tokyoonsen(件の映画と日々のこと)

主に映画鑑賞の記録を書いています。

『第七の封印』、『野いちご』、『処女の泉』

2013-07-28 21:02:51 | 映画-た行
 ユーロスペースにて。イングマール・ベルイマン3大傑作選。

 白と黒のコントラスト。『野いちご』の冒頭、夢の街のシーンと、『第七の封印』の最後、「死の舞踏」のシーンが好きだ。曇天で撮ったというこのシーンで、人物は空と丘の間でひたすら小さくて、踊っているのか踊ってないのか良く分からない。引っ張られているようにも見える。誰が誰だか見分けもつかない。絶え間なく引っ張られて、誰も彼も一緒だ。『野いちご』の夢の街では、光と影が一層つよい。『処女の泉』では光と影だけ見ていれば、抑揚が話を教えてくれる。柔らかい光が気持ちいい。

 そして、筋が分かりやすいこと。ラストがどれも、微笑ましいこと。この人はきっと、親切な人だ。
 そう思って、良かったと思った。