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詩と物語を紡ぎます

明けない梅雨と猫の昼寝

2020-07-24 21:30:00 | daily tsukasa
 *買い物帰り、どんよりと曇った空を見上げて歩いている、tsukasaとyukari。

yukari:つかささん。
tsukasa:ゆかりちゃん。
yukari:あまぐもあんてなに、はんのうあり、です。とげが【ぴりぴり】するので、かみなりさんがなるかも、です。



tsukasa:ああ、あの辺りの雲、龍神さんの目、みたいですね。あと五分、待ってくださいね。
yukari:にもつを、とらくたーびーむで、ひきます。
tsukasa:ありがとう。

yukari:つかささん。
tsukasa:ゆかりちゃん。
yukari:つゆが、あけません。
tsukasa:そうですね、今年の梅雨は、長いですね。
yukari:どうしたのでしようね。
tsukasa:梅雨がいつ明けたかわからないことは珍しいことではないんですよ。
yukari:ええつ! そうなんですか?
tsukasa:今度ニュースを注意して聞いてみてください。気象庁の発表は必ず「どこそこが、梅雨明けしたとみられる」と言います。これ、あとから天気図を見直して、訂正することがあるからなのです。場合によっては、梅雨入り日も梅雨明け日も不明、なんてこともあり得るんですよ。
yukari:へえー! しりませんでした。

tsukasa:ゆかりちゃん。
yukari:つかささん。
tsukasa:駐輪場でご臨終らしき光景が。



tsukasa:【お猫さまの死体】、が。
yukari:【お猫さまの死体】、ではありませんよ。おねこさまがしたい、ことしてる、だけです。
tsukasa:【死体こと】
yukari:【死体こと】、したいこと。ひるねです。
tsukasa::しかし、ぴくりとも、動きませんぜ。



yukari:よ〜く、ごらんください。おねこさまの、おはな、ひくひく、しておりますよ。
tsukasa:あ、ホントだ、よかった!

 *お猫さま、ふいに目を覚まし、大きな欠伸をする。

つかさとさぼてんの
連歌歌会

tsukasa:むしあつきーぃ、ごごやりすごすーぅ、ひるねねこーぉ、
yukari:したいとみまがうーぅ、つかさなるかなーぁ、

蒸し暑き
午後やり過ごす
午睡猫
つかさ
死体と見紛う
つかさなるかな
ゆかり


 *魔窟の玄関に辿り付いたとき、大粒の雨が降り始める。

yukari:おお! 龍神さんが、待ってくれましたね。
tsukasa:ナイスタイミング、でした。

yukari&tsukasa:ただいまー。
owl:お帰りなさい! ああ、また降ってきましたね……。


photographed
2020/07/22,23,24

written
2020/07/24

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龍の祈り

2020-07-10 03:10:00 | poem
龍の祈り


湿った風のキャタピラが
梅雨空から吹き下ろし

轟轟と轟轟と街を郷を蹂躙していく

もう何日青空を見ていないだろう?
それどころか太陽の輪郭すら臨めない

梅雨空は雨催いから雨模様に濡れて

その生温かい滴を辿り
頭上に目を凝らせば

日輪に額づく龍神の涙の

ほろほろとほろほろと
溢れて止まぬ祈りの歌が

木霊して人の魂に響き慰める





豪雨の被害に遭われた皆様へ、心からのお見舞い申し上げます。一日でも早く落ち着いた生活を取り戻せますように、毎日毎夜祈っております。
合掌祈願 つかさ 拝

written
2020/07/08,09,10

photographed
2020/07/08



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