ものずき烏の無味乾燥?文

ブログ発想 LP/LD/CD コレクション作業 進行中。ジャズばっかしじゃないかと言われたら身も蓋もない。

マイク・マントラー:ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ

2005-08-31 | 音楽 の 紹介

THE JAZZ COMPOSERS ORCHESTRA

 収集していたJCOAレーベルですが、その最後に第1作目を投稿することになりました。

"The Jazz Composer's Orchestra" JCOA(USA)LP-1001/1002

Communication #8 
soloists: Don Cherry (cornet) Gato Barbieri (ts)
Steve Lacy, Al Gibbons (ss) Gene Hull, Bob Donovan (as)
Lew Tabackin, George Barrow (ts) Charles Davis (bs)
Lloyd Michels, Randy Brecker (flh) 
Bob Northern, Julius Watkins (frh) Jimmy Knepper (tb) 
Jack Jeffers (b.tb) Howard Johnson (tuba)
Carla Bley (p) Kent Carter, Ron Carter, Richard Davis, 
Charlie Haden, Reggie Workman (b) Andrew Cyrill (ds) 
1968/01/24

Communication #9
soloist: Larry Coryell (g)
Communication #10
soloists: Steve Swallow (b) Roswell Rudd (tb)
Preview
soloist: Pharoah Sanders (ts)
Al Gibbons, Steve Marcus (ss) Frank Wess, Bob Donovan (as)
Lew Tabackin, George Barrow (ts) Charles Davis (bs)
Lloyd Michels, Stephen Furtado (flh)
Bob Northern, Julius Watkins (frh) Jimmy Knepper (tb) 
Jack Jeffers (b.tb) Howard Johnson (tuba)
Carla Bley (p) Roc Carter, Eddie Gomez, Charlie Haden,
Steve Swallow, Reggie Workman (b) Beaver Harris (ds) 
1968/05/08

Communication #11 part 1
Communication #11 part 2
soloist: Cecil Taylor (p)
Al Gibbons, Steve Marcus (ss) Bob Donovan, Jimmy Lyons (ts)
Lew Tabackin, Gato Barbieri (ts) Charles Davis (bs)
Lloyd Michels, Stephen Furtado (flh)
Bob Northern, Julius Watkins (frh) Jimmy Knepper (tb)
Jack Jeffers (b.tb) Howard Johnson (tuba)
Bob Cunningham, Charlie Haden, Reggie Johnson, Alan Silva,
Reggie Workman (b) Andrew Cyrill (ds) 
1968/06/20 21
 銀色で文字だけでデザインされた、たった2枚なのにBOXに入っている威圧感すら与えてしまう、贅沢なレコード。(のちにECMとかトリオで再発売したのは普通のダブル・ジャケットで、威圧感はなくなった)
アルバムの名義人はマイク・マントラーなのにセシル・テーラーの仕分けにしているレコード店もある。わたしも、セシル・テーラーと並べていた。リーダーは誰にするか、迷ったけど名義どおりにすべきであろうとの結論に達した。有名どころがジャケットの表には書いてあるので、誰にしても間違いはなさそうなのであるが、今回ブログで投稿するのに考えた。名義人はマイク・マントラーなのに、演奏はしていない、作曲と指揮がマイク・マントラーとなっている。そうです、クラシックと同じ扱いなら、明らかにマイク・マントラーのアルバムなのです。
 このマイク・マントラーなんですが、ヨーロッパの現代音楽をそのままアメリカに持ち込んでフリー・ジャズとのコングリマットをやろうとJCOAを組織したと考えられるのです。このアルバムには豪華パンフレットが付いているのですが、各楽曲の譜面の部分まで載せているのです。クラシックの演奏家であれば、譜面どおりに綺麗に音を合わせるのでしょうが、ジャズの演奏家ですから、それぞれの個性で解釈してしまいます。出てくる音色は不気味なブホォーー(言ってみればブラス・バンドの音合わせで、聴く気のない人には不快感を与えるであろう音色)、それをバックにソロイストがいつものスタイルでやらかすわけです。
1曲目(Communication #8 )が、ドン・チェリーとガトー・バルビエリ。
2曲目(Communication #9 )が、ラリー・コリエル。(アコースティックのコリエルでなくて電気ギターの破天荒なコリエル)
3曲目(Communication #10 )のイントロをスティーブ・スワローがやって、ラズウェル・ラッド。
4曲目(Preview )が、一番短い。この時点でコルトレーンの後継者であるところのファラオ・サンダース。ブレスなしではなかろうかと思う、4分近い大ブロー。
そして5、6曲目(Communication #11 )が、セシル・テーラー。これが、すごい。他人名義だから無茶するのか、ピアノが憎いのか、ものすごいスピードで弾きまくる。これは、ピアノが打楽器であった事を納得させる、セシル・テーラーの最高傑作でもあり、フリー・ジャズの金字塔でもある。

 初めて、このレコードに針を落としたのは30年も前になるのだろうけど、その時と感動は変わらない。脳みそがかき混ぜられる快感なんだろう。今でも一度聴いた感覚は、3日ほど残像となり、夢にまで出てくる。という、すべてが、摩訶不思議な衝撃を持つ音楽なのである。

 クレジットを打ち込みながら、考えてしまいました。モダン・ジャズの記念碑的大作である。これを発案したのはマイク・マントラーなのだが、これだけのプロジェクトをどうやって実現するか、メンバーに集まってもらうだけでも大変です。なにが大変かというと、俗っぽくなるけど、資金ですよ。ギャラは売り上げを見越しての後払いとしても、このアルバムの収録は’68年に3回にわたっているので、その都度、通信費、とか交通費、宿泊費、食費がかかってしまう筈です。一回で吹き込んでしまえば経費は安くなるのだが、そうはいかない。1回目の反省点が2回目で生きている。そして1、2回目の改良点が3回目となって、セシル・テーラーの大傑作が生まれたのです。
 このプロジェクトには、はじめセシル・テーラーは参加する意志がなかったと思いますし、のちのJCOAにも参加していません。クレジットを眺めてください、2回目には参加していませんが、1回目の録音にセシル・テーラのドラマー(Andrew Cyrill )が参加しています。これが物見(偵察)して、情報をセシル・テーラーに伝え、「よし、それなら俺がかき回してやると」メンバー(Jimmy Lyons、Alan Silva そして、Andrew Cyrill )を引き連れて3回目に参加し、この大傑作が生まれたと、想像します。(道場破りとか殴り込みの意気込みと感じたけど、違うかね?)
 このアルバム、ジャズのレコード分類なら、セシル・テーラーなのだけれども、明らかにマイク・マントラーのアルバムです。「音楽をジャンル分けして聴くのは間違いだ」と言ったエリントンの言葉の意味を味わっています。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/31 ものずき烏
(参考)
2005-05-04 ドン・チェリー:相対性組曲 JCOAレーベル3作目
2005-05-27 グレシャン・モンカー三世&JCOA JCOAレーベル6作目
2005-05-28 ラズウェル・ラッド&JCOA JCOAレーベル4作目
2005-05-29 クリフォード・ソーントン&JCOA JCOAレーベル5作目
2005-05-30 リロイ・ジェンキンス&JCOA JCOAレーベル7作目
2005-08-30 カーラ・ブレイ:エスカレーター・ オーバー・ザ・ヒル JCOAレーベル2作目

カーラ・ブレイ:エスカレーター・ オーバー・ザ・ヒル

2005-08-30 | 音楽 の 紹介

ESCALATOR OVER THE HILL:
Carla Bley, Paul Haines
& The Jazz Composer's Orchestra

"Escalator Over The Hill" JCOA(USA)3LP-EOTH
Hotel Overture / ...This Is Here
Escalator Over The Hill / Like Animals
Stay Awake / Ginger And David
Song To Anything Move / EOTH Theme / Businessmen
Ginger And David Theme / Why / It's Not What You Do
Detective Writer Daughter / Doctor Why
Slow Dance (Transductory Music) / Smalltown Agonist
End Of Head / Over Her Head / Little Pony Soldier
Oh Say Can You Do? / Holiday In Risk
Holiday In Risk Theme / A.I.R. (All India Radio)
Rawalpindi Blues / End Of Rawalpindi
End Of Animals / ..And It's Again
1968 .. 1971
参加メンバーを打ち込もうと苦慮しましたが、うまく纏めきれませんでした。代わりにパンフレットにのっていた才女Carla Bley )のポートレイトを出しておきます。

(美人ですが、...30年前です。
いたずら大好きな、知的レベルの高いヤンキーの雰囲気が出ています。)


 JCOAの2作品目。3枚組のBOXレコードで、なぜかほかのレコードより薄く出来ている。理由としては、オート・チェンジャーのレコード・プレーヤーに掛けるようになっていると思うのだ。Side-1の裏がSide-6、Side-2の裏がSide-5、Side-3の裏がSide-4となっているから、3枚重ねて連続再生させ、3枚をそのままひっくり返してまた3枚連続で再生するというプレーヤーだね。アメリカでは一般的なレコード・プレーヤーらしいけど日本ではレコードを大事にしたから、普及はしなかった。...今はハード・ディスクへ入れてしまえば何十時間でも再生できるね。
この表・裏で連続していないレコードなんだけど、初めは戸惑いました。1、6、2、5、3と聴いてしまって気が付くのだけれど、音楽が音楽ですから...なかなかリセットできないわけでして。時間がないときは、そのままあきらめて、次回のチェック・ポイントとして頭に刻んでおいたのです。なおかつ、Side-6がエンド・レスのカッティングになっているのです。こんなところにまで、カーラ・ブレイの遊び心が出ている。ECMで再発売しているCDは、エンド・レスの扱いはどうしたのか?ちょっとだけ興味がある。

 さて本筋の「エスカレーター・ オーバー・ザ・ヒル」ですが、ジャズ・オペラとして製作したとなっております。ミュージカルなら一発当てれば名声とともに大金持ちになることもあると聞くアメリカですが、オペラですよ。クラシックのマニアが偉そうに薀蓄を述べるオペラです。抵抗感がありましたが、カーラ・ブレイを信頼してこのアルバムを入手しました。全部聴くには2時間かかりますが、「葬送」とおなじようにストーリーを持った音楽であることがわかります。附録の豪華パンフレットにその筋書きのようなものが書いてあるのですが、英文ですので単語の拾い読み程度で、自分勝手に解釈して楽しみました。ホテルの場面から始まり、なんかがあって、インドへ行ってしまうような筋です。メンバーは、JCOAの一連の作品に参加しているフリー・ジャズのつわものです。そのつわものがカーラ・ブレイの割り当てた役柄を演じているのです。オペラ特有の発声で歌う歌手も少数ですがおります。フリー・ジャズのつわものは、それぞれにバンドを構成し、挿入歌を演奏しています。
ジョン・マクラフリン(エレキ・ギター)の加入するのは、ロック・バンドですね。インドへ行ったときは、インドの楽器(シタール、タブラ、タンブーラ)は未使用なのですが、ポール・モチアン(ドラム)が上手く音を出しています。苦手のリロイ・ジェンキンス(ヴァイオリン)も参加していますが、彼名義のアルバムと違って素直に入ってきます。
なにぶんにも超大作でありまして、こんなブログの作文なぞでは伝えきれません。カーラ・ブレイの、知性があふれ、遊び心の沢山つまった音楽に、完璧に敬服!

このオペラは、公演はしていないと思います。全体のプロットが初めにあって、録音の機会があるごとに収録し4年かかって完成させたようですので、公演を行ったとしても部分だけとなると思います。完成品はこのアルバムです。
2時間も続けて聴けない場合は、部分的に一曲だけ取り出して聴いても楽しめます。
薀蓄を述べるオペラではなくて、本来の楽しめるオペラをカーラ・ブレイは作り上げたのです。
書き忘れてしまったのが、ジャケットにカーラ・ブレイと併記してあるポール・ハインズなのですが、楽器は演奏していませんでオペラの歌詞を作った人です。カナダの詩人という事らしいのですが...よく判りません。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/30 ものずき烏
(参考)
2005-05-04 ドン・チェリー:相対性組曲 JCOAレーベル3作目
2005-05-27 グレシャン・モンカー三世&JCOA JCOAレーベル6作目
2005-05-28 ラズウェル・ラッド&JCOA JCOAレーベル4作目
2005-05-29 クリフォード・ソーントン&JCOA JCOAレーベル5作目
2005-05-30 リロイ・ジェンキンス&JCOA JCOAレーベル7作目

アストル・ピアソラ&ゲイリー・バートン:ザ・ニュー・タンゴ

2005-08-29 | 音楽 の 紹介

THE NEW TANGO: Astor Piazzolla & Gary Burton

"The New Tango" Atlantic(USA)Jazz 7 81823-1
Milongga Is Coming / Vibraphonissimo
Little Italy / Nuevo Tango
Laura's Dream / Operation Tango
Astor Piazzolla (bandoneon) Gary Burton (vib)
Fernando Suarez Paz (violin) Pablo Ziegler (p)
Horacio Malvicino (g) Hector Console (b) 1986/07 Montreux
 「ラスト・タンゴ・イン・パリ」を投稿して、もう一枚本格的なやつがあったと、持ち出したのが、わたしのゲイリー・バートンで一番新しいアルバム。その名も「ザ・ニュー・タンゴ」。
「まつけん・サンバ」が流行っているのですが、タンゴも日本では周期的に流行るんです、「黒猫のタンゴ」そして「だんご3兄弟」とね、誰かが仕掛けるようですが、タンゴは根強いファンがいると思いますね。
さて、アルバムに参加しているメンバーですが、ゲイリー・バートン以外知らないのです。Astor Piazzolla をなんと読むのかWebで引いてみました。アストル・ピアソラだそうです。御見それしましたタンゴ界では著名なお方のようです。
楽器のバンドネオンですが、味のある音色ですね。姿かたちは、アコーディオンのようで鍵盤がボタンとなっているので難しそうな楽器と受け取りました。
このアルバムはモントリューのライブですので演奏曲が片面それぞれに切れ目なく収録されています。むかしの収録ならフェード・イン/アウトして1曲づづにするのでしょうが、CD時代のライブでの収録方法なのだと、思います。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/29 ものずき烏

ガトー・バルビエリ:ラスト・タンゴ・イン・パリ

2005-08-28 | 音楽 の 紹介

LAST TANGO IN PARIS (Soundtrack): Gato Barbieri

"Last Tango In Paris" United_Artist(JPN)FML-1
Last Tango In Paris-Tango / Jeanne
Girl In Black-Tango / Last Tango In Paris-Ballad
Fake Ophelia / Picture In The Rain
Return-Tango / It's Over / Goodbye
Why Did She Choose You
Last Tango In Paris-Jazz Waltz
Gato Barbieri (ts) Oliver Nelson (arr) other 1973
 「ゴッド・ファーザー」が公開された頃の話ですが、マーロン・ブランドがポルノ映画の主演をしたと聞き及び、ナニを期待して「ラスト・タンゴ・イン・パリ」を観ましたが、見事そのナニの期待は裏切られました。中年男と若い女が、それぞれ別々でアパートを探していてかち合い、行きずりの恋愛をするというストーリーなのですが、描き方がエロチックではなく、芸術的なんですな。
音楽を、異例ともいえるガトー・バルビエリが担当しました。バリバリと暴走するように吹きまくるガトー・バルビエリが、サンウド・トラックを担当するということでジャズ・ファンも注目したのです。それで出来上がったのが、このサウンド・トラックです。プロデューサーも暴走を心配したのかオリバー・ネルソンにアレンジを担当させています。バルビエリはアルゼンチンの出身のようで、タンゴがふんだんに使われています。バンドネオンが独特の音色で、映像とよくマッチングしていると思います。ブラジルのサンバより、アルゼンチンのタンゴが、わたしの感覚に溶け込むようです。
このLPは、一般の映画ファン向けのようで、買ったときもジャズではなくて、映画音楽の仕切りにあり、ジャケットを読んでみてもガトー・バルビエリとオリバー・ネルソンの2人しか演奏家が記載されていません。Webでデータを探してみたのですが見つけられませんでした。バンドネオンなどという楽器を2人が演奏するとは思えないので、LPの製作会社がジャズやタンゴの音楽マニアを軽視しているようですね。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/28 ものずき烏

アート・ブレイキー:オージー・イン・リズム/ジ・アフリカン・ビート

2005-08-27 | 音楽 の 紹介

ORGY IN RHYTHM Vol.1 & 2: Art Blakey
THE AFRICAN BEAT:
Art Blakey & The Afro-Drum Ensemble

 暑気払いの第2段として、アート・ブレイキーのドラム・アルバムを投稿します。ジャズ・アレルギーの人は、ドラムが嫌いだと、かつて聞いたことがあります。そんな人のために暑気払いとしてジャズ・ドラムがたっぷりと聴けるアルバムをどうぞ...

"Ogry In Rhythm Volume 1" Blue_Note(JPN)BLP-1554
Buhaina Chant / Ya Ya
Toffi / Split Skins

"Ogry In Rhythm Volume 2" Blue_Note(JPN)BLP-1555
Amuck / Elephant Walk
Come Out And Mwwt Tonight / Abdallah's Delight
Art Blakey, Arthur Taylor (ds) 
Philly Jo Jones, 'Spece' Wright (ds,tympani) 
Sabu (bongo,timbals) 'Potato' Valiente (conga)
Ubaldo Nieto (timbales) 
Evilio Quintero (cencerro,maracas,tree log)
Herbie Mann (fl) Ray Bryant (p) Wendell Marshall (b)
1957/03/07
 サブー(ボンゴ奏者)のボーカルとハービー・マンのフルートが入る箇所は、なんかNHKラジオで水曜の午後4時頃やっている竹内勉さんの「民謡」の雰囲気なんです。
このアルバムはブルー・ノートのアルフレッド・ライオンが相当に力をいれたようですので、その辺の民族意識の差異かなあ...判り易いかどうかは疑問なのですが、あえて言ってみると...外国人が日本をイメージするときのフジヤマ、ゲイシャのように、アルフレッド・ライオン(ドイツ人)がアフリカをイメージすると、○○追分
レイ・ブライアントのピアノ・ソロは申し訳程度で入ってます。
 で、なんだかんだクレームをつけてもジャズ・ドラム×4の大迫力にしびれます。こんだけドラムが多いと、わたしごときには、これは誰のドラムと聞き分けられません。

Art Blakey And The Afro-Drum Ensemble
"The African Beat" Blue_Note(JPN)BLP-4097
Ife L'Ayo / Obirin African
Love, The Mystery Of
Ero Ti Nr'Ojeje / Ayiko Ayiko
Tobi Ilu
Art Blakey (ds,tympani,gong,telegraph drum)
Solomon G. Ilori (vo,penny whistle,taking drum)
Chief Bey (conga,telegraph drum,double gong)
Montego Joe (nambara drum,double gong,corboro drum,log drum)
Garvin Masseaux (chekere,african maracas,conga)
James Ola. Folami (conga) Robert Crowder (bata drum,conga)
Curtis Fuller (tympani) 
Yusef Lateef (oboe,fl,ts,cow horn,ttumb piano)
Ahmed Abdul-Malik (b) 1962/01/24
 楽器の打ち込みに手間取りましたが、ほかのアルバムならパーカッションで済むのですが、アフロ・ドラム・アンサンブルとタイトルにありますので打ち込んでおきます。これはドラム奏者がアート・ブレイキーひとりですので多少は落ち着きますが、なにぶんにもパーカッション奏者が多人数でございまして忙しいことこの上なし。カーティス・フラーまでがトロンボーンを投げ打ってティンパニーに専念しております。(よっぽどの事ですよ、よほど仕事が欲しかったようです。お薬代ですかね)
ユセフ・ラティーフのテナーが出てきて、アメリカのジャズへの郷愁を感じてしまいます。そのほかは、行ったことないけど、アフリカなのでしょう。

 ジャズ・ドラムが嫌いでジャズを受け入れないお方、暑気払いにうってつけです。きっとジャズ・アレルギーが消えて、来年の夏の暑気払いのネタ探しに苦労するでしょう。
これらのアルバムを聴くときは、スタジオで聴いているくらいに、できるだけ音量を上げて聴いてください。BGMでは迫力はつたわりません。ほかの人に迷惑かも知れませんのでヘッド・フォーンで聴いて、ひとり悦に入ってね。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/27 ものずき烏

リロイ・ジェンキンス:レボリューショナリー・アンサンブル

2005-08-26 | 音楽 の 紹介

VIETNAM 1 & 2 / MANHATTAN CYCLES /
THE PSYCHE: The Revolutionary Ensemble

 暑気払いということで、JCOAFor Players Onlyのアルバムを聴く前にコレクションしていた苦手の、リロイ・ジェンキンスのアルバムを取り上げます。

"Vietnam 1 & 2" ESP(USA)3007
Vietnam 1 / Vietnam 2
Jerome Cooper (ds) Sirone (b) Leroy Jenkins (violin) 
at The Peace Church 1972
 ジャズ・バンドとしてはへんちくりんな楽器の編成です。ベースはアルコ弾きとピチカットの奏法が半分半分で、ジャズとクラシックの現代音楽がミックスしていると一聴して判ります。ドラムは適度に入れている程度で、ヴァイオリンとベースの掛け合いが続きます。ドラムのハイハットが入ってやっと、ジャズであると意識させます。...聴き方が違えば、ヴァイオリンが鋸でドラムが木槌で、製材所の騒音。ベースの突然の大音響が親方のどなり声となる。これがなんでベトナムなんだろう...となる音楽です。既成のジャズの概念は一切放棄して聴いてみるのも楽しい。表題の「ベトナム」に拘って聴いてみれば、密林、民衆の嘆きと反抗、などがイメージされる。こうなると親方のどなり声は、空爆か...聴く人の知識や、問題意識によってどのようにでも解釈できる。
 フリー・ジャズをネタに、思想哲学を語りたい精神脱腸の、自称知識人には、絶好の音楽でしょう。
楽しむだけで聴いている人は、似非知識人の講釈なんか無視して、自分勝手に聴いて下さい。音楽の刺激で、聴く人なりのイメージが湧き上がります。それでいいのです。

"Manhattan Cycles" India_Navigation(USA)IN-1023
Mannhattan Cycles
Leroy Jenkins (violin,viola) Sirone (b)
Jerome Cooper (ds,bugle,metal hoops,fl,tape recorder) 
1972/12/31
 レボリューショナリー・アンサンブルは3人だけ弦楽器2つのバンドなのですが、Jerome Cooper が電気技師の役目をして不足する音を都合しているようです。マンハッタン・サイクルズは、前衛派(シカゴAACM?)のホーン奏者 Leo Smith が作曲したらしいのですが、延々とA~B面にわたっています。前作と違ってメリハリがないようです。今のところ、わたしは、通常の楽曲とは聴けていません。...部分的に音だけ聴いてください、そのうち何かしらイメージできると...思います。
ジャケットの右半分がカントリー音楽風のデザインで聴き易そうなのですが、中身は.?.?.?。
お前と違って俺は感性が鋭いと自認するかたは、ぜひお聴きになって感想をお聞かせください。

"The Psyche" Revolutionary Ensemble(USA)RE-3117
Invasion / Hu-Man / Collegno
Leroy Jenkins (violin,viola) Sirone (b) 
Jerome Cooper (ds,p) 1975
 アルバムのタイトルからしてサイコ(心理)とはなんじゃろな、音楽によるロールシャハ・テストかいなといった好奇心で入手したのですが、今回投稿した3枚のうちでは一番ジャズぽくて好きなアルバムです。なぜかとクレジットを見ると電気技師の役目をしているJerome Cooper がピアノを弾いているのです。この間は必然的にドラムはお休みですが、フリーでもピアノの音色が聴こえるだけで落ち着くというか、安定感が感じられます。前2作に比べて明らかに聴きなれたフリー・ジャズです。こうなると鋸のヴァイオリン(Leroy Jenkins )を聴く気持ちが出てきます。ベース(Sirone )もピチカット奏法が圧倒的に多い、でクラシック現代音楽よりはジャズ指向。傑作!

苦手のリロイ・ジェンキンスを、ここまで聴いて、わたしの暑気払いができればいいのですが...


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/26 ものずき烏

ジャッキー・アンド・ロイ

2005-08-25 | 音楽 の 紹介

JACKIE AND ROY


"Jackie And Roy" Storyville(JPN)PA-6001(M)
Says My Heart / Let's Take A Walk Around The Block
Spring Can Really Hang Yoy Up The Most / Mine
Bill's Bit / Lover / Tiny Told Me
You Smell So Good / Lazy Afternoon
Dahuud / Listen Little Girl
I Wish I Were In Love Again
Jackie Kral (vo) Roy Kral (p、vo)
Barney Kessel (g) Red Mitchell (b) Shelly Manne (ds)
1955/05
 とても親しみ易いジャズ・ボーカルのアルバムである。歌詞も難しくはなく、発音も明快。そして、何といってもスキャットが半分以上も占めている。こんなことも、親しみ易い理由のひとつ。カーペンターズが活躍するずっと前のジャズ・ボーカル版ととらえても良い。ただし兄妹ではなく夫婦との事。リズム・セクションも最高。当時ヒットしていたブラウン=ローチのDahuud まで入っている。ジャズ・ボーカルの名盤である。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/25 ものずき烏

ウィルバー・ハーデン:王様と私

2005-08-24 | 音楽 の 紹介

THE KING AND I: Wilbur Harden

"The King And I" Savoy(JPN)KIJJ-2003
Getting To Know You / My Lord And Master
Shall We Dance / We Kiss In A Shadow
I Have Dreamed / I Whistle A Happy Tune
Hello, Young Lovers / Something Wonderful
Wilbur Harden (tp) 
Tommy Flanagan (p) George Duvivier (b) G.T Hogan (ds)
1958/09/30
 「王様と私」で最初に思い浮かぶのが、ユル・ブリンナーの禿頭。というわたしの脳みそはツルツルではないかな、とレコードを取り出したときに思った。アルバムのクレジットを打ち込んだらシャル・ウイ・ダンスという曲が入っている。そう、日本で製作され大ヒットし、リチャード・ギアでリメーク版が作られた「シャル・ウイ・ダンス」なのである。考えてみれば、シャル・ウイ・ダンスは「王様と私」の挿入歌なのであった。
 このアルバムは、ウィルバー・ハーデンというトランペット奏者がワン・ホーンで演奏している。マイルスばかり聴いていると本来のトランペットの音色を忘れてしまう。ときには外のトランペット奏者を聴くべきである。いかにもというようなジャズのアレンジはしていないが、素直な演奏である。かといってジャズ演奏家がやっているのであるからして、多少は期待しても良い。リズム・セクションが渋い。( ← ※追記※ 録音年月日を考えれば当然といえる。 )
バリバリのジャズ演奏が飽きてきたら、お口直しに最適かもしれないウィルバー・ハーデンという、わたしには馴染みのないトランペット奏者のシンプルなアルバムであります。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/24 ものずき烏

マイルス・デイヴィス:アガルタの凱歌/パンゲアの刻印

2005-08-23 | 音楽 の 紹介

AGHARTA / PANGEA: Miles Davis

"Aghata" CBS(JPN)SOPJ-92/93 アガルタの凱歌
Prelude / Maiysha 
Interlude / Theme From Jack
Miles Davis (tp,organ) Sonny Fortune (ss、as、fl)
Pete Cosey (g,syn,perc) Reggie Lucas (g) 
Michael Henderson (b) Al Foster (ds) 
Mtume (conga,perc,water drum,rhythm box)1975/02/01

"Pangaea" CBS(JPN)SOPZ-96/97 パンゲアの刻印
Zimbabuwe / Gondwana
Miles Davis (tp,organ) Sonny Fortune (ss、as、fl)
Pete Cosey (g,syn,perc) Reggie Lucas (g) 
Michael Henderson (b) Al Foster (ds) 
Mtume (conga,perc,water drum,rhythm box)1975/02/01
 このときの来日公演カタログがありますので、公演スケジュールを載せておきます。



 この来日公演の記憶としては、冬の季節でした、アルバムのGET UP WITH IT を聴いたのは、この前か後か覚えていません。わたしとしては、JACK JOHNSON のようなものかと思って、コンサートに出かけたのですが、乗りが違う音楽でした。聴いたというよりは見たといった方が適切でしょう。マイルスはオルガンとトランペットが半分半分で、トランペットはワウワウ・ペダルを使用しながらステージのフロアーに向かって吹くという、シャイなのか、ラッパの反響を意図しているのか、そんな感じでした。ソニー・フォーチューンはマッコイ・タイナーのグループに居ったので、聴き慣れておりました。ギター奏者が二人おりましたが、意外と感じたのがピート・コージーでした。ギターを弾くというよりは電気技師の様相で、シンセサイザーを操っておりました。ムトゥーメのコンガですが、オラトンジのコンガのようにトランス状態に引き込むようなこともなく、アフリカのリズムを、最後まで居残って叩き続けるといったところです。全体の印象は、帝王マイルスの指揮下で、武器を振るう騎士たちと、いったところか。料金はLP3枚分で、人件費と電気代に費やされたのかなあと思いました。一度聴いて、エンジョイできるセンスは持っておりませんので、音楽はアルバムで聴いたほうがいいやと思ったものでした。
 その後、大阪公演のライブが2セット発売され、何度も繰り返し聴く事ができ、コンサートの印象とあいまって、この音は、ああやって出すんだと、聴く事ができております。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/23 ものずき烏
(参考)
2005-06-05 マイルス・デイヴィス:ジャック・ジョンソン
2005-06-13 マイルス・デイヴィス:(’64、東京~ベルリン)
2005-08-21 マイルス・デイヴィス:サークル・イン・ザ・ラウンド/ディレクションズ
2005-08-22 マイルス・デイヴィス:ゲット・アップ・ウイズ・イット

マイルス・デイヴィス:ゲット・アップ・ウイズ・イット

2005-08-22 | 音楽 の 紹介

GET UP WITH IT: Miles Davis

"Get Up With It" CBS(USA)KG-33263
He Loved Him Madly
Miles Davis (tp) David Liebman (fl)
Reggie Lucas, Pete Cosey, Dominique Gaumont (g)
Michel Henderson (b) Al Foster (ds) Mtume (conga)
Maiysha
Miles Davis (tp,organ) Sonny Fortune (sax,fl)
Reggie Lucas, Pete Cosey, Dominique Gaumont (g)
Michel Henderson (b) Al Foster (ds) Mtume (conga)
Honky Tonk
Miles Davis (tp) Steve Grossman (ss) John McLaughlin (g)
Herbie Hancock, Keith Jarrett (kbd) Michel Henderson (b) 
William Cobham (ds) Airto Moreira (perc) 
Rated X
Miles Davis (organ) Reggie Lucas (g) Cedric Lawson (p)
Michel Henderson (b) Al Foster (ds) Mtume (perc)
Khalil Balakrishna (sitar) Badal Roy (tabla)
Calypso Frelimo
Miles Davis (p,organ) John Stobblefield (sax) 
Dave Liebman (fl) Pete Cosey, Reggie Lucas (g)
Michel Henderson (b) Al Foster (ds)
Mtume (conga)
Red China Blues
Miles Davis (tp) Cornel Dupriee (g) 
Wally Chambers (harmonica) Michel Henderson (b)
Al Foster, Bernard Purdie (ds) Mtume (conga)
Wade Marcus (brass arr.) Billy Jackson (rhythm arr.)
Mtume
Miles Davis (tp,organ) Sonny Fortune (sax,fl) 
Reggie Lucas, Rete Cosey (g) Michel Henderson (b)
Al Foster (ds) Mtume (perc)
Billy Preston
Miles Davis (p) Carlos Garnett (sax)  Reggie Lucas (g)
Cedric Lawson (organ) Michel Henderson (b) Al Foster (ds)
Mtume (perc) Khalil Balakrishna (sitar) Badal Roy (tabla)
1974
 FOR DUKE と題された、傑作。通常の感覚でとらえればエリントンに捧げたのは、He Loved Him Madly となるのであろうが、マイルス同様に世界中を旅し、世界中にファンを持っていたエリントンであるから、アルバムの全部をエリントンに捧げたと、とりたい。He Loved Him Madly とても静かで綺麗な楽曲で、エリントンを慕っていた感情が表現されている。このアルバムで、活躍しているのがムトゥーメ・ヒース。このムトゥーメを含むグループで来日し、わたしもコンサートで聴いた。そして、「アガルタ」「パンゲア」というライブ・アルバムを残した。これは、次回投稿します。
この「ゲット・アップ・ウイズ・イット」収録の時間の面でも、2時間に達する大作なのでもあります。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/22 ものずき烏
(参考)
2005-06-05 マイルス・デイヴィス:ジャック・ジョンソン
2005-06-13 マイルス・デイヴィス:(’64、東京~ベルリン)
2005-08-21 マイルス・デイヴィス:サークル・イン・ザ・ラウンド/ディレクションズ

マイルス・デイヴィス:サークル・イン・ザ・ラウンド/ディレクションズ

2005-08-21 | 音楽 の 紹介

CIRCLE IN THE ROUND /
DIRECTIONS: Miles Davis

"Circle In The Round" CBS(USA)KC-2_36273
Two Bass Hit
Miles Davis (tp) John Coltrane (ts) 
Red Garland (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds) 
1956/10/27
Love For Sale
Miles Davis (tp) John Coltrane (ts) 
Cannonball Adderley (as) Bill Evans (p)
Paul Chambers (b) Jimmy Cobb (ds)
1956/05/26
Blues No.2
Miles Davis (tp) Hank Mobley (ts)
Wynton Kelly (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds)
1961/03/21
Circle In The Round
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts) Joe Beck (g)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1967/12/04
Teo's Bag
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1968/01/16 
Side Car Ⅰ / Side Car Ⅱ
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1968/02/13 
Splash
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock, Chick Corea, Joe Zawinul (keybord)
Dave Holland (b) Tony Williams (ds)
1968/11/25
Sanctuary
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts) George Benson (g)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1968/02/15 
Guinnevere
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ss,ts)
Bennie Maupin (b.cl) Chick Corea, Joe Zawinul (keybord)
Dave Holland, Harvey Brooks (b)
Jack DeJohnette, Billy Cobham (ds) Airto Moreira (perc)
Khalil Balakrishna (sitar)
1070/01/27

"Direction" CBS(USA)KC2-36472
Song Of Out Country
Miles Davis (tp) Gil Evans (arr,cond)
Paul Chambers (b) Jimmy Cobb (ds) Elvin Jones (perc)
Ernie Royal, Johnny Coles, Bennie Glow (tp)
Frank Rehak, Dick Nixon (tb) 
Jimmy Buffington, Joe Singer, Tony Miranda (frh)
Bill Barber (tuba) Jack Knitzer (basson) 
Albert Block, Harold Feldman (fl) Romeo Penque (oboe)
Danny Bank (cl) Janet Putnam (harp) 1960/03/11
Round Midnight
Miles Davis (tp) Hank Mobley (ts)
Wynton Kelly (p) Paul Chambers (b) Jimmy Cobb (ds) 
1961/04/22 
So Near、So Far
Miles Davis (tp) George Colemam (ts)
Victor Feldman (p) Ron Carter (b) Frank Butler (ds) 
1963/04/16
Limbo
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p) Buster Williams (b) Tony Williams (ds) 
1967/05/09
Water On The Pond
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts) Joe Beck (g)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1967/12/28
Fun
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
1968/01/11
Directions Ⅰ / Directions Ⅱ / Ascent
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ts) 
Joe Zawinul, Herbie Hancock, Chick Corea (keyboard)
Dave Holland (b) Jack DeJohnette (ds) 1968/11/27
Duran
Miles Davis (tp) Wayne Shorter (ss) Bennie Maupin (b.cl)
John McLaughlin (g)  Dave Holland (b) Billy Cobham (ds)
1970/02/17
Konda
Miles Davis (tp) John McLaughlin (g) 
Keith Jarrett (keyboard) Airto Moreira (perc) 1970/05/21
Willie Nelson
Miles Davis (tp) Steve Grossman (ss) John McLaughlin (g) 
Dave Holland (b) Jack DeJohnette (ds) 1970/02/27
 「落穂ひろい」は、大変な労働です。なぜ、落穂ひろいをしなければならなかったか?天候不順か、ジョンイルの悪政か...いいえ違います。富農家のマイルスさんが、耕作できなかったからなのです。
マイルスさんが亡くなってからは、お宝探しで、楽しい労働なのでしょうが、この時期は、まさに「落穂ひろい」。お代官様のCBSも年貢が集められず苦労したのでしょうが、マイルスの生産したお米を主食とした、ファンは飢えていました。そこで米倉で、こぼれていた古米、古古米を拾い集めて放出したわけです。それも2枚組みで2セット。
 クレジットを全部打ち込みました。その作業をしていて、これは「落穂ひろい」だと、感じてしまったわけです。
『マイルスを聴け』という出版物があるそうです。わたしは、外にも読むべき本があると思いますので読みません。著者が同年代であるので、感覚も同じような気がしていますからね。タイトルが適切だと思っています、マイルスが生存して活動している限りは、マイルスを聴いていれば、新しいジャズのエッセンスはマイルスのアルバムに詰まっていました。タイトルのとおりです、しかしマイルスが鬼籍に入ってしまってからは、成立しないタイトルではないかな...
 この2セット4枚の「落穂ひろい」アルバム。まさにCBS専属になってからのマイルスの歴史です。マニアはどの稲穂から、落ちこぼれた米粒かまで、推察できるのでしょうが、わたしは、そこまでのCBSのすべての稲穂をコレクションしてはいないので、寂しい気もする。その場合は、WebのDiscographyでも眺めることにしましょう。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/21 ものずき烏
(参考)
2005-06-05 マイルス・デイヴィス:ジャック・ジョンソン
2005-06-13 マイルス・デイヴィス:(’64、東京~ベルリン)

ノーマン・コナーズ/アルフォンス・ムザーン

2005-08-20 | 音楽 の 紹介

DANCE OF MAGIC: Norman Connors
THE ESSENCE OF MYSTERY: Alphonze Mouzon

"Dance Of Magic" Cobblestine(JPN)YZ-24-CO
Dance Of Magic / Morning Change
Blue / Give The Drummer Some
Norman Connors (ds) Harbie Hancock (p) Carlos Garnett (ts)
Gary Bartz (as) Eddie Henderson (tp) Art Webb (fl)
Cecil McBee (b) Stanley Clarke (b)
Nat Bettis (perc,conga) Tony Wiles (perc) Babafemi (perc)
Al Mouzon (perc) Billy Hart (perc) Airt Moreira (perc)
1972/06/27
 この当時...などと書き出すと、時代を感じてしまうのですが、この当時、新進気鋭のドラマーであるノーマン・コナーズの初リーダー・アルバムです。アフリカン・リズムを多用したフュージョンということになろうかと思います。サックス、ホーン・セクションも新進気鋭という言葉が当てはまります。
...受けたでしょうね、と皮肉をまじえたくなる’70年代を風靡した音楽です。

"The Essence Of Mystery" Blue_Note(USA) BN-LA059-F
The Essence Of Mystery / Funky Finger
Crying Angels / Why Can't We Make It
Macrobian / Spring Water / Sunflower
Thank You Lord / Antonia
Alphonze Mouzon (ds、p、ss) 
Antonia Robian (vo) Mac Robian (vo) 1972/12/15
 似たようなものを、もう一枚と探したのが、前作にも参加しているアル・ムザーンのアルバム。この当時、著名なグループに数多く参加していますので、ノーマン・コナーズよりは名前が知れていたと思うのですが...予算の都合か、友だちが少ないのか、器用すぎるのか...多重録音を駆使しています。まさしく独りバンドの状態。

 どちらも、ドラマー(打楽器奏者)のアルバムですので、ラストはドラム・ソロで締めくくります。ベテランのドラマーなら、こんなアルバムの構成は避けるような気がしていますが...新進ゆえの自己主張なのでしょう。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/20 ものずき烏

デューク・ジョーダン:危険な関係/イースト・アンド・ウエスト・オブ・ジャズ

2005-08-19 | 音楽 の 紹介

LES LIAISONS DANGEREUSES: Duke Jordan
EAST AND WEST OF JAZZ:
Duke Jordan And Sadik Hakim

"Les Liaisons Dangereuses" Baybridge(JPN)ULP-1690-B
 「危険な関係のブルース」
No Problem #1 / No Probrem #2 / No Probrem #3
Jazz Vendor / Subway Inn 
The Feeling Of Love #1 / The Feeling Of Love #2
Duke Jordan (p) Charlie Rouse (ts) Sonny Cohn (tp)
Art Taylor (ds) Eddie Kahn (b) 1962
 「危険な関係」。原作も映画も不倫を扱った退廃的内容だと思うのですが、音楽は、いかにもモダン・ジャズといった調子でかっこよく決めます。アート・ブレーキーにも同名のアルバムが存在する筈ですが、わたしは持っていません。No Problem はデューク・ジョーダンの作曲で、その名が知れ渡っているのですが...チャーリー・ラウズのテナーを聴くと、セロニアス・モンクが出て来てしまう、わたしの脳みそのようです...もっとデューク・ジョーダンらしいアルバムがあると思いますが、これがわたしのコレクションの貧困、偏り、といったところです。なお’59に作られたロジェ・バディムの映画には、アート・ブレーキー、セロニアス・モンク、バルネ・ウィランがクレジットされています。

"East And West Of Jazz" Charlie_Parke(USA)PLP-805
Yes He's Gone /  Dexterity 
I'm Gonna Learn Your Style / Like Church
Tall Grass
Duke Jordan (p) Cecil Payne (bs) Johnny Coles (tp)
Walter Bolden (ds) Wedall Marshall (b) 1962/02/13
Impulse / Gabriel / Buch's Blues
Goodies For The Goodies / Little Lou
Sadik Hakim (p) Eddie Wright (g) Kalil Madi (ds)
Lloyd Buchann (b) 1962/02/13
 「危険な関係のブルース」も原盤はCharlie_Parke レーベルですが、これも同レーベルです。WestとEastと分けたグループがそれぞれ片面に収まっています。何をもとにWestとEastと名付けたか、単に居住地のようですが、いまいち理解できません。とりあえずWestがデューク・ジョーダン、Eastがサディク・ハキムとなっています。いかんせん音が、「危険な関係のブルース」に比べ悪い。
デューク・ジョーダン、サディク・ハキムそしてレーベルも、チャーリー・パーカーに浅からぬ縁があるようです。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/19 ものずき烏

スタン・ゲッツ&ジミー・ロウルズ

2005-08-18 | 音楽 の 紹介

THE PEACOCKS:
Stan Gets Presents Jimmy Rowles
SOMETIMES I'M HAPPY, SOMETIMES I'M BLUE
: Jimmy Rowles

Stan Getz Presents Jimmie Rowles "The Peacocks"
                                         CBS(USA)JC-34873
I'll Never Be The Same
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p,vo)
Lester Left Town
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p) 
Buster Williams (b) Elvin Jones (ds)
Body And Soul
Jimmy Rowles (p)
What Am I Here For? / Serenade To Sweden
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
The Chess Players
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
Buster Williams (b) Elvin Jones (ds)
Jon Hendricks, Judy Hendricks, Michelle Hendricks
, Beverly Getz (vo)
The Peacock
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
My Body
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
Buster Williams (b) Elvin Jones (ds)
The Hour Of Parting
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
Rose Marie / This Is All I Ask
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p,vo)
Buster Williams (b) Elvin Jones (ds)
Skylark
Stan Getz (ts) Jimmy Rowles (p)
Mosaic / Would You Like To Take A Walk
Jimmy Rowles (p) 1977
 お買い得のLPですね。CDに匹敵する収録時間(59分)ですよ。尚且つ、名盤です。メジャー系のレーベルは目先の利益を追求するため、意外と再版しません。これ貴重盤と考えています。わたしが求めた段階では、こんなことは考えていませんでした。スタン・ゲッツとエルヴィン・ジョーンズそしてヘンドリックスのボーカルが聴ける程度の判断でした。ジミー・ロウルズって誰?って状況だったんです。聴いて、いい音楽だというのは直ぐにわかりました。その後、友人が「このLPすっごくいいよ」って言ったんです。なんか雑誌で取り上げたんですかね。
はんなりした?音楽に、適度にバスター・ウィリアムスのベースとエルヴィン・ジョーンズのドラムでアクセントを付けるような構成なんですが、アバンギャルトのジャズが精神衛生的に最適だと思っているわたしには、いまいち刺戟が足りないんです。キーとなっているのがジミー・ロウルズというピアニストとなりました。

"Sometimes I'm Happy, Sometimes I'm Blue
                                   Orange_Blue(FRA)OB-003
Stardust / How Come You Do Me Like You Do
Honey Keep Your Mind On Me
502 Blues (Drinkkin' And Drivin')
For All We Know / Tes Yeux Bemol
Sometime I'm Happy / My Extraodinarry Gal
Honey / It Must Be True / Sleepytime Gal
Things Are Looking Up
Jimmy Rowles (p,vo) Stacy Rowles (tp,flh,vo)
Harry Edison (tp) Ray Brown (b) Don Bailey (ds) 1988
 だいぶたってから、このリーダー・アルバムを見つけました。フランス盤で立派なジャケットに入っています。すべて、はんなりした?音楽で、スタン・ゲッツもバスター・ウィリアムスもエルヴィン・ジョーンズもいません。なにかしらジミー・ロウルズというピアニストの人間性が感じられるようです。優しさとか分け隔てのない包容力とかいったものです。だって、ヘロイン癖のあるゲッツと親しく付き合えるほどの人間ですよ。
演奏家の仲間うちでは尊敬されている人物なのでしょう、商業的に価値のあるゲッツのプロデュースでメジャー(米CBS)、自己のリーダー作は販売ルートの狭いマイナー(仏)で発表する、そんな人柄を読み取りました。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/18 ものずき烏
2005-06-06 スタン・ゲッツ:(’51、’54)

バルネ・ウィラン:(’90~’92)

2005-08-17 | 音楽 の 紹介

PARIS MOODS
ESSENTIAL BALLADS: Barney Wilen

"Paris Moods" Alfa(JPN)ALCR-73
Latin Alley / April In Paris
I'm A Fool To Want You / Que Rest-t-il De Nos Amours
Beautiful Love / Blue De Menphis
My Funny Valentine / Mon Blouson
You Must Believe In Spring / Grishi
Les Petites Femmes De Paris / Ask Me Now
Barney Wilen (ss,ts) Jacky Terrasson (p)
Gilles Naturel (b) Peter Gritz (ds) 1990/07
 日本でプロデュースした2作目で、前回はマル・ウォルドロンのカラーが半分くらい占めていたと思うのだが、今回は自分のカルテットでリラックス。時代はやはり’50年代となるのだろうか、バルネ・ウィランが寵児としてもてはやされた頃。過去の栄光にすがっているわけではない、アンニュイな気分。ヴェトナムの難題をアメリカの肩代わりさせておいて、カルチェラタンとか言って現代の思想哲学になにかしらの影響をあたえたサルトルなんかが、パリの片隅で、勝手な事をほざいていた、そんなフランスにとっては、いい時代である。この’50年代から、知識人といわれる輩が、ジャズをアクセサリーに使い出したのである。この鼻持ちがならない雰囲気が、否応なく今のジャズにもある一つの要素。そのせいでもなかろうが、バルネ・ウィランは20年ほど消息が途絶えた。’86年に退廃を熟成としてLa Note Bleue で復活した。途絶えた20年間が、何を物語るか...

"Essential Ballads" Alfa(JPN)ALCB-9529
You Go To My Head / I've Got A Crush On You
Oh、 Lady Be Good! / Teach Me Tonight
I'll Take Romance / Memories Of You
I Fall In Love / Too Easily
Jalouse Blues / I'm An Old Cowhand
The Shadow Of Your Smile / Chanson Espagnole
Barney Wilen (ss,as,ts) Alain Jean Marie (p)
Laurent De Wilde (el.p,sync) Michl Zenino (b)
Jean-Pierre Arnaud (ds) 1992/11/02
 これは日本プロデュースの4作目らしい。曲は所謂ムード・テナーの選曲。かろうじてロリンズの曲が含まれる。前作あたりから、この匂いが濃厚となっていたのだが...エレピーと、シンセサイザーのストリングスもどき音色で、わたしの趣向は離れ始めた...。

こうやって、復活後のバルネ・ウィランをたどるとWILD DOGS OF THE RUWENZORI が、出色の出来栄えと、確信します。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/08/17 ものずき烏
(参考)
2005-03-11 バルネ・ウィラン:(’86,87)
2005-08-14 バルネ・ウィラン:(’57)
2005-08-15 バルネ・ウィラン:(’58、’59)
2005-08-16 バルネ・ウィラン:(’88、’89)