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都立入試数学 三平方の定理を使わなくても解けるか

[2020年6月20日 更新]
2021年度の都立高校入試では、「三平方の定理」と「標本調査」が出題されない
と都教育委員会が先週公表した。

では、過去の都立入試の共通問題では三平方の定理が必ず出題されたのか。
今回これを調査した。
2011~2020年度入試までの10年分について解説していく。

◆過去10年で一度だけ出なかった


まずは表を見てもらいたい。

都立入試の数学は大問1~5で構成されている。
大問3が関数、大問4が平面図形、大問5は空間図形が出るのは毎年固定。
大問3関数の問題は10年間分を見直したが、すべて三平方の定理を使わなくても解けた。大問1と大問2も同様。
よって大問4と大問5で、それぞれの年に何問ずつ出たのかを一覧にした。

右の2列はどんな図形についての問題だったかを記してある。分かるだろうけど。

「三平方の定理が必要な問題」は、10年間で17問が出題されている。毎年1~2問といったところだ。
三平方の定理がなくても解ける問題はカウントしていない。あくまで三平方定理がなければ解けない問題だ。注意されたい。

「三平方の定理が必要な問題」は、大問4平面図形の3問目(問2②)と、大問5空間図形の問1&問2でのみ使う。
進学指導重点校の入試問題では、関数でも三平方の定理を使う問題があるが共通問題では一切ない。

◆来年度の問5は柱体か
大問5は 柱体→錐体→柱体→錐体・・・
という隔年パターンになっているのはSEKAI NO JOSHIKI 。みんな知っているだろう。都内の塾講師なら100%知っている。知らないのはヤバい。
大問5で三平方の定理が不要だったのは10年で2回だけ。どちらも柱体である。

確かに錐体の問題なら、直角三角形を作って(三平方の定理で)高さを求める過程が必須。
でも2021年度入試では三平方の定理が使えない。
ということで来年2021年度は柱体が出る、と予想できる。
隔年パターンは崩れるがやむなし。


◆三平方の定理を使うのは2パターン
ずばり
・長方形や直方体の対角線の長さを求める
・三角形や錐体の高さを求める
のどちらかである。

現時点の中3諸君は、意識しなくてもいい。塾の先生がきちんと時期になったら教えてくれる。
私は塾では2学期末テスト~2学期終業式の間に三平方の定理を教える。「遅え!」という人もいるかもしれないが、私はこれで行く。今年もきっと変えないだろう。
変える合理的な理由がない。

キミの塾はどうなのだろうか。

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