快読日記

日々の読書記録

読書中『ニセ科学を10倍楽しむ本』山本弘

2016年05月20日 | 暮らし・健康・理科っぽい話
5月17日(火)

『ニセ科学を10倍楽しむ本』(山本弘/ちくま文庫)、図書館でふと手に取ったら、最初のテーマが「水からの伝言」だったので、さっそく借りる。

以前勤めていたところでも、「ありがとう」とサインペンで書かれた容器に生花が活けられたものがあちこちに置かれていた。
うわー、オカルトだ!と鳥肌を立てたが、こういうものに眉をしかめていると“心が汚れた気の毒な人”(それは否定しないが)扱いを受けそうなので見て見ぬ振りをした。
こういうのが好きな人は、日木流奈くんや「現代のベートーベン・佐村河内守」に熱狂した人に違いない、と一方的に決めつけた(心の中で)。

あの花を置いていた彼女たちはまだ信じているのだろうか、あるいはそんな自分をはじているのか、いや、すっかり忘れて別の何かに乗り換えている、が正解かもしれない。


そんなことを考えながらこの本を読んでいたら、「認知負荷」という言葉を思い出した。
オカルトや陰謀説が楽しいのはこの「認知負荷」が軽い、つまり理解するのに頭にかかる負担が少なくて“わかる快感”だけを味わえるからだ、という話。
それに比べて本当のことというのは、たいていパッとしなくて刺激もない、地味で複雑なものだ。
そりゃそうだ、陰謀説って聞いてるだけでおもしろいもんな~と納得しながら寝る。
ノストラダムスの夢を見るかもしれない。