★真夜中のひとりごと★

二児の母「たっちー」のひとりごとです。

夫婦別姓と少子化問題

2004年10月12日 | ★夫婦別姓
出生率低下に8割「危機感」、中高年高く 内閣府調査 (朝日新聞) - goo ニュース

だんだん世間も深刻に考えてきているようですね。
私は少子化問題には、夫婦別姓も要因の一つに絡んでいると考えています。

記事では、「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し促進」と言っていますが、それには夫婦別姓も必要不可欠な事ではないでしょうか。

仕事をするのに、名前というものはとても重要であると考えます。
しかも氏名=フルネームで、です。
それは姓が違ってしまっただけで、誰なのか認識できなくなってしまうことがあるからです。特に日本人は仕事上では姓で呼び合うことが多いので、余計にそうだと思います。

そもそも名刺交換は何のためにするのでしょうか。
氏名=フルネームを覚えてもらうためだと思うのですが。

今までは主に男性が働いていて、働く上で姓を変えるのは不都合がありました。そこで結婚する際、妻は専業主婦になることが多かったので、夫の姓に変えてきたのだろうと思います。それは確かに理にかなっていたと思います。ちゃんと男性(夫)一人が大黒柱(稼ぎ手)であったのですから。

しかし、時代はもう変わりました。

一流企業だっていつ倒産するか分かりませんし、男性だけの稼ぎでは到底生活が危うい状況です。そのために今は女性が働いているということもあると思います。また、その仕事を生きがいとして働いている女性もいると思います。
すると、働く男性だけでなく、働く女性にも男性と同じく氏名は重要ではないでしょうか。仕事は「女性だから」という特別扱いはないと思います。氏名が仕事上、重要な位置を占めるなら姓を変えるということは色々と大変なのではないでしょうか。
男性の皆さんご自身も一度、もし結婚して姓を変えたら仕事をする上でどうなるのか、考えていただけるとその大変さ、不便さ、不快な感じが分かっていただけるのではないでしょうか。姓を変えたくないと思う気持ちには、男女の違いは関係ないと思います。

それにも関わらず、今後もかたくなに夫婦別姓の選択を認めなければ、少子化がますます進むことは間違いないだろうと私は見ています。姓を変えなければいけないために、結婚をためらい、だからと言って結婚しないで子どもを産めば、「嫡出でない子」という差別を戸籍で受け、子どもを産むのもためらいます。

少子・高齢化対策ホームページ
少子化対策>少子化社会対策の基本的な枠組み>少子化社会対策基本法の前文に、

子どもがひとしく心身ともに健やかに育ち、子どもを生み、
育てる者が真に誇りと喜びを感じることのできる社会を実現


とありますが、戸籍法がこれに反して、法律上の結婚をするしないで、出生届の際に「嫡出子」と「嫡出でない子」というように分け、戸籍には子どもの生まれ方を差別して記載しているのに、何が「子どもがひとしく」なんでしょうか。筋が通っておらず、なんだか聞いてあきれる対策基本法です。

私も現に法律で認められた結婚をするには、姓を変えなければならないということで悩んでいます。それなら、お婿さんをとればいいだろうと思うかもしれませんが、そんな奇特な男性はゼロに近いですし、さらに相性が合うとは限りません。そして、自分が姓を変わるのが嫌なのにそれを男性側に押し付けるのも嫌です。だからと言って、結婚のためだけに自分の意思を無理に曲げてまで、姓は変えたくありません。
そうなると、夫婦別姓が選択できないがために結婚できないかもしれません。結婚できなければ、相手がいないので子どもを産むことができません。結婚しないで子どもを産もうと思えば、嫡出でない子の差別扱いをされて、子どもがかわいそうで産むのを控えてしまいます。そして、結婚もできない、子どもも産めないとなれば、これからずっと一生独身で一人で生きなければならないという覚悟を決めなければなりません。

私のような考えの人は近頃増えました。
そうなると

夫婦別姓を認めない、婚外子(嫡出でない子)差別をやめない
 ↓
結婚しない、子どもは産まない
 ↓
少子化

というシナリオが進みます。

少子化を止めるには、夫婦別姓を、いつまでもどうも筋が通らない反対理由で反対をしている場合ではもうないと思います。婚外子(嫡出でない子)差別も無くすべきです。
時が経てば経つほど、子供を産める年齢の女性たち、ここでは特に私を含め第二次ベビーブームの女性たちが年を取って産めなくなっていくだけです。女性には子供を産めるタイムリミットがあるんですから。私のように別姓を選択してもちゃんと法律で結婚でき、どんな生まれ方でも差別表記もなく子どもを出産できるようにしてほしいです。

反対理由とする、姓が違うだけで崩壊してしまうような家族って、家族と言えるんでしょうか。
家族ってそんなことで壊れてしまうようなもろく崩れやすいものなんでしょうか。
そんなもので崩れるような家族なんて、家族とは呼ばないし、家族じゃないと思います。

それでも夫婦別姓を選択する結婚を認めないというなら、非婚化、少子化が上のシナリオ通りに進み、そのことでさらに今以上に長男長女、一人っ子同士が多くなれば、お互い姓を変えたくないと言い出して、また非婚化、少子化が進んでいきます。そして、少子化にますます拍車がかかり、この日本という国はどんどん人口が減っていき、国家崩壊の一途をたどっていってしまうでしょう…。

私は夫婦同姓は否定してはおりません。同姓にしたい人はしても構わないと思います。そして、別に誰かに迷惑をかけるわけでもないのに、夫婦別姓を選択したいという個人の尊厳も認められないような国にいくら危機感を感じるからと、誰が子どもを産みたいだなんて思うでしょうか?私は、そんな国のために子を産み、育てる気持ちにはなれません。名前一つ選べず、自分らしく生きられる選択もできないのに、「育てる者が真に誇りと喜びを感じることができる」わけがないし、子どもにも誇りと喜びを教えることはできません。

けれど私は、女性としてせっかく生まれたのですから、愛する人と結婚し、愛する人の子をできるだけたくさん産んで育てたいです。そして子どもは無限の可能性を秘めていて、その可能性の芽を、愛する男性と一緒に育ててあげたいです。子どもが一人前になって、この両親の元に、この国に生まれてよかったと言ってもらえる様に育ててあげたいです。きっと育てることは大変だろうけど、育て方一つでどんな人間に育つのかと思うとなんだか私はワクワクします。
そして、子育てもしたいですが、自分というものを社会に活かしていける仕事もしていきたいです。こんなふうに結婚も出産も仕事も人一倍願望が強いので、姓を変える結婚をしないと結婚できないとなれば、このまま一生独身なのだろうかと考たりして、他人の子供をみるのがとても辛く感じる時さえあります。

どうして女性だからと当然のように家庭に入らなければいけないのでしょうか。
どうしてこの国は、いろいろな生き方を認めてくれないのでしょうか。
日本という国の女性には、男性と同じように、姓を変えず、仕事もして、家族も持ち、子どもを持つことは許されないのですか…?
コメント (4)
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