しがのやまちゃん(マイカー与太噺)

クルマに関することや旅行記や日常のたわいのない噺を

FMトランスミッターの安定受信対策でカーシアターを

2015-02-20 16:50:00 | T-Connect ・ナビ

TP-185_FMTX.jpg

​ NSZA-X64TナビにはHDMI端子があり、Chromecast(小型メディア ストリーミング端末)を使ってナビ画面で見ることが出来るのですがHD画質のため移動中などネット接続の高速通信スピードが安定しないことなどで画面がフリーズすることもしばしば起こります。又ナビ案内が必要なときは動画を見ることも出来ません。(動画を見るのは助手席を含めた同乗者でドライバーの私は音だけ聞きます。念のため・・)

 そこでNexus 7の画面で動画を見て音声をナビのオーディオシステムで流せば迫力のあるカーシアターが実現出来ます。FM微弱電波を使うFMトランスミッターで実際に聞いてみると電波が弱くてノイズが入ったりしてカーシアターとは言い難いのが現状です。今回微弱電波でもSN比をかせぎ安定した受信が出来る方法を実験しました。

 使用したFMトランスミッターは、ヤックから出ているTP-185 FMトランスミッターφ3.5プラグ 2.4A USB付きです。

 実際にそのまま使ってみたが、変調が浅くNexus 7のボリュームを最大にしても、FM局を聞いたときのナビのボリューム値が18に比べて40位にしないと同じ音量にならないために音量を上げると、電界強度の小さいFMトランスミッターではSNが非常に悪くクルマの中での電気ノイズの多い処では、使い物になりません。そこでどの様にすれば良い環境が出来るのか考えました。

改善すべき項目

1 変調度を深くする。

2 微弱電波をナビのFM受信機に効率よく伝搬する。

この二項目について改善テストを行いました。

FMTX.jpg

 TP-185をバラして回路構成を調べた結果判ったことは、アンテナ出力はシガープラグの-側即ちGNDに接続されている。このため電波はナビの受信機まで届きにくくなっている。そしてオーディオ入力に10kΩの抵抗を逆L型PADにより6dB減衰して入力されている。シリーズに入っている10kΩをショートして減衰なしで入力することで変調度が改善出来る。又アンテナ線を切り、リード線でアンテナを引き出し効率よく受信出来る処へカットアンドトライで配線する。

 気になるのがこの改造により電波法違反にならないか検証してみた。

 免許の不要な微弱電波の定義. 
 電波法第4条で「発射する電波が著しく微弱な無線局に核当するもので、「無線設備から3メートルの距離において、その電界強度が毎メートル500マイクロボルト以下のもの」 とありTP-185のRF出力をスペアナで測定した。​

Output1.jpg

 90.0MHzにセットしたTP-185のアンテナ線をスペアナに直接入力しそのレベルは695.6μVであった。

電界強度の簡易計算式から

calc.jpg

G:アンテナ利得 1

P:送信電力    約9.6nW (実測したレベルからアンテナインピーダンスを50Ωとした                   場合の電力)

d:距離     3m


上式から電界強度はE≒173μV/3mとなり免許不要な微弱電波である。


PCB01.jpg


TP-185_antwire.jpg

まとめ

改造後実際にテストした結果

1 変調度を深くする。

 6dBの改善により変調が深くなりはナビのボリューム値が40位が30になってかなり改善できた。欲を言えば10dB位のアンプを追加すればFM局の音量と同じ位になると思われる。

2 微弱電波をナビのFM受信機に効率よく伝搬する。

 アンテナ線を引き出し最良ポイントをカットアンドトライで探しナビの液晶パネルを開いたときに金属部分があったので、そこにアンテナ線を取り付けた結果、一番安定した受信状態になった。
 従って次回ナビのイルミ配線をチェックするときFMアンテナ入力の部分にミックスすることで完璧にすることが出来ると思う。​

 今回の改善で、助手席、同乗者にとって迫力あるカーシアターが実現出来た。​




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