ものずき烏の無味乾燥?文
ブログ発想 LP/LD/CD コレクション作業 進行中。ジャズばっかしじゃないかと言われたら身も蓋もない。
 



BROWN RICE: Don Cherry




 ネイテブ・アメリカンのトランペッター、ドン・チェリーのアルバムである。デビューはオーネット・コールマンとフリー・ジャズをやっていたそうだが、あまり聴いていない。聴いているのは、エド・ブラックウェルと2人だけで演奏したBYGのムーMu )以降である。
 わたしのコレクションでは、ムー以前の物としてはペデンスキーのアクションがあるが、あまり興味を持てないでいる。
 ブラウン・ライスはJCOAの相対性組曲の次に並んでいる。この後続はオールド・アンド・ニュー・ドリームとかリーダー・アルバムがあって、最後がアール・デコとなっていて、ドン・チェリーの晩年が充実していることになる。なぜか、このブラウン・ライスが好きなのである。
 ドラマーはビリー・ヒギンズで、いつも一緒のエド・ブラックウェルではない。
ブラックウェルの皮を弛ませたような音を奏でるドラミングも面白いが、ヒギンズはどちらかといえば主流派のドラマーである。チャーリー・ヘイデンが、ミンガス風に重低音の不気味なベースを奏で、テナーがフリーで喚いている。ボーカルは何語で歌っているか判らない。欧米語ではなさそうで、わたしにとって完全に楽器と化している。そこに民族音楽的なドン・チェリーのラッパが歌い上げる。
 ジャケットのデザインも好きである。奥さん(Moki )の手芸品だそうで、横尾忠則のイラストを想わせるように印度風。インディカの玄米(Brown Rice )を手のひらに持つのは、お釈迦様なのだろう......ね。

"Brown Rice" EMI(ITA)3C_064-18107
Don Cherry (tp), Charlie Haden (b), Billy Higgins (ds),
Frank Lowe (ts), Ricky Cherry (p), Bunchie Fox (e.bongo),
Verna Gillis (vo), Hakim Jamil (b), Moki Cherry(tambourra) 1975
Brown Rice / Malkauns
Chenrezig / Degi-Degi


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/31 ものずき烏
テンプレートをカスタムとし、カウンタ#4(Startは54)をホーム・ページより転用した。
(参考)
2005-05-02 ドン・チェリー:ホーム・ボーイ
2005-05-03 ドン・チェリー:アール・デコ
2005-05-04 ドン・チェリー:相対性組曲


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




THE JAZZ PIANO OF: John Coates Jr.
ALONE AND LIVE: John Coates Jr.

 キース・ジャレットのソロ・ピアノに似ている。どちらが似せたのかは...聴いた人が判断するのが良かろう。
ジョン・コーツJr.のアルバムが出てから、キース・ジャレットはソロ・ピアノから、スタンダード・トリオに活動を移してしまった。
デラウェアの田舎で、ハウス・ピアニスト暮らしをしているジョン・コーツJr.は、都会には出てこない。
キース・ジャレットと同様に、牧歌的なフレーズが散りばめられている。
このアルバムも日本人がプロデュースして発表されたので、アメリカ本土では無名かも知れない。
初めのアルバムはトリオ編成なのだが、2枚目のソロ・ライブと、演奏のスタイルは変わらない。文字通り、孤高のピアニストなのである。


"The Jazz Piano Of John Coates Jr."Omni(USA)N-1004
John Coates Jr. (p)
DeWitt Kay (b)
Glen Davis (ds)
1974
Love Is Enough / Tune No.4 / A Minor Waltz
Deep Strings / Yesterday / Little Rock Getaway


"Alone And Live"Omni(USA)N-1005
John Coates Jr. (p)
1977
Prologue (No.39) / Ehen It's Sleepy Time Down South /
Never Have Known An Esther / Sketch /
Mixed Feelings / Homage / Something Kinda Silly
The End Of The Beginning / The Prince


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/30 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




春分の日、秋分の日を算出するだけならこの書籍で十分である。月を含めて太陽系の天体位置計算ができる。年・月・日でのユリウス通日を与えて、級数展開された計算式を解くだけで天体の位置が求まる。

わたしは級数展開された式を機械的に解くのを好まず、精度は落ちるが処理は幾分速い、三角関数で組み立てられた天体位置計算(斉藤国治「古天文学」)が好きである。
精度を必要とするときは、この本の計算式を使う。

暦計算研究会とは、海上保安庁水路部に組織されるグループである。
暦計算研究会『 こよみ便利帳 』
        恒星社厚生閣 1985/4/5 2刷
暦計算研究会『新こよみ便利帳』
        恒星社厚生閣 1991/4/5

2005/03/29 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




佐藤政次(編著)『 暦学史大全 』 駿河台出版社 1977/01/20


史料という物は、掘り起こさねば人の目にはふれないし、歴史という物は、常に見直さなければ、後世に伝えられない物なのであろう。
好事家が、資料を収集し編纂した書籍である。薮内清、小川清彦、桃裕行、渡邊敏夫、上田譲、前山仁郎 などなどの論文が6~7割含まれている。
神田茂の自宅に日参して、暦の資料を書き写したと聴いたこともある、印刷所も含めた意味での、大変な労作である。
オリジナルの論文が入手困難であるときに、役立つ便利な本であるが、引用には十分な注意を必要とする。
なおこの『暦学史大全』は、同編著者の『日本暦学史』を拡張したものである。

2005/03/28 ものずき烏

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




SUPERSAX PLAYS BIRD 1 & 2

 チャリー・パーカーのすべてが再現されている。すべてと言っても音楽だけであるので、お断りしておく。残されたパーカーの録音から採譜して、サックスのアンサンブルで再現させたアルバムである。オリジナルのパーカーは、このサウンドをたったひとりで演奏していたわけで、オリジナルを聴きたくなるのであるが、スーパーサックスはスーパーサックスでコンプリートしているのである。
久しぶりに探し出して聴いてみたが、みな同じ楽曲に聴こえてしまったのは、どういう訳なのだろうか......?

"Supersax Plays Bird" Capitol(USA)ST-11177
Med Flory, Joe Lopes (as)
Warne Marsh, Jay Migliori (ts)
Jack Nimiz (bs) Conti Candoli (tp)
Ronnell Brigh (p) Buddy Clark (b) Jake Hanna (ds)
1973
Ko-Ko / Just Friends / Parker's Mood / Moose The Mooche /
Star Eyes
Be-Bop / Repetition / Night In Tunisia /
Oh、Lady Be Good! / Hot House


"Salt Peanuts:Plays Bird Vol.2" Capitol(USA)ST-11271
Med Flory, Joe Lopes (as)
Warne Marsh, Jay Migliori (ts)
Jack Nimitz (bs) Conte Candoli (tp) Carl Fontana (tb)
Lou Levy (p) Buddy Clark (b) Jake Hanna (ds)
1974
Yardbird Suite / Groovin' High / Embraceable You
The Bird / Lover
Scrapple From The Apple / Confirmation /
Lover Man / Salt Peanuts	


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/27 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




"Phil Woods And Gene Quill" Alto×2

チャーリー・パーカーを追いかけていたフィル・ウッズと、ジーン・クイルのアルト・サックス2本での駆けあいで古臭い曲を演奏している。まだ進駐軍(の通信兵?)が街をかっ歩していた昭和30年代はじめの雰囲気は、こんなだったような気がする。この時代の日本人はみんな貧しかったが、ギブ・ミー・チョコレートとかチューインガムなんて言わなかった。そんな時代を感じる音楽である。パーカー派のアルトはアップテンポで演奏するとボロが見えないような感じだね。Dear Old Stockholm は好きな曲なんだけど、アップテンポが進駐軍の兵隊さんを想ってしまい、やっぱりこの曲はスタン・ゲッツに限る。
このサックスの駆けあい(アンサンブル)が増えると、Supersax につながるのだろう。



"Phil And Quill" RCA(SPN)NL-45974
Phil Woods / Gene Quil(as) Sol Schlinger (bs)
Dave McKenna (p) Buddy Jones (b) Shadow Wilson (ds) 1957
Sax Fifty Avenue / Ready Rudy / Cabeza / Twin Funkies /
Rib Roast / High Stepping Bizzes
Four Flights Up / Dig Your P's And Q's /
Dry Chops In The Moonlight /
Una Momento / Pottsville、U.S.A. / Frank The Barber

"Phil Talks With Quill"Exclusive(POT)ERS-101
Phil Woods / Gene Quil (as)
Bob Corwin (p) Sonny Dallas (b) Nick Stabulas (ds) 1957/09/11
Doxie I / A Night In Tunisia / Hymn For Kim
Dear Old Stockholm / Scrapple From The Apple / Doxie II



投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/26 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




PROFILE: Duke Pearson
TENDER FEELIN'S: Duke Pearson




"PROFILE"Blue_Note(JPN)BNJ-71005 {BST-84022}
Duke Pearson (p) Gene Taylor (b) Lex Humphries (ds) 1959/10/29
Like Someone In Love / Black Coffee / Taboo
I'm Glad There Is You
Gate City Blues / Two Mile Run / Witchcraft

"Tender Feelin's"Blue_Note(JPN)BST-84035
Duke Pearson (p) Gene Taylor (b) Lex Humphries (ds) 1959/12/19
Bluebird Of Happiness / I'm A Fool To Want You /
I Love You
When Sonny Gets Blue / The Golden Striker /
On Green Dolphin Street
3 A.M.

Donald Byrd:Fuego でピアノ弾いていたデューク・ピアソンである。Fuego はドナルド・バードとジャッキー・マックリーンが、目立っていたアルバムで、だいぶ売れたらしい。この2枚は地味にピアノ・トリオである。この2枚以降のデューク・ピアソンのアルバムは、編曲に力を注いだようで、純粋のピアノ・トリオはこの2枚で終わり。それほど個性的なピアノでもなさそうであるが、渋好みって、奴だね。聞き耳 立てて聴いてもいいし、BGMで聞き流してもいい。LPが生産されなくなる頃の残り物だったけど、いい買い物したと思う。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/25 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




「日本の暦」
 『天文学の応用』鈴木敬信(編)恒星社厚生閣 1958/02/28
「江戸時代の天文観測技術」
 『天文学の歴史』薮内清(編)  恒星社厚生閣 1968/05/30 2	
『暦(こよみ)』                恒星社厚生閣 1937/11/16
『数理天文学』         恒星社厚生閣 1973/09/15
『近世日本天文学史1通史』      恒星社厚生閣 1986/06/25
『近世日本天文学史2観測技術史』恒星社厚生閣 1987/01/15
『近世日本科学史と麻田剛立』    雄山閣出版   1983/05/10	
『日本の暦』                    雄山閣出版   1994/10/24 復刻
『暦のすべて』                  雄山閣出版   1979/11/05

精力的に日本の暦書を調査した、天文学者の渡邊敏夫である。数理に明るく戦前から暦法計算の著作がある。『日本の暦』は現存する暦書に関する唯一の著作であろう。所属していた大学(東京商船大)によるものか、江戸時代の観測技術についての著述は、他者の追従を許さない。『近世日本天文学史』は調査資料の多さに驚かされる。『近世日本科学史と麻田剛立』は、著者が戦時中に刊行した『間重富とその一家』を発展させたものである。寛政暦で採用された消長法の解説がなされている。寛政暦の制定には、麻田剛立の門下(高橋至時,間重富)があたっていて、麻田の消長法はそのまま取り入れられている。寛政暦は、西洋天文学での天体位置計算を日本人が独自に考えて、中国式の太陰太陽暦を組み立てたもので、わたしは一つの完成形と見ている。後の天保壬寅暦では黄道位置による定気を採用し暦法としての洗練さが失われてしまった。そんな意味で、わたしにとって『近世日本科学史と麻田剛立』は貴重な書籍である。

2005/03/24 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




FORCE: Max Roach



"FORCE" UNI(FRA) 289 76
side_a.Sweet Mao (1): La Preparation
     b.Sweet Mao (2): La Marche
     c.Sweet Mao (3): Le Commencement
side_d.Suid Afrika 76
Archie Shepp (ts) Max Roach (ds)

ブラウン=ローチ・クインテットでハード・バップの第一線に立ったドラマーのマックス・ローチは、ブラウンを交通事故死で亡くした後、60年代の公民権運動に参画し We Insisit! などのプロテスト色の強いアルバムを作った。これは、その流れのひとつと思える。作成し発売したのがフランスの"シャカイトー"。(a~c)の毛沢東組曲と、(d)はアパルトヘイトで苦悩する南アフリカが、テーマである。フランスが中国の儒教にひとつの理想を見たのは17~18世紀であり、毛沢東は現代中国を作った人物である。フランスの中国贔屓の典型をここに見る。テーマを出したのは"シャカイトー"ではないのだろうか?南アフリカを持ち出したのはマックス・ローチだろう。フランスの政党というのは文化を大事に考える伝統があるのだろう。アンドレ・マルローが文化大臣を務めたことがあると記憶している。日本の政党が、異文化とも云えるテーマをジャズで売り出す、素養とか度量というものがあるとは思えぬ。
下手なドラム・ソロなら長時間の演奏は聴くに耐えられない。そこにモダン・ジャズ界屈指のドラマーが複雑なリズムでスリリングに聴取者に挑み、引き込む。それにアーチ・シェップが無機的ともいえる音でメロディーを絡ませる。
ジャケットの毛沢東のイラストが気に入って入手した。長征、抗日戦線、政権闘争と続く毛沢東の、何をテーマとしているか、よくは判らないが、マックス・ローチの打ち出すリズムは、感性を刺激し続ける。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/23 ものずき烏
(参考)
2005-05-09 マックス・ローチ:ウイ・インシスト!


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




暦 (編)               ダイヤモンド社 1974/12/12
日本史小百科:暦      (近藤出版社)   1990/02/25
                      東京堂出版
天動説から地動説へ  国土社         1985/08/15 4刷
年・月・日の天文学  中央公論社     1973/05/01
日本人の天文観    NHKブックス 167   1972/10/20	
太陽・月・星と日本人  雄山閣出版     1979/03/20 2刷
東京天文台台長を勤めた、広瀬秀雄である。戦時中から暦学に興味を持ち、近藤出版の「暦」でその集大成を行った。この分野での広瀬の先学には、「日本天文史料」を編纂した神田茂がいる。古文書に関する知識も相当なもので、史料編纂所の桃裕行とも交流があったようである。内田正男「日本暦日原典」の成立には相当の支援を発揮したと想像される。
実に幅が広い。コペルニクスという西洋天文学者から物理、数学、さらに古事記、はては民俗学までと、広瀬秀雄の興味は尽きない。たしか「関孝和全集」にも関わっていたし岩波の日本思想大系(近代科学、洋学)にも関わっていた。

わたしが暦法計算にのめり込んだ期間と、広瀬秀雄の生存していた期間とが、重複していないので、コレクション数は少ないが、手持ちの著作を眺めただけでも、奥の深さと広がりが感じられる。

2005/03/22 ものずき烏

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




内田正男、能田忠亮、コンピュータ

「日本の暦」                        
 『暦』広瀬秀雄(編)        ダイヤモンド社 1974/12/12
『暦の語る日本の歴史』      そしえて       1978/03/01
『こよみと天文・今昔』      丸善           1981/12/25
「日本の暦法」
  『天文学史』中山茂(編)    恒星社厚生閣   1982/01/25
『暦と時の事典』            雄山閣出版     1986/05/05
『日本暦日原典』            雄山閣出版     1975/07/10
『暦と日本人』              雄山閣出版     1976/02/10 2刷
『暦のはなし十二ヵ月』      雄山閣出版     1991/12/05
広瀬秀雄、前山仁郎、桃裕行による宣明暦の研究は、前山仁郎の物故により頓挫しかけたのであるが、内田正男の努力により『日本暦日原典』として結実した。この暦日表は従来使用されていた『三正綜覧』の不備を補い、まさしく原典としての存在価値を高めている。桃裕行亡き後、古典籍による施行暦日との照合は内田正男により継続されており、その成果は『日本暦日原典』の改版(現在4版)に反映されている。先学の成果を踏まえての堅実な研究であることが、書籍リストからうかがえる。その分、新しい研究テーマを想起することは少ないが、日本の暦を考える上での基幹文献といえる。

内田正男の代表的著作は言うまでもなく『日本暦日原典』である。ところがこの著作、新刊では時々、在庫切れを起こすのである。わたしが捜し求めたのもそのタイミングであった。神保町で探しあぐね、見付けたのが池袋の八勝堂書店である。第3版が出ていた時期であったが初版であった。暦法計算には初版で十分であると判断し、高価であったが入手した。その本に挟まっていたのが右図の読者カードと名刺。新城新蔵門下で、薮内清の先輩にあたる人物である。能田氏がお亡くなりになり、遺族が蔵書の整理をして関東に流れたものと思う。古書店でこんな物にまで価値を見いだし値段を付けたのではあるまいし、まあ、面白い物が挟まっていたものである。次に能田忠亮の著作を挙げる。なお代表的著作としては「東洋天文学史論叢」がある。
『暦と迷信』               英進社       1949/04/25
「天文年代学」
 『天文学の応用』鈴木敬信(編) 恒星社厚生閣 1958/02/28
『暦』                         至文堂       1958/06/20
『漢書律暦志の研究』復刻版     臨川書店     1979/02/15
 薮内清(共著)

『日本暦日原典』に話を戻す。初版には次のような附録が添付されている。以降の版には無いと思う。事実4版を手に取ったが無かった。円形の計算尺によりヒントを得たと思える干支と暦日の換算具である。OKITAC 5090D のプログラミングで苦労をなされた著者のアイデアと想うが、漢字も画像も音も使える今の環境なら如何に、『日本暦日原典』を作り上げたのであろうか?
なお『日本暦日原典』を購入する際には、必ず最新版をお求め下さい。暦日編の古典籍との照査は勿論、暦法編においても微妙な改訂が行われています。



2005/03/21 ものずき烏

(2005/03/20)復刊ドットコムで『暦の語る日本の歴史』の印刷所情報を求めていたので提供した。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




山田慶児『授時暦の道』-中国中世の科学と国家- みすず書房 1980/4/20

「薮内清」の読書傾向は、その後継である「山田慶児」へと繋がっている。表題のはそのなかで一番好きな書籍である。ただし、わたしが求めている暦法の計算までは出ていない。中国暦法の最高傑作「授時暦」とその周辺のお話である。
中国の暦法は、皇帝の権威の象徴としての意味を持っている。日食が朔日に起こらなければ、天より統治を委託されている皇帝の不徳とされ、暦法の草案者は処分される。これは、清朝が滅ぶまで続く。明末に西洋天文学が参入するまで授時暦は大統暦と名を代え、最長の施行期間を誇っている。この授時暦は本邦に伝わり渋川春海の貞享暦に改訂されている。
この書籍で直接、授時暦にかかわるのは3分の1程度であるが、中国における暦法の位置づけが唐代から詳細に文献を挙げて説明されているので大変参考になる。

下記に、集めてしまった山田慶児の書籍リストを掲げる。(6) はぜんぜん理解できず。(8)、(9) は過去に雑誌などに執筆したものを集積したとの事であるが、(8)のアルミニュウムに関する記述は、その後中国で発掘の状況が発表されているので、訂正すべきであろう。
( ..薮内清『科学史からみた中国文明』NHKブックス406 1983/02/01 )
1.朱子の自然学                    岩波書店         1978/04/10
2.中国医学はいかにつくられたか    岩波新書 新赤599 1999/01/20
3.星界の報告 ガリレイ             岩波文庫 青906-5 1976/10/18
    山田慶児/谷泰(訳)
4.復元 水運儀象台                 新曜社           1997/03/15
    山田慶児/土屋栄夫
5.中国の科学 世界の名著(新装版)12 中央公論社       1988/09/20 2刷
    薮内清/大矢真一/川勝義雄/橋本敬造/山田慶児 他
6.三浦梅園   日本の名著(新装版)20 中央公論社       1984/02/20
    山田慶児(解説)
7.混沌の海へ                      朝日選書 207     1982/06/20	
8.制作する行為としての技術        朝日新聞社       1991/09/25		
9.本草と夢と錬金術と              朝日新聞社       1997/03/25

2005/03/20 ものずき烏

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




SEVEN STANDARDS 1985、 VOLUME 1 & 2: Anthony Braxton
SIX MONK'S COMPOSITIONS (1987): Anthony Braxton




"SEVEN STANDARDS 1985、 VOLUME 1" Magenta(USA)MA-0203
Joy Spring / Spring Is Here / I Remember You /
Toy / You Go To My Head / Old Folks
Background Music

"SEVEN STANDARDS 1985、 VOLUME 2" Magenta(USA)MA-0205
Moment's Notice / Rudy My Dear / Groovin' High /
Yardbird Suite / Nica's Dream / Milestone /
Trinkle、Tinkle	

Anthony Braxton (as)
Hank Jones (p) Rufus Reid (b) Victor Lewis (ds) 1985/01/31

"セブン・スタンダード"となっているが、Vol.1 Vol.2 となっているので、7+7計14曲。ピアノはハンク・ジョーンズ( GREAT JAZZ TRIO ? )でオーソドックスとも云える、リズム・セクションである。11年前のトラディショナルと異なり、アルト・サックス1本で演奏する。ブラックストンも年齢とともに丸くなったのだろうか、その分やや大人しめに聴ける。それもその筈で"スタンダード"と名を打っている。
ちょうど1983年にキース・ジャレットがスタンダード・トリオを稼動させ始めた時期であるので、大なり小なり影響を受けたのではなかろうか。その分、フリー・ジャズとかアバンギャルドに抵抗感のある人々には素直に溶け込めるだろう。
トラッドがスタンダードと改められたアルバムである。



 二匹目の泥鰌もおいしかったので、三匹目を狙ったのが、セロニアス・モンクを取り上げたこのアルバム。5スポットでドルフィーと共演したマル・ウォルドロン(p)と、セシル・テイラーと数多く録音があるブエル・ネイドリンガー(b)が付き合っている。
"セブン・スタンダード"と似ているといえば似ているが、モンクの楽曲が持つ自由さで、窮屈さがみえない。
この後、わたしの餌漁りが止んだせいもあるのか、ブラックストンの消息は...聴かない。
"SIX MONK'S COMPOSITIONS (1987)" Black_Saint(ITA)120_116-1
Brilliant Corners / Reflections / Played Twice / 
Four In One / Ask Me Now / Skippy

Anthony Braxton (as)
Mal Waldron (p) Buell Neidlinger (b) Bill Osborne (ds) 1987/07/01


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/19 ものずき烏
(参考)
2005-03-18 ブラックストン(トラディション) ←本稿前編
2005-05-17 チック・コリア:サークル ←トラディションの前


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




IN TRADITION VOL. 1 & 2: Anthony Braxton





"IN TRADITION" Steeple_Chase(DMK)SCS-1015
Marshmallow / Goodbye Poke Pie Hat
Just Friends / Ornithology / Lush Life

"IN TRADITION VOLUME 2" Steeple_Chase(DMK)SCS-1045
What's New / Duet Body And Soul
Donna Lee / My Funny Valentine
Half Nelson

Anthony Braxton (as、b.cl)
N.H.O.Pedersen (b) Tete Montolie (p) Albert Heath (ds) 1974/05/29

 デクスター・ゴードン(ts)が、このヨーロッパ最強のリズム・セクション(p,b,ds)と共演する予定だったとか。急遽ピンチヒッターで登用されたのが、アンソニイ・ブラックストン(as、b.cl)である。アート・アンサンブル・シカゴの系統といわれるブラックストンは、チック・コリアの実験的バンド、サークルで聴けた。マルチ・リード奏者ブラックストンはアルト・サックスを常用しているのだが、エリック・ドルフィが驚異の音使いを見せたバス・クラリネットで、ドルフィー以来のテクニックを魅せる。大きくて扱い難いバス・クラリネットが独特の音を奏でる。演奏曲はスタンダード。なぜトラディショナルと名付けたかの考察であるが、普段ブラクトンが演奏しているのがアバンギャルド(前衛)で演奏はフリー。それに対してのトラディショナル(伝統)なので、スタンダード(定番)とは呼ばない。アバンギャルドを演じているひとは、それを将来のスタンダードと考えているので、これらの曲はあくまでもトラディショナルなのだろう。
ブラクトンがトラッドと捉えているリズム・セクション。ブラックストンのフリー気味の演奏とよく調和がとれている。それでブラックストンは大きくはみ出さない。指向性のあいことなる演奏家同士がセッションできるのがジャズのジャズたる由縁である。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/03/18 ものずき烏
(参考)
2005-03-19 ブラックストン(スタンダード) ←本稿続編
2005-05-17 チック・コリア:サークル ←トラディションの前


コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




暦法及時法』改定増補版 昭和十三年八月二十五日発行 定價二圓三十錢
著者  平山清次
發行者 土居客郎
印刷者 石上文七郎
發行所 東京芝区南佐久間町二ノ四 恒星社
發賣所 東京市麹町区六番町六   厚生閣

戦前の本で珍しかろうと思うので奥付を書き写してみた。麹町区とは今の千代田区であり、芝区とは港区なのだがなぜ芝区には"市"の字が抜けているのかわからない。本文にもページの順が逆になっている箇所があり、読んでいて文がつながらないので不思議に思ったこともある。読むだけでなく、いたるところを眺めると当時の出版とか時代状況が覗けそうで興味深い。当時は出版が統制品扱いで印刷用紙なども認可を得ないと入手出来なくなりつつあったように聞いている。終戦直後の暦法関係の本も持っているが、その用紙たるや藁半紙でその藁が浮き上がっていて補修してからでないと頁がめくれそうもないくらいひどいものなのである。それに比べたら用紙の質はそれほど悪くなく製本もしっかりしている。大正時代に出版された本は、函に入っているにもかかわらず天金と云って本の上部(小口)に金箔処理されている物まである、大正はひとつのバブル景気だったのではと思ったりする。( この金箔は本を立てて置いたとき埃が積もるので、息を吹きかけて埃を取り除くためにあると云う。 ) 古本( ブックオフにはない古本 )はこんな面白さもある。参考までにこの本の購入価格は2500円(叢文閣書店1992/12/08)。雑談はこの辺で〆。

暦に関する疑問はこの一冊で十分だと思える戦前に発行された、一般向けの図書である。著者は東京天文台職員で太陽系の小惑星の研究で業績がある天文学者である。暦法の研究は京都帝大と東京帝大で盛んに行われたようである。京都は清朝が滅ぶときに羅振玉とか王国維が参入したくらいだから中国天文学が盛んになった。東京帝大には旧幕府天文方の資料が身近にあったので暦法の研究が行われた。平山清次は天文学者であると同時に暦法学者でもあった。元:授時暦の講義が「明治前日本天文学史」に掲載されているが、授時暦から本邦初の暦法である貞享暦に進む予定であったのではと思う。暦・天文学者の平山清次は、世界標準時を取り決める国際会議にも出席している。そんな理由からかこの本は、現行の太陽暦の改暦問題とか、古代の時刻制とか、夏時間の考え方まで書かれている。説明するのも面倒なので目次を列挙します。
/ 太陽暦 / 太陰暦 / 支那暦とギリシャ暦 / フランス共和暦 / 暦法改良案の分類及び評論 / 世界暦 / 週について / ロシヤの週制 / 日本に行われたる時刻法 / 月と時 / 常用時の改良に就いて / 時間の現在 / 二十四時通算法の可否 / 時の話 / 付録1、命数法の可否 / 付録2、尺貫法を保存せよ / 付録3、度量衡と暦の改正
もちろん時代が時代ですから、現代にそぐわないこともありますが、暦とか時の考え方は平山清次のこの「暦法及時法」に尽きると思います。

没後50年以上を経過し著作権も消えてしまい、戦後復刻もされないようです。わたしがTURBO Pascalで暦法計算のプログラムを作っていて停滞したとき、勉強の意味でこの本をタイプ入力しました。全文の見直しができたら、平山清次の同郷の好で青空文庫にでも提供しようかと思ったりします。

なお、日本に行われたる時刻法は橋本万平『日本の時刻制度』、斉藤国治『古代の時刻制度』と研究が受け継がれました。

2005/03/17 ものずき烏
(2005/04/04)
まだ2ヶ所未入力がありますが、平山清次『増補版 暦法及時法』 は、タイプ入力してあります。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ