少年トッパ

野村麻紀ライブ@今池祭り2005(9/3(土) 20:15頃~)



 10年以上も名古屋に住んでいるのに、今池祭りは初体験である。今までも存在は知っていたのだが、なかなか行くチャンスがなかったのだ。しかし、なんと今年は野村麻紀さんが来るらしい。そりゃ行かなきゃ。もう一年以上、ナマで歌声を聴いてないし。
 そんなわけで今池に来たのだが、ライブが行われる「北商店街」ってのが、どこにあるか分からない。今池には名古屋シネマテークがあるから、月に3回ぐらい来ている。なので大体の地理は把握しているつもりだが、北商店街って聞いても全然見当が付かないのだ。仕方ないので、祭りの事務局みたいなところ(歩道に机を置いて5~6人が座ってるだけ)で尋ねる。で、教えられた場所に行ってみたら、シネマテークへ行く時にいつも通るパチスロ屋の駐車場の横だった。ビルの一階のガレージがステージで、その前にベンチが6つ置いてある。すでに他のバンドが演奏しており、道路いっぱいに人が広がって眺めている。ほとんどの人がライブ目当てではなく、単なる通りすがりのようだ。地べたに座り込んで飲み食いしている人もいる。雑多で良い感じ。その横には幾つか露店が出ているのだが、そのうちのひとつがなんとカラオケ屋だ。すぐ近くでバンドが演奏しているのに、こっちはこっちでカラオケ好きの素人が熱唱しているのだ。ますます良い感じ。
 別の場所で食事を済ませて、再びライブ会場へ戻る。麻紀さん登場予定時間は8時15分だ。その前に演奏しているバンドは、バイオリン+ギター+ドラムという編成で粋な和風インストを聴かせてくれている。シノノメソラという名前のバンドらしい。
 予定時間を少し過ぎて、麻紀さん登場。って、実は出番前から路上に立ってビールを飲んでるところを横目でチラチラ見てたんだけどね。前に3回ほどお話ししたことがあったけど、ちょっと声をかけるタイミングを逃していたのよ。
 今まで僕が行ったのはどれも弾き語りライブだったので、ギターを持って歌う麻紀さんしか見ていない。だが、今日は「蟻地獄」というバンド(ギター+ベース+ドラムの3人編成)を従えてのステージだ。衣装も華やかで、貫禄さえ感じさせる佇まいである。しかも、意外なことに(と言っちゃ思いっきり失礼だが)実に動きが軽やかだ。蝶のように舞い、蜂のように観客のハートを刺しながら歌うのである。ちょっと上手いこと言ってみました。
 曲目も絢爛豪華だ。デビューアルバムのタイトル曲『南国の女』や『まとめる荷物があるじゃなし』を歌ったあと、日吉ミミのカバー。「有名じゃない曲」ってことらしく、僕も知らない曲だった。その曲が終わるや否や、代表曲『恋の蟻地獄』! 今までは弾き語りでしか聴いたことなかったが、もちろん今回はバンドでの演奏だ。これが滅法カッコいい。最高。しかも、ベースの兄ちゃんの弾きっぷりが素晴らしい。腰を落とし、重心を思いっきり下げたスタイルで弾くのである。僕が女なら惚れてるね。
 そのあと、なんと美空ひばりの『港町十三番地』、さらにジュリーの『危険なふたり』と、歌謡曲ファン垂涎のカバーを披露。いやはや、サービス精神旺盛ですわ。途中、白いゴールデン・レトリーバー(だと思う)を連れた人がステージ脇に足を止めたら、それを見た麻紀さんは大喜びで犬に駆け寄り、頭を撫でる。そんな動物好きの一面を見せて好感度を上げつつ、ライブは楽しく進む。ちなみに僕もこのワンちゃんをナデナデしました。すんげー毛が柔らかくて感動モンでした。
 最後の曲は『セントラル』。麻紀さんの故郷である高知を舞台にした歌で、曲の中で出てくる♪セントラル タマイ ホームラン♪ってのはパチンコ屋の名前。これ、以前の弾き語りライブで本人から直接聞きました。それにしても、しみじみとした気分になる曲ですわ。大好き。
 歌い終えて麻紀さん&メンバーはステージを去る……というか、見物客の間を通って駐車場脇の待機場所っぽいところに戻る。しかしアンコールの声に応えて、すぐにステージへ。曲はセカンドアルバム(現時点では最新アルバム)のタイトル曲『雨はいたずら』だ。歌う前に「野村麻紀と蟻地獄でした」と言うつもりだったようだが、トチって「野村麻紀とアリジ……もごもご」という感じになる。そういえば弾き語りライブでも、たまに呂律が回らなくなったことがあった。普段から異様に滑舌が悪い僕としては、ものすごく親近感が湧いちゃうなぁ。ドンマイ!
 『雨はいたずら』はアルバムよりも少しゆったりしたテンポ。見事に歌い上げ、客席は拍手喝采。いやぁ、いいライブだった。こんなに良かったんだから、一言でも声をかけておかなきゃ。そう思って、勇気を出して話しかける。「ご無沙汰してます。トッパです」「ああ~、トッパさん」。覚えていてくれてホッ。忘れられてたらどうしようかと思った。
 ここ一年ほど、麻紀さんは月1ペースで名古屋に来ている。しかし、どうも都合が合わず、ライブには行けなかった。すんません。なんてことを話しつつ、せっかくなので映画『リバイバル・ブルース』の話題も出してみる。「まさか濡れ場があるとは」と言ったら、もう照れる照れる。うん、僕も映画を観ながら思いっきり照れてました。身内みたいな気分になって「そういうシーン、断りゃいいじゃん」と思ったし。
 近いうちに必ずライブへ行きますから、と告げてお別れ。あ、その前に息子を呼んで、せっかくだからと握手してもらったんだ。ありがたや。

 というわけで、思っていたより長いレポートになっちまいました。最後まで読んでくれた方々、ありがとね。まだ野村麻紀さんの曲を聴いたことがない方は、この機会に聴いてみるべし!

※こちらが野村麻紀さんの公式サイト。ブログもあります。
http://makinomura.nobody.jp/



※前に書いてもらったサイン、それにアルバム『南国の女』『雨はいたずら』とシングル『マキのよさこい節』。

コメント一覧

トッパさん
できれば自分で買ってくださいませ~(笑)。
SKDさん
どちらのゴージャス美人かと思ったら麻紀さんでしたか。
『雨はいたずら』今度貸してくださ~い。

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