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詩と物語を紡ぎます

十五夜

2020-10-01 19:00:00 | 5 7 5
ゆかりとつかさの、十五夜句会



さといもの
よいのおそらに
ころりんこ

ゆかり



名月や
湯屋の帰りの
缶酎ハイ

つかさ

yukari:ちなみに、『まんげつ』は、あした、ですよお。
tsukasa:『後の月』の十三夜は、十月二十九日ですよお。
yukari・tsukasa:お間違えなく、お忘れなく!
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梅雨の月

2018-06-28 20:55:00 | 5 7 5
梅雨の月



纏ふ雲十二単に梅雨の月
まとふくも じふにひとへに つゆのつき 


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 2018/06/28 20:55
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夢の地蔵盆

2017-09-07 19:55:27 | 5 7 5
     夢の地蔵盆
     ――八月の俳句



薄衣の肌に透けたり通り雨

故郷は空ににほへり晩夏光

夕凪に熱を帯びたり闇の恋

夏果つる身を投げし猫道の端

原爆ドーム七十二年夏果てず

テッレルが悪魔の業火夏の果

けらつつきここんここんと雨の森

風習は十四十五の魂迎へ

墓に焚き門前に焚く魂迎へ

どれも皆マツコ・デラックス遠案山子

稲妻を負ひて荒ぶる大魔神

黒き空裂きて稲妻ゲリラ雨

芋の葉に想ひ重ぬるLittle lover

送行は頬を張り合ひ西東

文月やカムパネルラはもう居ない

西国に旅は果てたり地蔵盆

行き斃る亡者が夢の地蔵盆

秋晴れに花も咲みたるプランター

碧といふただひと文字に秋の晴

硯洗天才金釘流師範

威銃箱入娘ぢや馬の骨



written
   :2017.08.03.〜08.29.


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白夜の海 ――七月俳句

2017-08-26 18:00:00 | 5 7 5
     白夜の海
     ――七月の俳句



ニョロニョロの白夜の海を渡りけり

夏日暮れ冷えし酎ハイ冷奴

青葉木菟逢瀬見咎む黄色き眼

小暑酒舐める肴は婀娜な情婦《いろ》

呆然とただ呆然と水禍痕

昼寝人居間に転がるトドの群れ

竹床几人情巻舌露と消ゆ

揚羽蝶ひとつ屍アスファルト

索麺流し熱く闘ふ箸と箸

晩酌は我と仙人掌差向ひ

女子会は肉にまみれて生ビール



くちなはがニョロニョロ真似て揺らぎをり

不気味たり非なる歴然蛇よ去れ

ながむしの泣き濡れ戯る浜の蟹



年上の女性《ひと》の優雅にレモンスカッシュ

一気飲みレモンスカッシュ咽せ返り

レモンスカッシュストローと唇《くち》残す紅



そんなにも悪しく憎いか誘蛾灯

みな死んでしまへばいいと誘蛾灯

五分の魂喰らひて蒼き誘蛾灯



written
  :2017.07.02.〜24.
elaborated
  :2017.08.25.〜26.



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コメント (2)
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