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Change is Chance!今、この瞬間に変われる!

スピリチュアルな力を持つメンタル・カウンセラーeRi
★顔・心・体を通じて魂の成長をサポートする活動と日常のできごと。

True Colorsを見つけるためのセッション


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階段恐怖症を克服

2011年01月10日 | カウンセリングの現場から

友達のAさん(40代)は「階段恐怖症」歴、うん十年。

降りる時には手すりにしっかりと両手をかけて、1段1段慎重に
降りていきます。

聞いてみると降りる時だけでなく、昇るのも怖いのだそうです。

混雑した駅などでは手すりにたどり着けるとも限らず、
その時の気持ちを考えるとこちらもハラハラしてくる。

こういう状態では生活に支障があるだろうな。
災害時にエレベータが止まったときなど大丈夫かしら?

そんな心配をしつつ、ある日
「階段恐怖症、治すことに挑戦してみない?」と訊いてみました。

するとAさん、即答。「治したい!」

Aさんは中学生の頃に階段からダイビングするように落ちた経験が
あり、それがきっかけかもしれないと仰います。

治療の仕方には、その「きっかけ」を突きとめ、それを癒すやり方も
ありますが、「きっかけ」を突きとめることに時間をかけるよりは
恐怖症を克服する方に力を注いだ方がいいだろうと判断し、
ワーク(心理療法)を試してみました。

私「階段を上り下りするとき、身体のどこが恐怖を
  感じている?」
Aさん「(目を閉じて心で探っています。そして少しして・・)膝。」
私「では膝に訊いてみて。どうしたら恐くなくなる?」
Aさん(目を閉じて心で膝と会話し)「羽根があったら!」
カウンセラー「ではイメージの中で、膝に羽根をつけてみましょう。
      さぁどうです?」
Aさん「えー、なんか、もう、恐さが薄れてる!」
カウンセラー「では羽根のついた膝で階段を降りていくイメージを
        してみましょう。どんな感じかな?」
Aさん(顔がきりっとしてきました)「うん・うん、大丈夫そう!」

上記はかなり
簡略化して書いていますが、
15分ぐらいかけてのワークとなっています。
カウンセラーは催眠は使用しなかったものの、会話をしながらAさんを
トランス状態に誘導しています。
トランスに入ることで無意識領域が拡大し、普通では成し得ない
<潜在能力>を引き出します。

その後、カウンセラー立ち会いの下で実際にマンションの階段を
上り下りして効果の程を確認。

まだぎこちなさはあるものの、手すりナシで昇り下りできました。

Aさん「すごい、すごい!手すりをつかまらなくても降りられる!」
カウンセラー「よかったね。でも無理はせず、少しずつね」
Aさん「これで目をつぶってでもパパーっと降りられるように
    なれるといいのだけど」
カウンセラー「それ、どんな人でも危険だからダメです」

このワークはパニック障害や高所恐怖症、密室恐怖症の
クライアントさんにも効果あり!!

なおその後のAさん。
「あの、難関の渋谷の駅の階段も手すりナシで降りられたよ!!」と
嬉しそうなメールをくださいました。
そして「eRiさんのおかげ」という嬉しい言葉♪

けれど、うん十年かかえてきた恐怖症、
克服できたのはAさん、あなたの潜在能力なんです。

自信を持って、(ただし無茶はしないで)お過ごしください!!


(注)上記のワークは専門家がついて行ったワークですから、
手法だけをマネしても同様の効果が得られるとは限りません。
危険ですからマネなどなさらぬよう、くれぐれもお願いします。

2010/4/2記


心の2次災害(病院編)

2011年01月10日 | カウンセリングの現場から

Kさんは体の不調を感じ、心療内科へ通うことにした。

内科でなく「心療内科」を選んだのは、不調の原因が
職場の人間関係にあると感じていたからだ。

はっきり認識していたわけではないけれど、
病院に行けば癒してもらえる、苦しみから解放されるという
期待があった。

心療内科へ行くのは人生初めて。
緊張した面持ちで病院のドアを開ける。

受付で「おはようございます」と勇気をふりしぼって声を掛けた。

受付担当者は書類に目を落としたまま、
「予約していますか?」と質問してきた。

Kさんの「おはようございます」はスルーされた。

やがて通された診察室。
医者に「人間関係が原因でストレスがたまってしまって、
疲れがとれないんです」と訴える。

医者は答えた。
「うつ病ですね」。

Kさんは驚いた。

ストレスを起因とする体調不調ではあるけれど、
自分がうつ病だとは夢にも思っていなかったのだ。

医者は睡眠導入剤と抗鬱剤を処方することを告げ、
「少し仕事を休んだら?」とアドバイスした。

Kさんはアドバイスに従って長期休暇を職場に願い出た。


そして1ヶ月後。
Kさん再び診察へ。

医者「どうです?少しよくなった?」

Kさん「はい、職場のことを考えないで済むので、
    気持ちが楽です。
    ただ、人間関係に不安があって、またあの場所へ
    戻るかと思うと恐怖心があるんです」

医 者「いい大人が何言ってるの。
    人間関係なんてどこにいってもついてまわるのよ。
    人のせいにしてないで自分から改善しなくちゃ」

Kさんはそう言われて凍りついたと言う。

全ての人間関係がうまくいっていないわけではないし、
人間関係がうまくいかないのを他人のせいに押しつけて、
自分に非が無いなどと考えたことなどなかった。

うまくいっていない人間関係を改善しようと努力に努力を
重ねてきたからこそ、疲れてしまったのだ。
うまく渡り合っていく方法が分かっているなら、
とっくに試している。

医者の言葉によって、病院はKさんにとって安心できる
場所ではなくなってしまった。
もう十分に自分を責めてきたのに、医者にまで責められてしまった。

これを心の2次災害と呼ばずになんと呼ぶのだろうか。


医者の言うことは間違ってはいないかもしれない。
でも間違っていないからと言って正しいとも限らないのだ。

人間関係は双方向のもの。
誰が悪くて誰が悪くないという話では片付かない。

よく「相手を変えることはできない。だから自分が変わりなさい」と
いう人がいるが、私は100%賛成することはできない。

自分を「変える」ということは、人為的な涙ぐましい努力を感じる。

元気な時ならまだしも、心が疲れているときに今までと違う
人間になろうと努力することは疲弊させる一方だと思う。


さらにKさんは医者からこんなことも言われたそうだ。

「病院は体を治してあげるところなの。
人間関係を治すことはできないの」

Kさんだって人間関係を治してもらおうだなんて求めていなかった。
けれどこの一言で、この医者とは分かり合えない・・と
確信したそうだ。

医者が言う「病院は体を治してあげるところ」は
残念ながら真実かもしれない。
心療内科や精神科は、基本的に薬を処方することが治療となる。
うつ病などのストレスケアに用いる薬は、心でなく身体(脳など)に
作用するものが多い。

脳の働きを調えることで、心も楽になることを目指すのは
意味あることだが、だからといって問題が解決するわけではない。

中には薬を飲んでいる間だけストレスから離れていられる、と
無意識に薬物へ依存してしまう人のなんと多いことか!

ただの「内科」ならともかく「心療」とついている病院(または科)を
選んできた患者さんは、体を治しにきたのではあるけれど、
同時に心の元気を取り戻すことを期待していると思う。

どうか心療内科のスタッフはそんな患者さんのニーズを汲み取って
繊細な気遣いをしてほしいと願う。

病院に来てさらに傷つけられるなんてむごい話。
そんな心の2次災害被害者が増えないことを切に・切に願う。


2010/3/4記