皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!
まん延防止防止重点措置が解除となり久しぶりに着物を着て出かけた所、雪解けの路面で
泥はねが付いたので落として欲しいとのご依頼です。
万筋小紋袷(作家物)
ひわ色江戸小紋万筋袷とたとう紙に書かれていました。
万筋小紋袷(作家物)
銀座きし屋のたとう紙に入っていてひわ色江戸小紋万筋袷とたとう紙に書かれていましたす。
江戸小紋万筋袷 落款
さすがにきしやのきものです。
落款が入っている万筋ですので、伊勢の型紙で糊置きして染めているので、
極細の縞柄です。手染なので、染むらが発生しやすくてその後に作家さんが
刷毛で染むらを補正していきますが、以前んだ記事に補正に10日掛かっても
納得はいかないと掲載していました。それだけ手間が掛かっているので、
作家物が高価な事に納得がいきます。
江戸万筋小紋袷(作家物)掛衿 ファンデーションしみ
江戸万筋小紋袷(作家物)袖口 汚れ
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃 泥はね
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃 汚れ
車のドアにでも挟んだんでしょうか、汚れています。
全体的に薄汚れている様に見えたので丸洗い・しみ抜きで処理しました。
丸洗いは防虫加工と防カビ・抗菌加工も付帯していますので長期保管も
安心出来ます。
江戸万筋小紋袷(作家物)掛衿 丸洗いしみ抜き後
江戸万筋小紋袷(作家物)掛衿 丸洗いしみ抜き後
掛衿と元衿を見ると、掛衿が白っぽく見えます。
もしかすると、丸洗いで染色補正した部分が丸洗い(ドライクリーニング)で
落ちたかもしれないので、一級染色補正技能士が責任を持って染色補正を行います。
江戸万筋小紋袷(作家物)掛衿 染色補正後
掛衿を染色補正(色掛け・色修正)して違和感を無くしました。
以前問屋さんから、聞いた事がありますが、作家物の小紋の場合、京都に洗い張りを
依頼して、洗い張りで水洗いをすると、染色補正している部分の染料が剥離する為に
断られとお聞きしました。当店は染色補正を行っている技能士自ら、洗い張りを
行っていますので、補正している染料が剥離した場合は、再度の染色補正を行いますので
染色補正を外注する訳ではないので、お断りする事もございません。
江戸万筋小紋袷(作家物)掛衿 丸洗いしみ抜き後
袖口も汚れを落とすと、少しヤケていたので、染色補正(色掛け・色修正)を
行いました。
江戸万筋小紋袷(作家物)上前 仕上げ前
江戸万筋小紋袷(作家物)上前 仕上げ後
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃 仕上げ前
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃背縫い 仕上げ前
後身頃背縫いお尻の部分のキセが取れてはむけて縫った後が見えています。
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃背縫い 仕上げ後
背縫いお尻部分のキセをかけ直しました。
江戸万筋小紋袷(作家物)後身頃 仕上げ後
泥はねと汚れが綺麗におちました。
江戸万筋小紋袷(作家物)仕上げ後
綺麗に仕上がりました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
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