「この辺・・・だよねぇ?」
彼女と先輩は仕方なく後輩の家に向かう事になってしまった・・・。
「とっても大きな家なので、すぐに分かりますよ」
と、後輩は言っていた。
おそらく場所はあっているのだけれど、さっきからそれらしき家が見つからない。
この辺は、農家が多い為、どの家も比較的広い敷地の家が多い。
特に目立って大きな家もなく、せいぜい廃墟があるくらいだ。
「迷子になったって言って帰りましょうか?」
携帯も、場所によっては圏外になってしまうような所で、電波の入りが悪い。
正直、意地悪されている人の家になんて行きたくないし、あんなにしつこく家に来いと言ってたのも気味が悪い。
大体、本当にそれらしき家が見あたらない・・・。
「とりあえず、誰かに聞いてみて、分からなかったら帰ろう」
先輩自身は、別にどうでも良かった。
どちらかと言えば、強引さに負けた感じでやってきたのだ。
だが・・・。
人通りも全くない・・・。
こんな農村なら、畑なり田んぼなり誰かがいてもいいはずなのに、誰一人歩いてないのだ。
仕方なく、一軒の古い家に聞きに行く事にした。
「こんにちは・・・。」
呼び鈴らしきものは無く、玄関先で声をかけるが、誰も出てくる様子は無い。
何度か声をかけたが結局、誰も出てこず、あきらめて帰ろうとした。
その時だった・・・。
「あっ!先輩!いらっしゃい」
聞き覚えのある声だ。
振り向くと、そこには勝ち誇ったように満面の笑みを浮かべた後輩が立っていた・・・。
どう贔屓目に見ても、この辺にしては特別大きな家ではない・・・。
それより、そこは恐ろしいくらい不気味な家だった。
外から見れば、まるで廃墟。
手入れの行き届いてない古民家のようで、母屋らしきものも離れにあるのだが、それも不気味だった。
何より、家に入っても、薄暗い・・・。
「金田一シリーズに出てきそうな」と後で彼女が言っていたが、古くて不気味な家だったそうだ。
しかも・・・。
通されたのが、後輩の部屋とかではなく、分かりやすく言えばダイニングキッチンだろうか?
そこまで洒落た感じじゃない、ちょっと広めの台所の食卓のテーブルに座らせられた・・・。
相変わらず、後輩は彼女を無視して先輩にばかり話しかけていた。
先輩も異様な雰囲気の家に危機感を抱いていたのか、後輩が席を外した時に、小声で・・・
「頃合を見計らって、すぐに帰ろう」
と言ってきた。
彼女も先輩も特に霊感があると意識した事は無いけれど、
「これはやばい所に来てしまったかも・・・」
と感じるほど嫌な雰囲気の家だった。
ほどなくして戻ってきた後輩が
「家の中を案内します」と言ってきた。
「別に案内しなくてもいいよ・・・」とは思ったが、口にはできず・・・。
仕方なく後輩の後を付いて家の中を見せてもらった・・・。
部屋数は確かに普通の家よりも多かった。
だが、どの部屋も薄暗く、素敵な雰囲気は感じられなかった。
途中でトイレに行きたくなった彼女は、お客さんしか使わないというトイレに案内された・・・。
「ああ・・・もう早く帰りたいわ・・・」
そんな事を思い、トイレに入った途端、目の前の光景に彼女はギョッとし、背筋が凍りつく思いがした・・・。
彼女と先輩は仕方なく後輩の家に向かう事になってしまった・・・。
「とっても大きな家なので、すぐに分かりますよ」
と、後輩は言っていた。
おそらく場所はあっているのだけれど、さっきからそれらしき家が見つからない。
この辺は、農家が多い為、どの家も比較的広い敷地の家が多い。
特に目立って大きな家もなく、せいぜい廃墟があるくらいだ。
「迷子になったって言って帰りましょうか?」
携帯も、場所によっては圏外になってしまうような所で、電波の入りが悪い。
正直、意地悪されている人の家になんて行きたくないし、あんなにしつこく家に来いと言ってたのも気味が悪い。
大体、本当にそれらしき家が見あたらない・・・。
「とりあえず、誰かに聞いてみて、分からなかったら帰ろう」
先輩自身は、別にどうでも良かった。
どちらかと言えば、強引さに負けた感じでやってきたのだ。
だが・・・。
人通りも全くない・・・。
こんな農村なら、畑なり田んぼなり誰かがいてもいいはずなのに、誰一人歩いてないのだ。
仕方なく、一軒の古い家に聞きに行く事にした。
「こんにちは・・・。」
呼び鈴らしきものは無く、玄関先で声をかけるが、誰も出てくる様子は無い。
何度か声をかけたが結局、誰も出てこず、あきらめて帰ろうとした。
その時だった・・・。
「あっ!先輩!いらっしゃい」
聞き覚えのある声だ。
振り向くと、そこには勝ち誇ったように満面の笑みを浮かべた後輩が立っていた・・・。
どう贔屓目に見ても、この辺にしては特別大きな家ではない・・・。
それより、そこは恐ろしいくらい不気味な家だった。
外から見れば、まるで廃墟。
手入れの行き届いてない古民家のようで、母屋らしきものも離れにあるのだが、それも不気味だった。
何より、家に入っても、薄暗い・・・。
「金田一シリーズに出てきそうな」と後で彼女が言っていたが、古くて不気味な家だったそうだ。
しかも・・・。
通されたのが、後輩の部屋とかではなく、分かりやすく言えばダイニングキッチンだろうか?
そこまで洒落た感じじゃない、ちょっと広めの台所の食卓のテーブルに座らせられた・・・。
相変わらず、後輩は彼女を無視して先輩にばかり話しかけていた。
先輩も異様な雰囲気の家に危機感を抱いていたのか、後輩が席を外した時に、小声で・・・
「頃合を見計らって、すぐに帰ろう」
と言ってきた。
彼女も先輩も特に霊感があると意識した事は無いけれど、
「これはやばい所に来てしまったかも・・・」
と感じるほど嫌な雰囲気の家だった。
ほどなくして戻ってきた後輩が
「家の中を案内します」と言ってきた。
「別に案内しなくてもいいよ・・・」とは思ったが、口にはできず・・・。
仕方なく後輩の後を付いて家の中を見せてもらった・・・。
部屋数は確かに普通の家よりも多かった。
だが、どの部屋も薄暗く、素敵な雰囲気は感じられなかった。
途中でトイレに行きたくなった彼女は、お客さんしか使わないというトイレに案内された・・・。
「ああ・・・もう早く帰りたいわ・・・」
そんな事を思い、トイレに入った途端、目の前の光景に彼女はギョッとし、背筋が凍りつく思いがした・・・。