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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

光源により生地の色の見え方の違いについて

2016年08月04日 | コラム

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

昨今しみ抜きをを行う クリーニング店も随分増えてきました。

しみ抜きを行うと薬品の影響により地色が薄くなったり、脱色してしまう場合があります。

その修正の為に染色補正(色掛け)がどうしても必要になってきます。

色掛けを行う時には、暗闇では出来ない為に必ず何かの光源が必要になります。

光源は日光や蛍光灯や電球や最近はLED灯等も有りますが、この光源により色の見え方が

違って見える為にとても厄介な事が起きます。

日光でも、朝日や夕日は赤っぽい光ですがと昼間の日差しは白っぽく見えます。

蛍光灯でも、昼光色や昼白色や電球色と有りすべて違って見えます。

この記事はパソコンで書いています。スマホなどで見た場合も違って見えていると思います。

下の画像は無地染の見本帳です。

左側の染見本の外側(上部)が黄色っぽい茶色に見えている画像の光源は日光で

右側の画像で染見本の外側(上部)がグレーっぽく見えている画像の光源は蛍光灯ですので

お間違え無い様にしてください。

染色見本No1(光源 日光)                       染色見本No1(光源 蛍光灯) 

染色見本No2(光源 日光)                       染色見本No2(光源 蛍光灯)

染色見本No3(光源 日光)                       染色見本No3(光源 蛍光灯)

如何ですか、同じ色見本ですが、生地の織り方と光源によりこんなに違って見えます。

染色見本No3のNo2124Aですが、左の画像の光源が日光の場合は赤紫に見えますが

同じ色でも右の画像の光源が蛍光灯の場合は紫色に見えます。

この違いがしばしトラブルとクレームを発生させます。

前にあるクリーニング店に相談された事例ですが

しみ抜き後に色掛けをして綺麗に直って納品したところ色が違っていたと

クレームが付き非常に困った事を相談されました。

作業台の光源(蛍光灯)とお客様の納品場所(日光)の違いにより色掛けした所の

色が合っていないとの事が原因でした。

この場合は日光で色合わせを行い配達する事解決が出来ます。

光源の違いを説明して、とても勉強になったと言っていた事が有ります。

 

染の産地の色合わせで使用している光源の基本は北窓の日の光となっています。

直射日光では有りません。蛍光灯でも有りません。

染見本を見る場合は必ず光源を同じにする事つまり北窓の日の光で見る事が

色合わせの違いによるクレームを減らす一番の近道になります。

後同じ染色でも生地の織り方によっても違って見えます。

色見本でも同じ番号でもAとBでは色が違って見えます。

この事をきちんと説明出来る事が必要となります。

まずは店舗の受付台の光源と作業台と検品台を同じ光源にしましょう。

 

一度京都の染色補正を行っている作業場を見学した事がありましたが

ねじれ蛍光灯 フルスペクトルライト バイタライ

このねじれ蛍光灯を使用していました。

一番太陽光に近い蛍光灯と言っていました。

私自身も使用した事がありますが、色合いが一寸暗い感じがしました。

一般家庭にほとんど普及していないので一般家庭に納品に行った時に

色が違って見えるので、現在は使用していません。

 

昨今政府が蛍光灯を廃止してLED灯に変更するとお達しがありました。

この事は我々の業界にとって大変な事になる事が予想されます。

色合わせを行う作業場と一般家庭と光源が変わる事は色合わせの

クレームが多発する事が予想される為に大変な混乱が発生する事が

予想されます。

昨年の8月4日にブログを再度書き始めて1年が経ちました。

書き始めの目標は「まず1年間頑張ろうでした。」

何とか1年が過ぎました。読者の友人に「良く書く事があるね」と

言ってもらいましたが、まだまだ書きたいことは沢山有りますと言うか

書けない事の方が沢山有ります。業界のダークな部分も沢山ありますが、

本当の事を書くと大変な事になりますが、反対に着物の業界で正直に努力している

業者さんも沢山知っています。親から子へ子から孫へと伝えなければいけない事が

沢山ありますが、着物や洋服のお手入れでお困りになっている方達の

すこしでもお役に立てる事になればと思っています。

昨今着れなかった着物の再生や洋服の再生に七転八倒していますが

まだまだ探究心は尽きない為に命の続く限り謙虚、礼節、敬いの心で

仕事に精進していきたいと気持ちを新たに頑張っていきます。

来年は山三 三ツ屋染舗の創業100年になります。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

 札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

 電話011-811-6926 FAX011-811-7126

 メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

 ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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