YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

松井今朝子著 「吉原手引草」

2007年07月24日 | 
この本を買ったのは7月14日パリ際の日ですから、まだ直木賞の受賞前のことです。

読んだのは後になってしまいました。

私のような時代劇ファンにはたまりません。
書き手がいろいろな人に取材して、記録したような形をとっています。
その取材対象がたまりません。
妓楼「舞鶴屋」と引手茶屋「桔梗屋」が舞台なのですが、それを取り巻くいろいろな顔ぶれが出てきて、それぞれの語り口で表現される言葉の端端が魅力的です。

桔梗屋では内儀のお延が、妓楼舞鶴屋では、店番、番頭、番頭新造、遺手、床廻し、主の庄右衛門と数多くの顔がそろっています。また、ここで仕事を得ている、幇間、女芸者、女衒、指切り屋(どんなお仕事かは読んでみてください)が語ります。「舞鶴屋」に上がった客としては、酒問屋伊丹屋の隠居、米問屋信濃屋の若旦那、縮問屋西之屋の主甚四郎、そして蔵前札差田之倉屋の主平十郎が真実を暴露するようになります。


以前に紹介した「さくらん」も楽しかったのですが、やはり文字のほうが情報量があるのと、想像力が刺激されるので、「吉原手引草」を読むことをお勧めします。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白鷺の営巣地 | トップ | 第7回 7つの写真グループ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事