不在の物語、閉じこもって夢を見ている駄々っ子の物語だ。
空が、日本の空とは違うなあと思った。最初はただ雲が撮りたかったんじゃないかと思った。乾いた空にただただ流れて行く雲。早回しの雲は、リズミカルで切なくて、なんとものびやかで力強い。
人間の一日も、色んな人の色んな一日がごたまぜのいっしょくたになって、早回しにしたら、もくもくと流れる雲のようになるかもしれない。そんなの自分は嫌だと言う人もいるかと思うけれど、私はわりとそれでいい。そういう感じは好きだ。それを見る自分は、高層アパートの一室にいる。ドアを開け、エレベータか階段で下へ降りてしまったら、一巻の終わり。宙に浮いた中間地点で、うじうじと雲を追っている。正視できないかもしれない。死んだ猫を思い出す。色んな事を思い出して、うっとりしてしまうかもしれない。そういえば関係ないけど、最近新しい夢を見るので、寝ていて楽しい。
トーマス・イムバッハ監督、2011年、スイス。
ドキュメンタリーとフィクションの間のような作品を撮っている監督らしいです。正にそういう映画だった。とっても面白い。ユーロスペースにて。
空が、日本の空とは違うなあと思った。最初はただ雲が撮りたかったんじゃないかと思った。乾いた空にただただ流れて行く雲。早回しの雲は、リズミカルで切なくて、なんとものびやかで力強い。
人間の一日も、色んな人の色んな一日がごたまぜのいっしょくたになって、早回しにしたら、もくもくと流れる雲のようになるかもしれない。そんなの自分は嫌だと言う人もいるかと思うけれど、私はわりとそれでいい。そういう感じは好きだ。それを見る自分は、高層アパートの一室にいる。ドアを開け、エレベータか階段で下へ降りてしまったら、一巻の終わり。宙に浮いた中間地点で、うじうじと雲を追っている。正視できないかもしれない。死んだ猫を思い出す。色んな事を思い出して、うっとりしてしまうかもしれない。そういえば関係ないけど、最近新しい夢を見るので、寝ていて楽しい。
トーマス・イムバッハ監督、2011年、スイス。
ドキュメンタリーとフィクションの間のような作品を撮っている監督らしいです。正にそういう映画だった。とっても面白い。ユーロスペースにて。