都立に入る!

部活を理由に塾をやめるということ

中学生が塾に通い始めるのに、何らかの理由があるはず。
たいていはこの2つの目的達成だろう。

1.志望校に合格するため
2.中学校の授業を理解して、定期テストの点を上げるため

「友達が通っているから」「好きな子が通っているから」
などはきっかけであり、理由とは言えない。

であれば、塾をやめるのは目的を達成したからということのはず。
そうでないのに塾をやめるのは、虫歯の治療の途中で通院をやめることに近い。まずいことだ。
もっとも、その歯医者(=塾)があまりにヤブなので、他の塾に切り替えるというのなら良い。

これを前提として、今回のテーマだ。

◆部活が忙しいから塾をやめる? それは異常だ
これが私の考えである。

部活が忙しくて勉強との両立ができない。
だったらやめるべきなのは部活だろう。
キミが中学生活の2年半、勉強を放っておいて部活をやることにどんな意味があるのだろう。


例えば、野球部に入っていたとする。
キミは野球でどれだけ上にいけるのだろう。

中学校でいちばん上手い。このレベルなら都内に800人はいる。全国なら10,000人以上になる。
全国で10本の指に入る。このレベルなら高校側から「ウチに来て欲しい」とスカウトがくるだろう。
そのレベルであってもプロになれるかは分からない。
NPBでプロ野球選手になれるのは毎年100名もいない。これは高卒だけでなく大卒や社会人も含めてだ。
2018年ドラフト会議で指名された高卒は、37名だけ。各都道府県のトップ選手であってもプロになれるとは限らない。

そうやってプロになったとしても、1軍にいられるのは29名。チームメイトの半分以上は2軍や3軍にいることになる。
全く活躍できず3~4年でクビになる選手も少なくない。ケガや病気で引退するケースもある。

広島カープの赤松真人選手は胃がんが発覚し、2017年に手術を経て復帰した。
しかし1軍出場はかなわず、今年で引退することになった。

いくらがんばっても、野球でメシを食っていくのはまず無理だ。
確率で言えば、1年間のうちに3回、クルマにはねられるくらいだ。ありえない。

野球はまだマシなほうだ。
陸上競技、卓球、バドミントン、剣道などは日本一だとしてもそれだけでは一生は食っていけない。
オリンピック金メダリストですら、柔道・体操・フィギュアスケートなど人気種目でなければ同様である。

キミはそのくらいの成果を出してきたのだろうか。
100%「No」だろう。


間違えないでもらいたいが、「部活をするな。部活などやっても無意味だ」と言いたいわけではない。
やりたいならやればいい。それは自由だ。
ただ、部活があるから勉強をすることができないというのはおかしいと言いたいのだ。

私もいろいろな生徒を見てきた。
野球やサッカーのスポーツ推薦で高校に行った者も、片手では数え切れない。
だが、そういう子の多くは、学校の成績も良かった。

たかだか学校の定期テストで、80点も取れないようなアタマなら、スポーツだって成果を出せるはずがない
これが私の結論である。

部活をやりたいのなら、学校のテストや提出物をこなせる"器用さ"を鍛えるチャンスだと思って、やるべきことをやって欲しい。
ちなみに部活の顧問は、キミの進路に1%も責任を取ろうとはしない。

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