薄紅の風、時も国境も超え
戀、茜さす光―万葉集×William Wordsworth
赤根指す 日の暮れ去けば 術を無み 千遍嘆きて戀つつぞ居る 詠み人知らず
薄紅の茜雲が西を指し駈ける、
そんな空に一日が暮れて去ってゆく時、どうしようもないよ?
ただ一夕に千遍でも哀しくなる、君を恋う想いに絡まれるまま佇んでる。
夕空の雲に薄紅色した君の衣を見てしまうんだ、だから夕暮れには恋しくて君に逢いに行く、茜雲のように駈けて。
今日の帰り道、こんな写真の空でした。
で、合うなって思った歌を『万葉集』から引いてみました。
これは巻十二に掲載される詠人未詳の相聞歌、誰が詠んだか伝わっていない恋歌です。
名無しの歌ですが、それでも千年以上の時を超えて今日の夕暮れに映る生命力があるなあと。
With those two dear ones-to my heart so dear-
When in the blessd time of early love,
Long afterward I roamed about In daily presence of this very scene,
Upon the naked pool and dreary crags,
And on the melancholy beacon, fell
The spirit of pleasure and youth's golden gleam-
And think ye not with radiance more divine
From these remembrances, and from the power
They left behind?
愛しき私の想い人ふたりと一緒に歩いた、心想う愛しい人と
若き愛の祝福された季節の、
あの同じ場所を、歳月を経て毎日のよう歩く時、
水枯れた池と荒涼とした岩山と、
そして切なき山頂の道しるべに、
あふれる喜びの心と若き黄金の輝きとが降り注いだ。
あれよりも神秘なる光輝を得られると、
数多の記憶と遺された力から
考えられるだろうか?
William Wordsworth「The Prelude Books XI[Spots of Time] 」の抜粋です。
上述の万葉歌は現在進行形の恋を夕空に見ていますが、これは記憶から今に続く恋を陽光に歌っています。
ちょうど返歌みたいだなと思ったので引用してみました、日本とイギリスの国境も時空も超えていますが。笑
いま第66話「光芒7」をリアルタイムで加筆中です。
これが終わったら短編一本UPするかと思います。
取り急ぎ、
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戀、茜さす光―万葉集×William Wordsworth
赤根指す 日の暮れ去けば 術を無み 千遍嘆きて戀つつぞ居る 詠み人知らず
あかねさす ひのくれゆけばすべをなみ ちたびなげきて こひつづぞおる
薄紅の茜雲が西を指し駈ける、
そんな空に一日が暮れて去ってゆく時、どうしようもないよ?
ただ一夕に千遍でも哀しくなる、君を恋う想いに絡まれるまま佇んでる。
夕空の雲に薄紅色した君の衣を見てしまうんだ、だから夕暮れには恋しくて君に逢いに行く、茜雲のように駈けて。
今日の帰り道、こんな写真の空でした。
で、合うなって思った歌を『万葉集』から引いてみました。
これは巻十二に掲載される詠人未詳の相聞歌、誰が詠んだか伝わっていない恋歌です。
名無しの歌ですが、それでも千年以上の時を超えて今日の夕暮れに映る生命力があるなあと。
With those two dear ones-to my heart so dear-
When in the blessd time of early love,
Long afterward I roamed about In daily presence of this very scene,
Upon the naked pool and dreary crags,
And on the melancholy beacon, fell
The spirit of pleasure and youth's golden gleam-
And think ye not with radiance more divine
From these remembrances, and from the power
They left behind?
愛しき私の想い人ふたりと一緒に歩いた、心想う愛しい人と
若き愛の祝福された季節の、
あの同じ場所を、歳月を経て毎日のよう歩く時、
水枯れた池と荒涼とした岩山と、
そして切なき山頂の道しるべに、
あふれる喜びの心と若き黄金の輝きとが降り注いだ。
あれよりも神秘なる光輝を得られると、
数多の記憶と遺された力から
考えられるだろうか?
William Wordsworth「The Prelude Books XI[Spots of Time] 」の抜粋です。
上述の万葉歌は現在進行形の恋を夕空に見ていますが、これは記憶から今に続く恋を陽光に歌っています。
ちょうど返歌みたいだなと思ったので引用してみました、日本とイギリスの国境も時空も超えていますが。笑
いま第66話「光芒7」をリアルタイムで加筆中です。
これが終わったら短編一本UPするかと思います。
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