このシリーズも8回目になるが、いったんここで区切りたい。
また要望があれば再開する。
今回は日大。
2019年度入試はタックル騒動で受験者が激減した。前年比85.9%である。
とは言え、学生数は全国一位。あらゆる学部があり併願校として受ける子も多い。
◆「合格率」も比べる
いいデータを入手しました。
日本大学新聞の「19年度入試 高校別合格ランキング」です。
このデータの素晴らしいところは、志願数が明記されている点。
つまり、合格数/志願数 でどのくらいの割合で合格するのかが分かるのである。
同じ50名の合格者を出したA高校とB高校があったとして、
A高校 志願者数100名 →合格率50%
B高校 志願者数250名 →合格率20%
と、生徒数が多い高校が有利にならない。素晴らしいデータだ。
よって今回は合格数だけでなく、合格率も出した。
小数第一位は四捨五入している。
なお、
・日本大学に出願したが他に合格したので受験しなかった
という受験生も多くいるだろう。
合格者が少ない=受験生が優秀でない
とは、いちがいに言えないので留意されたい。あくまで分かりやすい"目安"だ。
◆合格数トップ20のうち、私立が12校だが…
合格数はこの通り。
トップ10のうち7校は私立。残り3校はすべて千葉の公立高校。
理工学部や松戸歯学部は千葉にあるのが大きいのだろう。
都立高校は小松川のみランクイン。
合格率を見てみよう。
30%以下は赤字、50%以上は青字にしてある。
30%以下は5校あるが、すべて私立高校。
これは何を意味しているのか。
私の考える"理由"は、
私立高校は、とにかくたくさんの高校に出願させるから。
高校が宣伝するのは「合格数」であり、「合格率」ではない。
1校35000円程度の大学受験料はすべて生徒側の負担。だからいくら落ちても、高校側のふところは傷まない。
見込みが薄そうな受験生でも、ダメ元で受けさせるケースはあるだろう。
私の教え子は、都内のT学院に通っていた。優秀な子だ。
高校の先生から「10以上は受験しろ」と言われたそうだ。
提案されたスケジュールは滅茶苦茶で、4日連続で受験ということもあった。
おいおい正気かと。
最終日を除いて、3日連続の受験はさせたくない。だって受からないもの。
◆不合格数トップも桐蔭学園
合格数1位の桐蔭学園は、不合格者数が553名でダントツ1位。
不合格者数2位は八千代松陰の500名。
合格見込みの低い子だけでなく、見込の高い子には複数学部を出願させたのだと推測する。
大事なことなのでもう1回。
日本大学の不合格者数、全国1位は桐蔭学園です。
長くなったので明日、続きをお届けする。
都立高校についても、合格率に注目したい。いい傾向が見つかった。
皆さんは「都立高校でもっとも日大の合格率が高いのはどこか」を考えてみて欲しい。
なお、日比谷高校ではないことだけ言っておく。
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