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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

モスリン祝着(メリンス地被布と一ツ身)40年前の黄変しみ 水洗い・黄変しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正)ウール素材

2023年11月11日 | 着物(丸洗い・しみ抜き)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

お子さんの100日のお宮参りにお父様の着用したメリンス地に被布を

箪笥から出した所、40年前の黄変しみが付いていたので、綺麗にして

欲しいとのご依頼です。

メリンス地被布

40年前のメリンス地被布です。

メリンス地被布衿周り 40年前の黄変しみ

メリンス地被布衿周り(裏側)40年前の黄変しみ

おそらくお乳を嘔吐して、メリンス生地の為に弾いたので、ハンカチ等で

綺麗に拭き取れ大丈夫と思いそのまま保管していたのだと思いますが、

しっかりとお乳の成分が生地に残っていたので黄変しみとして浮き出てきました。

メリンス地一ツ身

こちらは黄変しみは無く綺麗でしたが、長期保管していたので少しカビ臭がしていました。

抵抗力の弱い乳児にアレルギー物質であるアレルゲンを取り除く為に水洗いをすると

40年前の汚れが出て来て洗浄液が褐色になっていました。良く濯いで最後に抗菌剤入りの

仕上げ剤を入れました。

メリンス地被布衿周り 水洗い・黄変しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正)後

モスリン祝着被布(裏地)水洗い・しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正)後

乳しみなのでたんぱく質を含んでいるので、しっかりとたんぱく質を落として

地色が落ちない様に優しく酸化漂白を行いました、生地が弱っていなかったので

40年前の黄変しみを落とす事が出来ました。

モスリン祝着被布 仕上げ後

モスリン祝着一ツ身 仕上げ後

モスリン祝着(メリンス地被布と一ツ身)仕上げ後

被布、一ツ身共にしっとりとふんわりと仕上がりました。

40年前と言えば昭和の修業していた時代です。

当時の処理は丸洗いは石油系溶剤でノンソープのドライクリーニングで洗って

黄変しみ抜きは酸化漂白剤を活性化する為のアルカリ性のしみ抜き助剤で

しみ抜き後に中和剤が酢酸でした。スプレーガンで良くゆすいでいましたが

下敷きのタオルにしみ込ませていましたが、若干の酸っぱい匂いが残っていました。

現在は下敷きのタオルが強力なバキュームモーターに変わり、無臭のサワー剤に

変えたので酸っぱい匂いはしません。40年の間に機材、薬剤、水洗い、新型仕上げ台の

導入と何より自分自身の経験を俯瞰(ふかん)して自分自身をアップデートをして来ました。

話を元に戻して、何よりお子様の健やかな成長を心より願っています。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

営業時間 9:00~18:00

休日 日曜・祝日

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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