萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚275

2014-11-22 01:00:00 | 雑談寓話
「なあ、今日一緒に呑んでくれるのってさ、城戸さんのことで俺が心配だったから?」

なんて御曹司クンに訊かれた6月金曜夜@ダイニング個室、
この回答なんて言うべきだろうって考えた、

心配だった、って言えば期待させるだろう?

それは逆に残酷かもしれない、だって期待に応えることができない。
個人としても同僚としても期待されたところで自分は責任とれない、だから言った、

「職場の空気が悪くなるのは迷惑だから、笑」

迷惑なのも本音だ、メンドクサイ人間関係が渦巻いちゃう職場は好みじゃない、笑
あと2ヶ月もいない職場、それでも環境悪化したら不愉快だ。

っていう本音だけ笑ったテーブル越し、御曹司クンが少し笑った、

「ホント容赦ねーなー…俺のためって嘘でも言ってよ?」
「嘘は吐けないから、笑」

笑ってジントニックかなんか呑みながら半分の嘘だなって思った、
だってホントは心配だ、

城戸さん(仮名)と御曹司クン、ふたりの噂の優劣は?

ってことが今は問題で、その答は明白でいる。
こんなこと御曹司クンには切り抜けられそうにない、で、キャリアの致命傷になる可能性がある。
そして御曹司クンは「御曹司」某経営者の後継ぎで、オカシナ噂の存在は社会的地位が高いほど傷が重い。
そんなことになったら問題は御曹司クン個人じゃ済まされない、だから会って話したかったことに口開いた、

「バラまかれた噂、自分で挽回してみな?でなきゃ経営者とかやれないよ、後継者が駄目男なんて噂があるトコじゃミンナ辞めるだろ?」

マイナスの噂にはプラスの噂でしか補えない、でも簡単なことじゃない。
マイナス×マイナス=プラスなのと同じで倍以上の労力と慎重が要る、そんな現実に御曹司クンはため息吐いた、

「なー…本音ちょっと言って良い?」
「どうぞ?笑」

笑って促しながら言われること解かる気がした、で、御曹司クンは言った、

「ホントは後継ぎとかやりたくない、好きなトコで好きなヤツと生活出来たらソレで良いじゃん…でも選んでくれないんだろ?」

また捨て犬みたいな顔してくれちゃうんだ?笑
こんな貌されても笑うしかない、で、仕方なしに笑った、

「自分に与えられたモンを大事に出来ないヤツは嫌いだよ?笑」

誰しも場所+能力+性格ってある、
それを把握していなかったらナンも出来ない、だけど御曹司クンは拗ね怒った、

「欲しくないモンだったら要らねえだろ、不幸になるようなモンでも大事にしろって言うのかよ?拗怒」
「その判断おまえに出来んの?」

即答で言った前から可愛い顔が睨みつけてくれる、
なんだか子供が拗ねてるまんまで可笑しくて、つい笑って言った、

「おまえって惚れっぽいだろ?誰を好きになるか予測も出来ないし感情コントロール出来ないのがおまえなんだよ、ソンナ程度で人生ナニが大事かって取捨選択が出来るってマジで思う?笑」

そういうの出来ていたら今みたいな事態になっていない、
だから今ココで気づいて御曹司クン自身を把握してほしかった、そうじゃないとホントに幸せ掴めそうにないヤツだから。

ホントこんな不器用かつ馬鹿がドウやって後継ぎやれるんだ?

くだらない戦い28ブログトーナメント

第80話「端月1」草稿UPしました、加筆3倍くらいします、
Savant「Vol.8 Birthplace 晨の故山 act.6」読み直したら校了です、馨と紀之@安曇野ラスト。
Aesculapius「Dryad1」校了+Favonius「少年時譚64」+第80話「極月4」校了しました、
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第80話 端月act.1-another,side story「陽はまた昇る」

2014-11-21 22:00:00 | 陽はまた昇るanother,side story
interval 隔絶の糸



第80話 端月act.1-another,side story「陽はまた昇る」

北岳草を見せるって約束したろ?来年、6月の終わりに一緒に登ろうな。

そう約束してくれた来年が今、今年に変わる。
そんな瞬間を左手の文字盤に見つめ微笑んだ。

「今年もよろしくね、英二…」

呼びかけても返事は返らない、それでも腕時計の名残が温める。
元の持ち主は今どうしているのだろう、たぶんメール着ている。
けれど携帯電話を開けない任務の時間に周太は衿もと直した。

―警邏中にプライベートなこと出来ないもの、場所も場所だし、

韻々、冴えわたる除夜の鐘に吐息が白い。
制服のコートすこし翻って風がゆく、その先に聳える白壁が夜うかぶ。
ひろやかな堀の漣は街燈きらめかせ石垣に明滅する、そんな街路樹の下かちり無線つながった。

「ベースからS2、5・1・7、」
「了解、」

応えて歩きだす足すこし指先かじかんでいる。
長時間を真冬の戸外に立っていた、その疲れに胸そっと押えた。

「ん…大丈夫、」

大丈夫、発作の兆候は無い。
これで交替だから体すこし休められる、そして朝になれば実家へ帰る。
あと6時間も無い、そう時間を数えながら仰いだ空に星いくつか見える。

―奥多摩はもっと星が見えるよね、それとも雪かな?

北西はるか眺めて、けれど見えない。
それでも記憶の山嶺あざやかに映りだす、あの白銀あわい稜線が愛おしい。
だって大切な人が今そこにいる、その声を聴きたいけれど任務時間は許されない。

「…ごめんね、英二、」

ひそやかに呼んで心配になる。
だって不安にさせてしまう、そう解かるけど仕方ない。

―同じ警察官だから解ってると思うけど、でも英二は、

解っていても英二は無視されたと思うかもしれない。
そんな心配は異動してから抱えている、殊にこの半月は不安かもしれない。

『お願いだ周太、俺の知らないところで死のうとかしないでよ?逝くなら俺も一緒に逝くから、だから独りでやるな周太お願いだから、』

林檎を剥こうとしただけ、そのナイフに英二は誤解した。
あんな誤解するほど不安にさせるのは音信不通の所為だ、でも解ってほしい。

―ごめんね英二、でも山にいるのも同じだから…英二も信じて?

英二が山にいるとき連絡など出来ない。
そのたび自分こそ不安で、それでも信じていつも待っている。
その信頼を解ってほしい、そうして今も待ってほしい願いに遠い鐘音また響く。

「…奥多摩でも鳴ってるかな、」

ひとり微笑んで歩く道、街路樹の下ひとり立っている。
白い街燈に端整なシルエット振向いて、その精悍な瞳が笑ってくれた。

「おつかれさま湯原、今年もよろしくな?」

新年のあいさつ最初はこのひとだ?
そんな想い少し寂しい、けれど温かい微笑へ笑いかけた。

「おつかれさまです、伊達さん。今年もよろしくお願いします、」
「おう、戻ったら雑煮でも食うか?」

提案してくれる言葉につい笑ってしまう。
だって生真面目な貌と台詞が釣り合わない、けれど嬉しくて頷いた。

「はい、食べたいです、」
「じゃあウチへ来い、すぐ出来る、」

応えてくれる声は低く沈毅に響く。
それなのに話題が所帯じみている?こんな意外な相手に可笑しい。

―伊達さんって意外と家庭的なんだもの、こんな真面目な貌なのに?

冷静沈毅、仕事人間、堅物エリート。

そんな貌が職場での印象でいる、けれど素顔は違う。
そう解っているから今も静かに歩きながら心笑いたくなる、そんな隣から言われた。

「湯原、正月はきちんと休んで来いよ?明けた訓練はキツイぞ、」

いま正月を迎えたばかり、それでも嶮しい現実また訪れる。
そんな経過を想いながら周太は頷いた。

「はい、診察も受ける予定です…伊達さんのお母さんにも言われたので、」
「そうか、また結果は教えろ、」

靴音かすかに言ってくれる言葉は気遣いだろう。
そう解るから尚更に解らなくて尋ねた。

「伊達さん、こんな僕とパートナーなのは面倒じゃありませんか?」

喘息のこと、父のこと、他にも面倒は多すぎる。
それでも並んで歩いてくれる相手は穏やかに笑ってくれた。

「面倒も悪くない、」


(to be continued)

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚274

2014-11-21 00:40:06 | 雑談寓話
「俺が城戸さんにちょっかい出したから、それを言いふらされるの怖くて俺を追いだそうとしてるってコト?」

と、御曹司クンが言った6月金曜夜@ダイニング個室、
やっと追いつけたな+痛いな思いながらも肯定した、

「噂が怖いヤツって噂を撒くだろ?笑」

こういうのって辛いなって思う、
だって仮にも一度は好きになりかけた相手から噂攻撃とかって辛いだろう?

城戸さん(仮名)と御曹司クン@出張先で何があったのか?

ソコントコまだ明確には聴いていない、
でも気がついている仮定を訊こうかな思った前、御曹司クンがため息吐いた、

「はー…ようするに保身で俺を切り捨てるんだ、城戸さん、」

切り捨てる、

なんて言葉が御曹司クンだと無償に痛いなって思った、
割とありふれて使われているはずの言葉だろう、でも言葉は主体=言う人間次第で響きが変わる、
そして言葉どおりの経験値があるヤツが言えば説得力がありすぎる、で、そんな溜息で御曹司クンは言った、

「なんかさー…ほんと俺って切り捨てられキャラかもな?なんか今ショックより、やっぱりなって思ってるし、」

ほら、こんなこと言っちゃうヤツなんだよね?

こんなこと他のヤツが言ったら笑ってドついて終われる、
だけど御曹司クンは洒落になっていない、それでも笑ってやった、

「おまえから切り捨てられるマネしてるって自覚あるだろ?笑」
「うん…だなー…」

ため息まじり応えてくれる、その顔が無気力って言葉ふさわしくて、
もう諦めきっちゃいそうな貌が哀しいな思ったけれど訊いてみた、

「率直に訊くけど、出張先のR18って酒呑んでるノリからヤってる?」

イキオイからなだれこんだ、っていうなら有り得るだろうな?
だって体格が御曹司クン<城戸さん(仮名)だから→押し倒すとか無理、
そういう仮定条件に訊いたテーブル越し、無気力顔すこし赤くなってこっち見た、

「…そうゆう自白しないと、おまえ帰っちゃうカンジ?」
「事実を確認しないと対処もしようがないだろ?」

考えてるまま応えてジントニックかナンカ呑んで、
そしたら御曹司クンが訊いた、

「なあ、今日一緒に呑んでくれるのってさ、城戸さんのことで俺が心配だったから?」

この回答なんて言うべきだろう?

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚273

2014-11-20 00:40:01 | 雑談寓話
「じゃあさ、俺がおごるから飲みいこ?そっちが好きな店で好きなだけ頼んで良いから、」

って御曹司クンに言われた6月の金曜夜@職場最寄駅ビル、
そんなワケで2番目に好きな店へ行ったら、

「この店がおまえの好きな店なんだ、笑顔」

なんて嬉しそうに言ってくるから気がついて言った、

「自分の好み知りたくてオマカセしたんだ?笑」
「そりゃさー好きな人の好みって知りたいだろが、」

なんて言われて、で、言ってやった、

「ここ一番好きな店じゃないから、笑」

こんな発言どんな意味か解るだろうか?
なんとなく可笑しくて笑った前、凹まれた、

「なんだよもー…俺には一番のかけらもくれねえんだ?拗」

欠片でもあげたら調子こくんだろな、って思った、
それが互い両想いなら問題ないだろう、でも違うまま笑ってやった、

「嫌なら帰るけど?笑」
「あ、またすぐ帰るとか言う、ほんと弩Sだよなもー…」

って言いながらオーダー決めて、飲みはじめて言った、

「おまえさ、城戸さんとモメたこと何やったか解ってる?笑」

たぶん解っていないんだろうな?
こんな核心いきなりな話題に御曹司クンはすこし口籠った、

「でもさー嫌なら向うだって逃げれたワケだし、大人同士で合意なら犯罪じゃねえもん、」
「ホントの合意じゃ無かったから問題なんだろ?笑」

言い返しながらホント温度差がキツイ、
これ以上に御曹司クンと城戸さん(仮名)の温度差はヒドイことになっている、そんな現状に言った、

「今、本気で追出されて退職ってなっても後悔しない?」

このまま行けば居辛くなる、そんな温床もう出来始めていた、
でも気づいていない御曹司育ちは首傾げた、

「なんで俺が追い出されんの?」

やっぱナンも解ってないんだ?

こんなに政治力無いってホント大丈夫んだろうか、
こんなでは許されない立場にいる相手へ言ってやった、

「おまえが余計なこと言ったらメンドウだから追いだしたいんだろ?ゲイやバイセクシャルが居辛い社会だからさ、」

こんな現状ホントいわゆる差別問題だろう?
でも差別の種を本人が蒔くこともある、そんな事例の渦中人が言った、

「俺が城戸さんにちょっかい出したから、それを言いふらされるの怖くて俺を追いだそうとしてるってコト?」

やっと辿り着けたね?


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Short Scene Talk 秋街休暇3-Side Story act.41

2014-11-19 22:00:00 | short scene talk SS
未来点景@秋街の一隅
side story第80話+XX日後@陽はまた昇る続篇その後



Short Scene Talk 秋街休暇3-Side Story act.41

「周太、オレンジラテにするか?それともココアがいい?(幸せ笑顔)(デートっぽい会話だないいよな平和な幸せ)」
「ん…おれんじらて?(ちゃんと僕の好きなもの憶えててくれてるの嬉しいな英二はなにがいいのかな)」
「じゃあそれ頼もうな(笑顔)オレンジのケーキもあるよ、頼むか周太?(周太の「?」って可愛いよな萌×デレ)」
「ん、お願いします(照笑顔)英二、クラブハウスサンドイッチも頼むでしょ、飲み物は何にするの?(コーヒーかなお休みっぽくノンアルコールビールかな)」
「コーヒーにするかな、周太が淹れてくれる方が好きだけど(笑顔)(きっと照れて困られるだろなそれが可愛いんだけど)」
「…照(おみせでいわれると照れちゃうこんなのでも嬉しいけど)…かえったらいれますね?(照×羞笑顔)」
「だったら甘いもの何か買って帰りたいな、周太は何が良い?(幸せ笑顔)(帰ったら淹れてくれるって夫婦っぽいな幸デレ)」
「ん…(何が良いかなってあ)あの、まずオーダーしませんか…照(あっちからウェイトレスさんすごく見てるねオーダー早くしてって思われてるかも照恥)」
「そうだな(デレ笑顔)(可愛い周太また照れてる萌×デレ)すみません(営業笑顔)」
「はい、お決まりですか?(ヨソユキ笑顔)(やったイケメンオーダー来れたわ嬉しい)」
「オレンジラテとコーヒー、あとオレンジケーキとクラブハウスサンドイッチお願いします(営業笑顔)」
「かしこまりました、(ヨソユキ笑顔×照)(声もイケメンだわ笑顔すごくキレイ連れの男の子が羨ましいな)」
「…(ウェイトレスさん今あきらかに照れてたよね英二ったらまた笑顔でタラシ(?)しちゃってる無自覚だろうけどでもちょっと)」
「周太、買ってくの和菓子とケーキどっちがいい?(別嬪デレ×幸笑顔)(今日は周太の喜ぶ顔いっぱい見たい昼も夜もモチロンベッドの<R18略>)」
「…いまちょっとはなしかけないで?(微ツン笑顔)(英二わざとじゃないの解ってるけどでもやっぱりもやもやしちゃう困)」
「え、なんで周太?俺なんかダメだった?(焦×困)(なんだろ周太なんか怒ってるよなもしかして)周太、俺が夜のこと考えてるって怒ってる?」
「っ、照真赤(ってなにいってるのこのひとまひるのかふぇでなんてこと)…しばらくだまってえいじ?」



久しぶりの英二と周太のデート譚3です、好評コメント頂いたので続き書いてみました、笑

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第80話 極月 act.4-side story「陽はまた昇る」

2014-11-19 09:51:06 | 陽はまた昇るside story
predawn 夜の穹盡



第80話 極月 act.4-side story「陽はまた昇る」

天涯を朱色きらめく、もう朝だ。

はるかな山嶺を緋いろ昇る、今年の初日がやってくる。
菫色ゆるやかに中天へ刷かれて金色の雲ひるがえす、月も星も空に融けてゆく。
もう昨日は去年になってしまった、そうして最初の朝に英二は呼吸ゆっくり微笑んだ。

「おはよう周太…今年もよろしくな?」

ひとり呼びかけて、けれど声など戻らない。
今どこにいるのかも訊けない相手、明日の居場所も解らない。
それでも逢いたくて、今年もその先も逢いたい笑顔はるか見つめた背に呼ばれた。

「宮田?」

ぶっきら棒にも響く低い声、この声は知っている。
懐かしくて振向くと顔馴染に笑いかけた。

「おはようございます、原さん、」
「やっぱり宮田か、」

低い声こちら来るごと足音が霜を砕く。
ざぐりざくり、登山靴に踏む音から冬の山が懐かしくて微笑んだ。

「相変わらず霜柱すごいですね、」
「もう氷の花もある、」

応えてくれる声に陽が射して日焼顔あかるます。
相変わらずの無愛想な貌、けれど笑っている眼が闊達に訊いた。

「ずいぶん早いな、七機の皆は?」
「それぞれ巡回に出ています、ご来光のハイカーも多いので、」

話しながら歩きだして靴底ざくり鳴る。
踏みだすごと氷砕けて懐かしい、その傍ら白い雪に笑いかけた。

「やっぱり奥多摩は良いですね、空気が冴えて冬らしいです、」
「ああ、府中の空気とは違うな、」

頷きながら無愛想な貌も笑っている。
この先輩に思いだしたことを英二は口にした。

「そういえば原さん、前に言ってた彼女はプロポーズしたんですか?」

秋、そんな話を深夜のビバークで聴いている。
あの時から信頼関係が始まった、その記憶のまま先輩が口籠った。

「…正月休みに帰ったらな、」

まだしていないんだ?
それも無理ないだろう、この勤務状況に笑いかけた。

「実家に帰る時間、なかなか難しいですよね?」
「まあな、」

短く応える横顔へ朝陽ゆるく赤くなる。
今日も初詣に混むだろう、そんな山上で低い声が言った。

「なあ宮田、おまえのこと訊いてきた爺さんがいたぞ?」

ほら、やっぱり追いかけてきた?

心当たり二人いる、でも一人はまず来ない。
たぶん招きたくない方だろう、けれど好都合かもしれない展開に微笑んだ。

「どんな人?」
「白髪で上品なカンジだ、宮田に救助されたヤツの祖父だとか言って御礼を言ってさ、宮田の評判を訊いてきた、」

話してくれる足元は着実に山道を踏む。
ざくり霜柱を聴きながら笑いかけた。

「なんて答えてくれたんですか?」
「真面目なヤツとだけ言った、岩崎さんは奥に居ていなかったけど、」

答えてくれる吐息ゆるやかに白く昇る。
夜明の気温は底に低い、そんな山の冷気に続けてくれた。

「宮田が何処にいるのかも訊かれたぞ、初詣の警備中だってぼかしといたけど、」

余計なことは言わない、それは警察官なら当然だろう。
何げない会話がどんな機密に触れるかも解らない、こんな職場の仲間に笑いかけた。

「ありがとうございます、せっかく尋ねてくれたのに申し訳なかったですけど、」
「仕方ないだろ、ほんと宮田は人気あるな、」

なにげない返答すこし笑ってくれる。
本当に救助の礼で尋ねたと思っているだろう、そう自分も想えたら良いのに?

―御岳まで来るなんて観碕、身辺調査か牽制か、

観碕征治、あの男が来た目的は何だろう?

この自分を調べて弱みを探す、それを利用して操作する?
または牽制、無言の圧力で自分から祖父へ話が行くことを望んでいる?
それとも最後の選択肢、この自分と「亡霊」の関係を確かめようとしているだろうか。

「冬富士また行く予定です、原さんは里帰りでしょうけど、」
「まあな…でも俺も地元で三千峰に登ってくる、」
「赤石岳ですか?前に話してた高校の先生と、」
「おう、山岳部OBの定例登山だ、」

山の会話しながら斜面に雪が見えてくる。
足元の霜柱も深まらす、頬ふれる冷気から冴えて心地いい。
凛と澄む新春の山に楽しくて笑って、それでも頭脳は思考をやめない。

―どちらにしても俺を調べてる、それとも観碕自身が奥多摩に拘ってるのか?

あの男が「奥多摩」に拘るとしたら理由なにがある?

―晉さんだよな、山岳部って田嶋教授も言ってたけど、

なぜ観碕が馨を追い詰めたのか、周太にまで拘るのか?
その全ては晉だろう、それは晉の小説にも田嶋の証言にも示されて尋ねた。

「原さん、二年参りで山に来る人は毎年恒例が多いですか?」

この訊き方なら意図は特定されない。
その通りなにも気づかぬ微笑は頷いた。

「そうだな、同じ山で毎年って多いかもな。宮田を訪ねた爺さんもそうかもしれん、」
「毎年ずっとって良いですね、」

なにげなく相槌うちながら確信また見つめだす。
もし「毎年恒例」だとしたら観碕は去年もここに来たろうか?

―俺を見たかもしれない、去年もここで、

去年の自分は何も知らなかった、けれど観碕はどうだったろう?

そんな思案にも仲間と笑いあう山行は楽しい、そして懐かしくなる。
この一年前はただ山の年越が楽しかった、メールも電話も繋げられて幸せだった。
あの温もりを一年後には笑えるだろうか、それとも今のよう隔てられたまま山だけが居場所だろうか?

―逢いたいよ周太、

どうして君に逢えないのだろう、唯ひとり願いたいのに?

去年の終わりも今年の初めも願い一つだけ、ただ君に逢いたい。
いま仲間と歩く山は楽しい、けれど君の笑顔ならと願って餓えてしまう。
せめて記憶だけでも歩きたくて先輩へ笑いかけた。

「原さん、ちょっと寄りたいところあるんで先行ってください、」
「おう、黒木さんに伝言しとくよ、」

無愛想な貌、けれど瞳は笑って頷いてくれる。
この山ヤともまたザイル組んで登れたらいい、その単純な願いに微笑んだ。

「原さん、たぶん2月に三スラ行きますけど一緒しますか?」
「国村さんと宮田のペースだろ?さすがに自信ねえけどさ、」

分岐点むこうへ歩きだしながら日焼顔が首傾げさす。
その目すこし迷って、けれど頷き笑ってくれた。

「予定が合えばだけど、俺も黒木さん誘ってみるよ、」

そういえば原は黒木と親しかった?
こんな要点を忘れていた迂闊が可笑しい、そのままつい笑った。

「そっか、原さんって黒木さんと仲良かったよな?」

原は高卒任官で自分より5期上、黒木は大卒の6期上でいる。
身長も同じくらいで隣県の出身、そんな近似に先輩は頷いた。

「同じ南アルプスがフィールドだからな、割と一緒に登ってる、」
「そういうの良いですね、」

笑いかけ応えながら本音すこし羨ましくなる。
こんなふう「フィールド」と呼べるほど長い山歴はまだ自分にない。
そう改めて気づかされながら登山道それぞれ分かれて、懐かしい道を歩きだした。

「…は、」

息そっと吐いて白く昇らす、その道に残雪あわい。
この雪にまた積もるだろう、そうして厳冬期はやってくる。
あの白銀まばゆい峻厳を今年も見られるだろうか?その願いに春の雪が映りこむ。

『おはよう、英二…帰ってきてくれてありがとう、』

ほら、黒目がちの瞳が泣きながら笑ってくれる。
あのとき雪崩に呑まれて受傷して、高熱から醒めたベッドは幸せだった。
あんなに心配して泣いてくれた人は今どこにいるのだろう、今も自分を想ってくれるだろうか?

ただ逢いたい、そんな願いと薄雪の道を踏んで一本の樹に辿りついた。

「久しぶりだな、雪山?」

笑いかけ仰いだ樹上、純白の花あふれさす。
明けてゆく暁の緋色が花ゆれる、常緑あざやかな葉が朝陽を照らす。
花木なのに「雪山」と呼ばれる山茶花は逢いたい人に縁深くて、だから見つけたとき嬉しかった。

『お父さんが庭に植えてくれたのと同じ木なんだ、僕の誕生花で…ベンチも作ってくれて、』

見あげる花に懐かしい声が笑ってくれる。
あの声は今日この元日に家へ帰られたろうか、美しい庭の静かな家で母子ふたり笑っている?
そうあってほしいと願って、けれど帰られない自分の孤独は軋んで溜息こぼれた。

「…帰る場所なんてないな、」

自分には帰る場所なんてない。

去年の今日は帰宅を楽しみにしていた、あの家が居場所だと信じていた。
けれど今は帰られない、だって今あの家にどんな顔で帰れるというのだろう?

「ごめんな、周太…」

花に呼びかけて泣きたくなる、けれど自業自得だ。
そして泣く権利すら今は無い、だって2週間前に自分で棄ててしまった。

『僕が話したら英二も話してくれるでしょ、だから…英二、』

君は話して信頼をくれた、けれど自分は話さなかった。
秘密にすることが君を護ると信じて黙りこんだ、でも傲慢な裏切りでしかない。
あの夜に気がついていたら君はメールも電話もくれたろうか、あの家に帰ることも許された?

「ごめん周太、ばかにしてるって想わせたよな…ごめん、」

ごめん、

告げて名前を呼んで、だけど戻らない。
こんなふうに去年の後悔ひきずったまま新年に辿りついてしまった、それが皮肉で可笑しい。

―去年は後悔なんか何もしてなかったな、宮田の家を棄てたのに、

警察学校の卒業式の翌朝、実家と義絶した。
そのまま卒業配置で青梅署に赴任した、そして山ヤの警察官になって春の雪崩に遭った。
あのとき姉と母は来てくれた、それでも3月の終わりに分籍して法律上も正式に義絶している。
もう帰るべき家すべて自分で壊してしまった、それでも微笑んだ頭上を純白の花ゆるやかに舞いふる。

『きれい…うちの庭と同じ花だよ?』

花が舞う、その花びら一つずつ記憶が笑う。
あの笑顔と離れたくなくて家を棄てた、それなのに信頼ごと壊したのは自分だ。
こんな自分はどこへ帰ったらいいのだろう?ひとり見つめるまま隊服のポケットが震えた。

―誰だろ?まだ7時だけど、

こんな新年の朝に携帯電話が受信する、その可能性めぐりだす。
遭難の報や七機の呼出なら無線だろう?考えながら開いた画面に息止まった。

「っあ、」

待っていた名前が画面をコールする。
すぐ開いて耳元、懐かしい声が笑ってくれた。

「おはよう英二、あの…あけましておめでとう?」

これは本当だろうか、本当に現実?

「周太?」

ずっと昨夜から待っていた声、昨夜より前も待っている。
ただ嬉しくて、うれしい分だけ途惑うまま頬つねった。

「いてっ、」

ちゃんと痛い、これは現実だ?

「どうしたの英二?痛いって何かあったの、」

ほら心配して訊いてくれる、この声やっぱり夢じゃない。
なぜ電話をくれたのか解らないけれど現実だ、その幸せに笑った。

「大丈夫だよ周太、つねって現実か確かめたんだ、周太の声が嬉しくて夢かもしれないってさ?」

本当に嬉しい、もし夢なら永遠に眠っていて構わない。
けれど現実の朝風ゆるやかに頬へ冷える、笑った息も肺まで沁みて凍えさす。
仰いだ純白の花も甘い香は現実を告げる、その静かな冷厳に穏やかな声が微笑んだ。

「ちゃんと現実です、あの…メールありがとう、返事できなくてごめんね…しごとだったんだ、」

どこに居たとは言えない、それでも仕事だと教えてくれる。
その守秘義務に隔てられても声は温かい、この温もり素直に笑いかけた。

「俺も御岳山で巡回中だよ、いま山茶花のところにいる、周太の木だよ?」

君の場所に自分はいる、そんな今を笑ってくれる?
どうか笑って受けとめてほしい、その願いに優しい声が羞んだ。

「ん…僕も山茶花のベンチにいるよ、いま家に帰ってきたところで…」
「じゃあ同じ花を見てるんだな、周太と俺、」

笑いかけて嬉しくて今も「同じ」だと肚底から温まる。
今同じ種類の花を見ている、それだけで嬉しくてたまらない本音が瞳の深く熱い。
もう電話など来ないと諦めかけていた、それほど蝕まれる後悔にやさしい声が微笑んだ。

「同じだね…あの、英二はお正月休み決まった?帰ってくる支度しておくから、」

帰ってくる支度、その権利を今もくれるの?

「周太、俺…そこに帰ってもいいの?」

訊き返して鼓動ごとり響きだす、心臓ごと壊れそうに軋んでゆく。
もし拒絶されたら自分はどこに行けばいい?その不安に笑ってくれた。

「英二の家はここって約束したよね、違うの?」

まだ約束は生きている?

まだ終わらないのだと笑ってくれる声が優しい、だから痛む。
だって許されてしまう分だけ君を泣かせている、その後悔が声こぼれた。

「ごめんな周太、ほんとうにごめん…ありがとう周太、」

ごめん、ありがとう、どちらも今年最初を君に言える。
こんなふう結局は唯ひとりだけ自分は見ている、だからこそ秘密まだ言えない。
いま秘密ほどいて何もかも抱きあいたくて、けれど今もう五十年の涯は見つめてくる。

『宮田、おまえのこと訊いてきた爺さんがいたぞ?』

あの男が山に現れた、もう遁れる時は終わる。



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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚272

2014-11-19 00:54:11 | 雑談寓話
「もーーーこの弩Sっ今どこにいるんだよ?」

って御曹司クンに電話で訊かれた6月金曜夜@職場最寄駅にて、

「行動パターンで考えてみたら?笑」
「あーーほんっとムカつく俺で遊んでんだろこの弩Sっ、」
「遊ばれるのもたまには良いんじゃないの?おまえってMだし、笑」
「あのさー…コレ当てないと今夜は会ってくれないとか?」

って言われてソレもいい案かもしれないって思った、

『コッチが変わらんかったら相手の気持ちも変わりよう無いわ、』

ってハルも言っていたワケで、
だったら実行して御曹司クンの気持ち変わるチャンス作るのも悪くない、だから言った、

「制限時間は30分な?笑」

笑って電話勝手に切って、で、いつもの本屋めぐりを始めた。
外に出れば本屋に寄るのは昔からの習慣で、小学生のころから社会人まで変わっていない、
学校帰り→仕事帰りでも遊び行った先でも本屋を見たら寄りたくなる、そんな習慣どおり駅ビル本屋に着いて、

この本おもしろそうだなー買おうかな書いてる人どんなだろ?
あーコレ続巻でたんだ嬉しいな買ってこ、お、復刻版でてる、

なんて独り問答しながら何冊か手に持って、
今日は収穫が多いなとか内心ゴキゲンやってるうち30分すぐ経っていた、

タイムリミットだな?

って時計を見て会計にならんで、文庫本はカバーしてもらって、
本屋を出ようとしたら小柄なスーツ姿に捕まった、

「はー…みつけたっ、」

捕まっちゃったな?笑

こんな展開は予想していなかったわけでもない、
だけど息切らせている夏スーツ姿が可笑しくてつい笑った、

「へえ、ランニングして元気だね?笑」
「っ、おまえが探せっつうから走ったんだろバカこの弩Sっ、拗」

なんて拗ねられて、でも御曹司クンは笑った、

「やっぱ本屋にいたんだなー何軒かまわって探しちった、笑顔」

たしかに何軒か行きつけはある、だから可笑しくてSってやった、

「30分かけてココってラストだろ?ホント気が合わないね、笑」
「あーまたそういう言い方するっ、近場から回ってっただけだろバカ、拗」

また拗ねて、だけど笑っている貌は楽しそうだった、
こんなふう笑ってる顔も見るのは久しぶりだな?そんなこと思いながらもSった、

「でも30分もう過ぎてたよね?タイムリミットだし帰ろっか、笑」

きっと凹むんだろな?
そう想ったまま可愛い顔は泣きそうに言った、

「どの時計で30分とか言ってねえじゃん、俺の時計ではギリ29分だし、」

なんかすごい論法だよね?笑
こういう子供じみた屁理屈も懐かしいな思いながら笑った、

「制限時間30分は時計が違っても一緒だろ、ソンナ屁理屈より効果的なセリフ考えな?笑」

ホントこういうとこ不器用だなって可笑しくなる、
ただひたすらゴネて凹んで駄々るしか知らない、こんなんで生きていけるんだろうか?
だって「御曹司」である以上は人を遣う立場にいつかなる、そのとき屁理屈ばかりじゃ経営者はやっていけない、

ホント立場と性格がつりあわないヤツだな?

そんなこと改めて思いながら歩きだして、
その隣くっついてきながら御曹司クンは言った、

「じゃあさ、俺がおごるから飲みいこ?そっちが好きな店で好きなだけ頼んで良いから、」

やれば出来るじゃん?笑

第54回 昔書いたブログも読んで欲しいブログトーナメント

Aesculapius「Chiron43」加筆まだします、
Favonius「少年時譚62」+第80話「極月3」校了しています、
小説・写真ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続き書こうって励みになるので、笑

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山岳点景:深閑の緋

2014-11-18 23:47:00 | 写真:山岳点景


山岳点景:深閑の緋

山上、楓が緋色あざやかでした。



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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚271

2014-11-18 00:13:15 | 雑談寓話
晴れました、で、今夜はダブル流星群なんでちょっと観てきます、笑
帰ってきてからコレも書くので待ってる方いらしたら暫しお待ちください、

帰ってきました、流星2,3見られたんで良かったです、笑
オリオン座はじめ冴えた空に星がきれいでした、

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚271

「コッチが変わらんかったら相手の気持ちも変わりよう無いわ、まあ恋愛なんて理屈でカタついたら楽ちんやけどね、」

なんてハルが言った3人飲み会、あらためて考えた、
こっちが変わらなかったら相手の気持ちも変わらない、だったら自分は御曹司クンにどうすべきだろう?
なんて考えながらアレコレ笑って飲んで食べてオヒラキになり、翌日フツーに仕事だった、

で、金曜夜はどう話そうかな?

なんて考えながらアレコレ普通の平日は過ぎて、
結局ノープランで金曜夜になり仕事上がったら、

From:御曹司クン
本文:おつかれ、仕事あがりました。そっち終わったら電話よろしく。

ってメール入っていたからメールした、

Re :あがったけど

短文返してビル出て歩きだして、そしたら電話が着た、

「もー電話しろって書いたのになんでメールなんだよ?拗」

やっぱり拗ねるんだ?笑
こんな反応なんだか懐かしい思いながら笑った、

「嫌なら帰ろっか?笑」
「もーーーこの弩Sっ今どこにいるんだよ?」

拗ねながら怒りながら電話ごし足音が聞える、
今どこにいるか考えながら歩いているんだろう、そんな相手が可笑しくてついSった、

「行動パターンで考えてみたら?笑」
「あーーほんっとムカつく俺で遊んでんだろこの弩Sっ、」

また怒った台詞、でもちょっと笑って×泣いてるカンジだった、
このまま鬼ごっこも面白いかなとかツイ思って、そのまま笑った、

「遊ばれるのもたまには良いんじゃないの?おまえってMだし、笑」
「そーゆーこと言うなってば、ホント時間もったいないだろどこ?」

ちょっと縋るカンジで言ってくる、
だけど駅ビルの本屋へ向かって歩きながら笑った、

「だから言ったろ、行動パターンで当てな?笑」

いわゆるイジワルだ、こういうのは。
御曹司クンにコウイウ弄りはやったことはない、この初体験に御曹司クンが訊いてきた、

「あのさー…コレ当てないと今夜は会ってくれないとか?」

それも良い案かもしれない?

『コッチが変わらんかったら相手の気持ちも変わりよう無いわ、』

ってハルも言っていた、それを実行する機会に笑った、

「制限時間は30分な?笑」

リアルな現実ブログトーナメント

会話短篇Short Scene Talk「秋街休暇2」英二と周太サイドです。
Favonius「少年時譚62」読み直したら校了です、光一と雅樹の夜話。
第80話「極月3」加筆まだします、宮田と黒木と後藤の談話からスタートです、
小説・写真ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続き書こうって励みになるので、笑

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Short Scene Talk 秋街休暇2-Side Story act.40

2014-11-17 22:30:00 | short scene talk SS
未来点景@秋街にて
side story第80話+XX日後@陽はまた昇る続篇その後



Short Scene Talk 秋街休暇2-Side Story act.40

「周太、コーヒー飲みにいくか?(笑顔)(ちょっと疲れさせたろうな試着あれこれさせたから着せ替え周太かわいかった萌幸)」
「ん、お茶良いね…あの、服たくさんありがとう英二?(照微笑)(こんなにまた買ってもらって悪いなでも英二のカーディガン僕が選べて嬉照)」
「こっちこそニット選んでくれてありがとな、それも着てくれて嬉しいよ周太?(幸デレ笑顔)(ピーコート可愛いな周太トラディショナルで可愛いの似合う萌)」
「ん…ありがとうえいじ(照×幸笑顔)(また選んでもらっちゃった申し訳ないけど嬉しいな選んだのも喜んでくれるみたいで)」
「周太、いつものカフェでいい?他に行ってみたいとこある?(どこか新規開拓も良いよなって考えさせてる隙に手つなご幸)」
「ほかに…(どこかあるかなブックカフェもいいね?あ)あのえいじ手その(照困×幸)(手つながれちゃった照ちょっと恥ずかしいなでも嬉×照)」
「うん?手がどうかした周太?(別嬪笑顔)(手をつないだの照れてる周太かわいいな店のなかでも照れてたけど萌デレ)」
「あの手つなぐの恥ずかしくないかな?(だって英二こそ誰か見られていたら困るよね色んな人が英二のこと見てるのに)」
「恥ずかしくないよ周太、夫婦仲良いのって良いことだろ?(別嬪幸せ笑顔)(堂々としてくれて良いのになでも照れてるとこも可愛い幸×萌デレ)」
「ふ…照真赤(ふうふってうれしいけど照れちゃうどうしようこんなことまちかどでいうなんて照×困×幸)」
「顔赤いよ周太、ちょっと照れてる?(笑顔×Sデレ)(こんなことでも真赤になるなんて相変わらず可愛いほんと初心なまんまだな萌デレ)」
「…えいじぼくであそんでるでしょ?(照真赤×微怒)(また僕のことからかってる英二ったらもう困る僕ほんと真剣に心配してるのに)」
「周太で遊ぶんならベッドでがいいよ、周太?(誘惑笑顔×Sデレ)(こんなこと言うとまた真赤になるだろな)」
「……(照真赤)(なんてこというのえいじったらこんなまちなかでもうほんとにもう)」
「あ、周太、銀杏が綺麗だな?(笑顔)(ちょっと話逸らそう黙りこんだら下手すると怒らせるでも怒ってる顔も可愛いキレイ大好きだけど)」
「……きれいですね(照赤)(えいじったら話逸らしてごきげんとろうとしてるでも本当にきれいだね銀杏も英二も照×幸)」


久しぶりの英二と周太のデート譚2です、こういう平和なシーンは好きですか?

Favonius「少年時譚62」読み直したら校了+第80話「極月3」加筆まだします、
なんか夕飯のあと眠すぎて寝て起きたらついテレビ観ていました、のでこれから加筆ほかします、笑
雑談ぽいのもUP予定です、小説・写真ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続き書こうって励みになるので

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