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東京の併願優遇の仕組みと手順

[2023年4月12日 更新]
受験相談をオンラインで受け付けている。
原則、1件ずつ受け付けており予約できないので長くお待たせしている方には申し訳ないがお待ちいただきたい。

そこで多く出るのが「私立高校の併願優遇のやり方」だ。
通っている塾や中学校では教えてもらえないのだろう。

今回は私の知る範囲で教える。
なお他県の場合は事情が異なることもある。あくまで東京のよくあるパターンと考えてもらいたい。

◆大きく3パターン
併願優遇を受けるには、各高校が示す基準をクリアしなければならない。


例えば淑徳高校の特進選抜コースを併願優遇で受験したければ、
通知表(中学校の評定)が 9科42以上または5科23以上 

以前は男子のみ「5科22以上」でOKだったが変更された。

この他に各種検定を所持していれば、通知表の点が足りなくても加点してくれる制度もある。普通、各種検定とは英語検定、数学検定、漢字検定を指す。

上記の淑徳高校なら、英検・数検2級は評定に加算あり(各+2)となっている。 
中3時点で英検、数検2級を取れる優秀な子が淑徳高校にふさわしいかどうかはさておき、検定に受かっていれば損することはない。

なお中下位の私立高校であれば3級以上、自称進学校は準2級以上を求める傾向があると私は判断している。
準2級って高校内容だからね。高校に入ってから受検するので十分。高校受験で有利になるからと、受かるためだけの検定対策をするのは勿体ないと思っている。

通知表(評定)は一般的に「中3の二学期」を見る。前後期の中学校なら12月に調査書用の評定を出すことが多い。
しかし私立高校によっては「中3の一学期」でも可とするケースもある。これについては後述する。

さてここで、3つのパターンを考える。
1. 評定が基準を満たしている。
2. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定は満たしていた。
3. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定も満たしていない。

なお二学期の評定は、12月上旬に中学校で三者面談を実施し、その際に教えてもらえる。いわゆる仮内申だ。

◆1. 評定が基準を満たしている 
文句なし。
12月の中学校の三者面談時に、「△△高校の〇〇コースを併願優遇で受けます」と担任に伝えればいい。
後は12月15日以降、中学校と△△高校との間でやり取りしてくれる。
受験生・保護者は△△高校の願書を記入し、受験料を手順に従って支払い、受験すればいい。
※高校によっては「個別相談会に必ず参加すること」という条件を付けてくる場合もある。その場合は12月15日までに参加すること。
不明な場合、私立高校に電話で聞けば詳しく教えてくれる。


 2. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定は満たしていた。 
これは私立高校による。
「中3の一学期」の評定でもOKとする私立高校は少なくないからだ。
9~11月のうちに受験生・保護者は私立高校の個別相談会に参加し、「中3の一学期」でもよいかを聞いておくといい。
電話で聞いてもいいが、「一度、個別相談にお越しください」と言われるはず。

個別相談は各高校で実施するものと、合同で開催されるものがある。
どちらでも構わない。

◆ 3. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定も満たしていない。 
あきらめてはいけない。以下の条件で加点してくれるケースもある。
・中学在学中、無遅刻欠席
・部活の部長、生徒会役員、委員長、学級委員を務めた
・各種検定に合格した
1~2点不足している場合は、まず個別相談会に行ってみることだ。何かしら救済策を見つけてくれることも少なくない。
ただし大切なのは「その高校に入りたい」という意思だ。都立が第一志望であっても「私立ならここに入りたい」と言い切る。その熱意が大事である。私立高校も生徒が欲しい。都立が不合格なら来てくれるなら歓迎してくれる。

ただし「単願ならOKです」と単願を薦めてくることがままある。都立を第一志望としているなら絶対に受け入れないこと。
私立高校の担当者は百戦錬磨。都立に行くより単願でウチに入った方がこんなにいいですよとPRして、単願に移らせようとして説得するなんて手慣れたもの。目の前の甘い言葉に絶対に惑わされないこと。
「併願優遇でならぜひ入りたい高校なのですが、併願優遇が難しいなら残念ですが諦めます」と言い切っていい。
区部なら私立高校はいくらでもある。併願優遇校はそこまで大きな差はない(都立にも言えることですけどね)

◆塾に通っているなら簡単
もしキミが塾に通っているなら、塾の先生に相談しよう。
塾によっては「懇意にしている私立高校」がある。私にもある。そこなら表向きの基準は満たしていなくても、併願優遇を取れる可能性はある。
大きな声では言えないが、そのためにVもぎ・Wもぎは毎月ちゃんと受けた方がいい。チャンスが増す。

安くない授業料を払っているのだ。塾に遠慮なく相談しよう。

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