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JustSystem VS Panasonic

2005年02月01日 21時30分12秒 | 世情雑感(社会情勢)

 「一太郎」「花子」の製造・販売の中止と在庫品の廃棄を命ずる――。
 この東京地裁が下した判決は、衝撃的なニュースとして各新聞Web版やTVニュースで報じられている。「一太郎」と言えば日本人ならば一度は聞いた事がある日本がワープロソフトである。NECのPC-98シリーズ全盛の時代から日本語ワープロとして定着し、現在でも多くの企業や官庁で使用されているベストセラーソフトであり、今月10日には最新のVer.15の発売が控えている状況においては青天の霹靂とも言える物だ。この判決の概要は「ジャスト『一太郎』の販売中止を命じる 松下アイコン訴訟で判決」を参照して頂きたい。それにしても、製造・販売の中止と在庫品の廃棄を命ずると言うのは重い判決のように個人的には思われる。松下の特許があった部分を製品から除去する等の処置でも良かったのではないだろうかとさえ思えてしまう。もっとも、ジャスト側は控訴する構えであり、既に製品を購入しているユーザーには関係が無い判決なのではあるが、米国マイクロソフト社のOfficeシリーズに唯一対抗できていた日本語ワープロソフトであった同製品においては大きな打撃である事は間違いない。
 米国マイクロソフト社のOfficeがビジネス上必要不可欠なツールである事は疑う余地は無い。多くのパソコンにOfficeはプリインストールされているし(小生だってお世話になっている)、その他のビジネスソフトでもOffice系のファイルとの互換性が保てるようにされているいるように、その影響力は大変に大きいものがある。しかし、日本語ツールと言う側面で考えるならば「一太郎」や「花子」は日本人にとっては「Word」よりも身近で操作性の良い存在であった事も真実である(日本の官庁が「一太郎」を使用する背景には日本使用になっているのでハッキング等に強いからと言う噂も合ったほどだ)。無論、その点と特許権と言う部分は別問題であるのは事実である。しかし、今日の判決はIT時代における日本語文化の保護、育成と言った観点からも活発な議論が求められているものであるのではないだろうか。

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