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【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

ドラマは台詞と役者(「監査法人」の主役は篠原理事長!)

2008-07-13 09:23:35 | 会計、税金、経営、その他の話題
「同じことをしていても、あるときは善となり、あるときは悪となる・・・」

NHK土曜ドラマ「監査法人」、第5回までで一番の「名台詞」だと思います。
橋爪功さん演じるジャパン監査法人の篠原理事長が、拘置所を訪ねてきた若杉公認会計士に対して語った言葉です。
憶えていますか?

会計を少しでも学んだことのある人ならば、会計の世界における真実は「相対的な真実」であるということをご存じだと思います。

会計の世界においては「唯一絶対的な真実」がないことがあり、主観的な判断により処理方法を決定しなければならない場合があります。「見積り」や「評価」がその典型であり、ドラマでもテーマになった銀行の不良債権はまさにこれです。

「唯一絶対的な真実」が存在しない場合には、可能な限りの現状分析と資料収集をした後に処理方法を決定しなければなりません。また、その判断を迫られている「時代」が、いかなる時代であるかということも認識しておく必要があります。(篠原理事長は若杉公認会計士に、「(裁判で)私は時代と戦っている・・・」とも語っています。)

冒頭の台詞を誰がどのような意味で考えたかは定かではありません。しかし、大変重みのある言葉だと思います。会計や監査は当然として、裁判、政治、教育、企業経営など、あらゆる世界において当てはまることです。

ドラマに出演している俳優や女優は、会計や監査の専門用語の意味をほとんど理解していないと思います。しかし、台詞を発するにあたって、演じている人物の置かれている状況や心境は理解しているのでしょう。それが「役者」であり、それができるからこそ人々に感動を与える「演技」ができるのです。特に、橋爪功さんほどのベテラン俳優はさすがだと感じました。

公認会計士業界に篠原理事長のような人物はいてはなりません(実際に「あそこまでの人」はいません!)。
しかし、ドラマ「監査法人」に篠原理事長(橋爪功さん)がいなければ視聴率は惨憺たるものであったことでしょう。