ものずき烏の無味乾燥?文

ブログ発想 LP/LD/CD コレクション作業 進行中。ジャズばっかしじゃないかと言われたら身も蓋もない。

コルトレーン:イン・オーストリア/アンド・ジョニー・ハートマン

2006-01-12 | 音楽 の 紹介
 コルトレーン・カルテットの安定期ですね。聴きやすい名作を発表しているのですが、この時期のコレクションはこの2枚だけですね。名作と言われる『バラード』、『デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン』などは、放送でも時たま流されていますので、持っていなくても、マッ、いいか。
安定期というのは、傑作『至上の愛』を懐胎していたという意味での安定期と思うからなのですが...

IN AUSTRIA / AND JONNY HARTMAN

"Live In Austria" Stash(JPN)CEJC-00103
The Inchworm / Everytime We Say Goodbye
Impressions
John Coltrane (ts) McCoy Tyner (p)
Jimmy Garrison (b) Elvin Jones (ds)
1962/11/28
 毎年、渡欧していたようです。これは、音楽の国オースリトリアでの録音。例によって録音はあまりよくないのですが、B面を占める「インプレッションズ」がいいですね。コルトレーン・サウンドのシーツ・オブ・サウンドといわれている典型的な演奏です。20分33秒、これくらいの長さで、これでもか、これでもかと繰り返される、ラベルの「ボレロ」的音楽なのですが、心理学的には「ボレロ」と同じようにコルトレーンには、性的なエクスタシーちゅうもんがあるのかもしれません。

"And Jonny Hartman" Impulse(JPN)YS-8505-AI
They Say It's Wonderful / Dedicated To You /
My One And Only Love
Lush Life / You Are Too Beautiful / 
Autumn Serenade
Jonny Hartman (vo)
John Coltrane (ts) McCoy Tyner (p)
Jimmy Garrison (b) Elvin Jones (ds)
1963/03/07
 素人受けするアルバムです。偏屈を自称するわたしでも買ってしまうほどにムーディーです。ジョニー・ハートマンの代表作なんですが、ジョニー・ハートマンが二流の歌手の扱いですから、アルバムの売り上げがインパルスなりコルトレーンに多く持っていかれても、文句も言えない弱い立場のような気がします。
コルトレーン・ミュージックとしては、シル・オースチンとかサム・テーラーの所謂ムード・テナー路線へいってしまいそうな危なさです。今にして思えば、この路線へいっていたほうが長生きしたでしょうね。

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2006/01/12 ものずき烏

(参考記事)
2005-03-05 コルトレーン:至上の愛(ライブ)
2005-10-15 コルトレーン:セコンド・ナイト・イン・トウキョウ/イン・ジャパン
2006-01-09 コルトレーン:ブルー・トレーン/マイ・フェイヴァリット・シングス
2006-01-10 コルトレーン:アフリカ・ブラス・セッションの2枚
2006-01-11 コルトレーン:アザー・ビレッジ・バンガード・テープ/ヨーロピアン・インプレッション