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『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』、サム・メンデス監督、アメリカ。2008年、119分。原題は『Revolutionary Road』。
ゴールデングローブ賞、最優秀主演女優賞受賞(ケイト・ウィンスレット)。
原作小説は、リチャード・イェーツ『家族の終わりに』(1961)。
dTVにて。
1997年の『タイタニック』以来、主演の二人が再び共演ということで話題になった作品だけど、初めて観た。
幻想を扱うドラマは難しいな。
「今ここ」から逃れようと最後までもがいた、ケイト演ずる奥さんのエイプリル。ディカプリオ演ずる夫のフランクは、あっさり「1950年代アメリカ」の幻想の流れに乗ることが出来たように見えた。
でもそれ自体は何とも思わない。幻想にからめとられるのが怖いとも思わない。
それはそれで冒険だから。
マイケル・シャノンが「ジョン・ギヴィングス」役で、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされている。
この「ジョン・ギヴィングス」が全て説明してくれるんだよね。精神を病んだ数学者という設定で。ズバズバと分析し、二人の面前で二人の心理を描写していく。これはちょっとズルイなと思った。
作品を観ている者には説得力をもって聞こえる、彼の分析(?)は、物語を説明してはくれるけど、同時に物語から少し優しさを奪ったようにも思える。
まあ、ホラーだからいいのか。
一般的とされる幻想に違和感を感じざるを得ない「ジョン・ギヴィングス」は、再び薬を飲んで、病室に戻されるんだろう。
ジョン、あなたのお父さんは、もう、あなたのお母さんの話を聞いていない。
補聴器のボリュームをゼロまで絞り、聞いている振りをしているのを知っているのかな。
そのテクニックを、エイプリルにも教えてあげたら良かったのかもしれないね。
当時のポスター↑
‘燃え尽きるまで’という副題しかり、日本では「‘あの‘二人の恋愛映画」みたいに売り込みたかったのかもしれないけれど、何か違う…。
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