秒 | グルメ・特産品、新製品
【開発ヒストリー】常識外れ!エスプレッソ製法で午後ティー 13年ぶり記録更新
午後の紅茶
  
  
2011.5.15  産経ニュース
  
「午後ティー」の愛称で親しまれているキリンビバレッジの「午後の紅茶」。発売から四半世紀の歴史を誇る紅茶飲料のトップブランドが昨年、13年ぶりに過去最高の販売記録を塗り替えた。原動力になったのは、コーヒーの専売特許だったエスプレッソ製法を取り入れた常識外れの新商品「午後の紅茶 エスプレッソティー」の爆発的なヒットだった。

 

 
缶コーヒー通に狙い
 新商品開発のきっかけはキリンビバレッジのマーケティング部がぶち当たった壁だ。「午後の紅茶」は、昭和61年に登場すると瞬く間に一世を風(ふう)靡(び)し、ライバル飲料メーカーがうらやむ国内紅茶飲料市場で不動の地位を手に入れた。
 その先が問題だった。地位は維持しても、さらなる飛躍が難しい。ここ数年は伸び悩んだ。
 「缶コーヒーの消費者を取り込めばいい」
 手詰まり状態が続いていた平成21年春、紅茶チームに異動してきたばかりの主任、西村努さんがこう力説した。
 
 缶コーヒー「FIRE(ファイア)」の開発に携わった西村さんは、缶コーヒーを熟知していた。コーヒー飲料の市場規模は紅茶飲料の約4倍と大きいこと、中でも缶コーヒーは約7割と大きな割合を占めていること、缶コーヒーの愛飲者は1日に何本も飲むヘビーユーザーが多いこと、そのヘビーユーザーは銘柄を特定せず複数のブランドを選ぶこと…。ここにヒントがあった。
 「だったら何本か飲む缶コーヒーの1本に、紅茶を選んでもらえばいい」
 

 

高温高圧でギュッ
 そんなとき、商品開発研究所(神奈川県)から貴重な情報が寄せられた。
 「紅茶がエスプレッソ抽出できる」
 実際「午後の紅茶 茶葉2倍ミルクティー」のような味の濃い紅茶飲料は人気を集めていた。研究所は紅茶の味をより強く引き出す手法を試行。高温高圧でギュッと抽出する、コーヒーでおなじみのエスプレッソ製法に行き着いた。
 
 もちろん豆と茶葉では勝手が違う。葉は水を含むと膨らみ、扱いにくい。そこは圧力や温度の調整を繰り返すことで適切な抽出法を編み出した。
 抽出が可能となったことで、具体的な商品開発が始まった。味では、茶葉やミルクの配合、甘さを少しずつ変えたサンプルの試飲をチーム内で繰り返した。決定するまでに試したサンプルは200近くに及んだ。
 消費者に手にとってもらうため、マーケティング戦略も重要だ。西村さんらは、「エスプレッソティー」の容量を早々に決めた。缶コーヒーと同じ190グラムだ。
 
 缶紅茶の主流は350グラムだ。190グラムだと、半分ぐらいしかない。それでも、コンビニエンスストアで人気缶コーヒーと同じ棚に乗る。缶コーヒー愛飲者に自然に目に触れれば、「エスプレッソティー」を手に取ってもらえるはずだ。

 

 
もくろみズバリ的中
 もくろみは、その後ズバリ的中することになる。
 パッケージにも工夫を凝らした。「ESPRESSO」の文字を大きくデザインし、缶コーヒーと並んで違和感がないようにした。その一方でミルクティーのパッケージで使っている青と白を基調とし、埋没しないようにした。
 
年間販売目標は100万ケースに設定。1千の新商品を出しても3つしか生き残らないといわれる飲料の世界で、100万ケースが1つの壁だった。
 
 発売は22年2月2日。ふたを開けると、予想をはるかに上回るスピードで売れていく。出荷数量は1カ月で50万ケースを超え、2カ月半で100万ケースを突破した。10月に「ラテ」、今年4月には「ブラック」を追加。シリーズ3商品の累計出荷量は4月末までに607万ケースに達した。

 「エスプレッソティー」の爆発的ヒットで「午後の紅茶」シリーズの22年販売実績は9年以来、13年ぶりに過去最高を塗り替えた。定番商品の指定席であるはずの自動販売機でも取り扱いが始まった。
 マーケティング部商品担当部長代理の矢野高臣さんは「ブランドにあぐらをかかない若い人の前向きな気持ちがヒットをもたらした。こうした気持ちが会社全体に広がりつつある」と目を細めた。次の飛躍への決意が、みなぎっていた。(金谷かおり)
 
 ◇
 
 【午後の紅茶 エスプレッソティー】
 キリンビバレッジが「午後の紅茶」シリーズの新商品として平成22年2月2日に発売。コーヒーで親しまれているエスプレッソ製法を採用して、茶葉の味を高温、高圧で濃厚抽出するのが特徴。茶葉はウバ茶とアッサム茶を中心にブレンドした。発売直後から話題を呼び、1年目の販売実績は、目標の4・5倍超に達した。同業他社のエスプレッソティー投入を誘うなど紅茶飲料市場全体の活性化に大きく貢献した。
 
昨年10月には紅茶葉の配合を見直しで濃厚さを強調した味にリニューアル。ミルクの甘みと紅茶の苦味が楽しめる「午後の紅茶 エスプレッソティー・ラテ」も追加した。今年4月には「ブラック」も加え品ぞろえを充実させた。容量は缶好紅茶では異例の190グラム。税抜き希望小売価格115円。

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