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RVでの小旅行。

公平という名の不公平

2011-10-06 20:28:04 | 独り言
戦争とは、武力を用いた国家、若しくは、それに類する勢力間同士の自らの「国益」と云うエゴをぶつけ合う闘いであり、勝った方が正義とされる理不尽と不条理以外の何物でもない。だから、勝つ為には手段を選ばない。しかし、戦争の好きそうな(と・・・私には思える)国ですら、その理念は「自由や平等や世界平和」であり平和を勝ち取る為の必要悪として戦争をする事にしているのだろう。もし「国益」と「平和」の二者択一を迫られた時には、「平和」を勝ち取る為に先ず「国益」を守る必要があると「戦争」を始めるのだろう。(国益は平和より優先順位が高い?)

そんな戦争にも、一応ルールが存在する。ルールと書いたが、そのルールを守らなかったからとレッドカードを出す審判は存在しないのでマナーなのカモ知れないが・・・、戦後処理では国際機関が判断する筈なので一応はルールだろう。(但し、このルールは戦勝国に有利に作用する暗黙の了解? やはり「勝てば官軍」なのだろう)

国連憲章では、国際的紛争を解決する為の武力行使や武力による威嚇は禁止されていて、戦争行為は各国の固有の権利として自衛の為の武力行使は認められている。例外的に、国連による平和の回復と維持の為の武力介入は認められている。

つまり、国連憲章を尊重する国(マナーを守る国?)ならば、戦争を始める事が出来ない事になっている。だが・・・、世界の警察を自認する某国等は「予防戦争としての戦争開始」や「集団的自衛権としての戦争参加」なんかをルールに加えた。

戦争に於ける国際ルールは、民間人や民間の物を攻撃してはダメ、不必要な攻撃はダメ、不必要な苦痛を与える武器はダメと云った国際人道的理念の他に、「ハーグ条約」「ジュネーブ条約」にある陸戦規定・毒ガス議定書・文化財保護条約細菌兵器禁止条約環境改変技術敵対的使用禁止条約特定通常兵器禁止制限条約化学兵器禁止条約対人地雷禁止条約 その他の文民保護商船の扱い・捕虜条約等々等々の多岐に亘っている。

「ハーグ条約」と云えば、最近では「国際離婚に対する共通の取り決めと枠組みを示した条約」として報道されたと思うが、古くは国松警察庁長官狙撃事件に使われたホローポイント弾がハーグ条約違反と報道された?(戦争での使用は禁止されているが、戦争以外の目的での使用を禁じている訳ではない)とか、ルパン三世(TV2ndシリーズ・第66話)でダムダム弾(ソフトポイント弾)がハーグ条約で禁止されている旨の説明が入った。(これも戦時下の戦闘行為での使用は禁止している。でも同66話では水銀弾?が出て来たが、これも似たような物だろう)


ま・・・、相変わらず大きく脱線したが、非人道的と云われる戦争に於いてすら、一応は人道的配慮としてのルールが有る・・・と云う事が云いたかったダケ。(劣化ウラン弾や燃料気化式爆弾やクラスター爆弾は、今回は一切ノーマーク)

戦争に於けるルール破りは、戦勝国も戦敗国も、五十歩百歩でやっている(やってきた)と思うが、例えば平和の祭典(?)とも云われるオリンピック・・・現在進行形の侵略国家がホスト国で開かれる平和の祭典は有り得ないとは思うが・・・では、競技ルールが度々変わり体格体力的に劣る日本勢は苦汁を舐めてきた。或る競技で日本勢がメダルを独占しようモノなら、翌年にはルールが変わって勝てなくなってしまう・・・風に思ってしまうのは、私が愛国者だからか・・・。

真面目な日本人は、ともすれば「ルールの制限の中で、一生懸命頑張る」と云う努力をしてしまう様だ。勿論、日本勢も欧米の指導者を招いて「ルールの制限の中で、抜け道を探す」と云う別種の頑張りを見せ始めていて愛国者として嬉しい限りだが、欧米勢は「ルールの制限の中で頑張りながら、ルールの抜け道を探しつつ、自らに不利なルールの変更を画策する」と云うスタンスで行動している様に思えてしまう。真面目に「ルールの制限の中で、頑張る」側の立場で考えれば「卑怯」なやり方にも映るカモ知れない。しかし馬鹿正直に他人が決めたルールの中で不利な戦いを強いられるて、「ルールの抜け道を探してルールを出し抜き」更に、「自らに不利なルールを、自らにとって有利な様に変更する」相手と戦って勝つのは非常に難しい事は誰にでも判る筈だ。これはオリンピックという平和の祭典(?)であり、勝つ事よりも参加する事に価値を見出すのなら良いだろうが、国と国との経済上の利益を争う経済戦争に於いても、スポーツマンシップに則りルールの制限の中だけで正々堂々と闘おうとするのは止めて欲しい。

外交とは「外国との交際に関わるさまざまな政治的活動の総称」だが、以前過去記事「外交下手政権? 2010-11-02 20:23:27 | 独り言」でも書いたが、「外交には敵国と云う概念は無い。唯一存在するのは自国の利益だけだ。」と云う前原元外相の弁の通りである。当の前原元外相は、御自身の弁の意味を御存知かどうか私には判らないが、少なくとも日本の隣国で国々は、そう云う意志で外交していると思う。恐らく、世界の大部分の国が「外交は善悪では無く、自国の損得だけを考えるべきだ。」「道義は擬装であり、手段を選ばず自国の利益だけを尊重する。」「利害が絡む隣国は互いに敵対するのが普通だ。」「敵の敵は、戦術的には味方である。」「だが、敵対する国とも平和的な関係を維持する事は可能だ(それを外交努力と呼ぶ)。」「外交に於いては、諸外国も同じ考え方で我が国と接する筈なので、徹底的な性悪説で臨むべきだ。」と云う原則通りに外交している筈なのだ。それは、ルールの抜け道を探し隙が有ればルールを自らに有利なように書き換える相手との国益を賭けた戦争なのである。

是非、国会議員の先生方は前原元外相の有り難い御言葉「外交には敵国と云う概念は無い。唯一存在するのは自国の利益だけだ。」をトイレの壁に貼って1日3回唱えて頂きたいモノである。
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