「メジャーの打法」~ブログ編

野球、ゴルフを中心とするスポーツ動作論
『究極の打法』オースチンからボンズまで
 Amazonにて発売中

サイヤング賞

2009年12月23日 | 投法
 ちょっと遅くなったが・・・

 ナ・リーグは二年連続でリンスカムだった。彼のような投げ方もアーム式だと考えている。アリーグはグリンキ。全体のメカニクスはムッシーナと同じに見えるが(H・ベル)、腕の振りはリンスカムと同じだろう。いずれにせよ、どちらも変則投法にはちがいない。

 このような腕の振り方は日本ではいけないことになっている。しかし、「いけない」というときに比較の対象となるのは、アメリカン投法でも、ダルビッシュのような連続型でもない。あくまで風井論文の非連続型だ。日本に昔からある本格派の投法のことで、風井論文が出た1970年代は主流派だった。現代の投手では、マー君や、今年のドラフト目玉だった菊池雄星あたりはそうではないか?と見ている。その辺をあいまいにして「アーム式はよくない」と念仏のように唱えるのは困りものだ。

 非連続型はアメリカにはほとんどいないはずだから(A・ぺティットがそうではないか?と思ったことがある)、アーム式是非論はアメリカでは成り立たない。むしろペドロ、マダックス以降、評価は高まっているはずだ。少数派であるということが有利に働いているのかもしれないが、打ちづらさは旧来のアメリカン投法よりも上だろう。日本では「アーム式は肩に負担がかかる」といわれるが、アメリカン投法も肘に負担がかかってトミージョン手術を受けたりするわけだから、おあいこなのだ。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。