快読日記

日々の読書記録

「新 人間コク宝」吉田豪

2011年09月11日 | その他
《9/11読了 コアマガジン 2010年刊 【インタビュー】 よしだ・ごう(1970~)》

インタビューされた濃い男たち:梅宮辰夫/木村一八/K DUB SHINE/月亭可朝/ジェリー藤尾/蛭子能収/長門裕之/ミッキー安川/生島ヒロシ/三遊亭楽太郎/赤井英和/吉川銀二/新沼謙治/大和武士/ビートきよし/金山一彦

吉田豪のインタビューって対象への好き好きオーラむんむんで、受ける方はうれしいだろうなあ。
それでついついしゃべりすぎちゃって、読者はどんどんその人が好きになるというしかけ。
今回特によかったのは、月亭可朝・蛭子能収・ミッキー安川の3人。
これ読んだらあなたもこの3人の虜ですよ。

登場する「肉食系」男子たちは全員、実にうれしそうに自分がいかにやんちゃだったかを語っています。
吉田豪という、相手を気持ちよく語らせる天才を前にしたらなおさら。
でも、そこに「おれはまだまだ現役」みたいな見栄や粋がりが隠れてると、ちょっと殻が硬くてだめみたい。
そこへ行くと、今さら怖いものなんかない前出の3人は、肩の力も抜けてて最高でした。

そしてなんと言っても、長門裕之。
南田洋子を介護していた2009年7月と、彼女の死後2010年2月のインタビュー2回が収められています。
これは本当に心に染みる、ほとんど遺言です。
「あなたが好きだ、応援したい」と慕う吉田豪に対して、何の疑いも計算も演出もなしに、まるっきり信じ切って話をしている長門裕之がいい。
なんてきれいな人なんだ。
なんてかわいい人なんだ。
親子以上に年の離れた男二人の語らいが胸を打ちます。

/「新 人間コク宝」吉田豪
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