Watching

日々の気になるニュース。ただし某NGOのお仕事が忙しい時はしばらく更新されないことも…。

クマ出没 “人災”か (東京新聞)

2006-12-25 16:37:36 | on nature
各地でクマが人里へ出没し死傷者が相次いだ今年、本州で有害鳥獣として捕獲され殺されたツキノワグマが四千頭を超えて過去最高となった。絶滅を危ぶむ専門家もいるほどだ。野生動物と人間との摩擦は、現代人の自然に対する認識の変化にも原因があるという。東北地方のマタギ(狩人)に詳しい文化人類学者、動物に畏敬(いけい)の念を抱く宗教学者に自然観を聞いた。 (社会部・嶋田昭浩)

■宗教学者 鎌田東二 京都造形芸術大教授
「すべてはバランス。動物を殺しすぎたり、人間が繁栄しすぎたりしてはいけない。それぞれの尊厳を大切にし、すみ分けを図る。今、自分探しや自己実現が言われ、自己中心的な傾向が続いている。だが、先祖に思いを及ぼすとともに七世代先まで考えて行動するという先住民族などから、学ぶ必要があると思う」

■文化人類学者 田口洋美 東北芸術工科大教授
 ――捕殺数が多いが。
「これまでの保護政策が失敗だったという事実を示している。(保護の名のもとに)結局は殺すための頭数を増やしてきたことになる」
「山の人たちは、あるときは動物を神としてあがめ、あるときは大切な資源として利用した。とり過ぎないようにおきてをつくると同時に『いいあんばいに(捕獲)しないと森が(動物に)食われてしまう』と知っていた。日本の伝統的な狩猟は、欧米と違って『抑止力』。しかし悪と決めつけられ、環境保護団体から目の敵にされてきた」

■山の授かりもの
北海道白糠町の山中で約60年間、猟師として生活してきたアイヌ民族の根本與三郎さん(87)の話 長い間に私がとったクマは19頭だけ。アイヌは、村人の間で分けて食べる分だけとればあとはとらない。クマは山の神からの授かりものだ。(東京新聞のサイトから)

自然界にとっての最大の害獣は言うまでもなくヒトだ。害獣であるヒトはもっと謙虚になるべきだ。

最新の画像もっと見る