アルベール・カミュの未完小説の映画化ということ。
アルジェリア出身のフランス人作家が、母を訪ねて、故郷のアルジェリアを訪れる。幼少期の回想と、紛争の激化しつつある現代(1958年)のアルジェリアが、境目も透明に、交互に映し出される。
なにか粛々とした気分になる。ほぼ自伝と言われている小説が原作なので、映画全体が、カミュの心のうちを探っているようにも思える。
曖昧で、引き裂かれて、宙吊りになっていて、未完。
カミュの心境は分かりようがないし、ついでに監督の心境も分からないけど、画面のアルジェリアの太陽と、海と熱気の中では、それが普通のあり方にも思えてくる。そういう立ち方は、バランス感覚と、周囲の環境が(たとえば太陽)しっかりと支えてくれることが必要なのかも。見えない布団(?)みたいに。故郷とは、見えない布団である。なんだそりゃ。あと母もかな。
新潮社から去年文庫本が出ているようなので、アルジェリアの(映画の中の)景色を思い浮かべながら、原作を読みたいと思った。たぶん、「最初の人間」が何を意味しているのか気になるから。曖昧でもいいけど。(ただ単に、ああいう景色が好きなのかもしれない。)
ジャンニ・アメリオ監督、2011年、フランス・イタリア・アルジェリア。
アルジェリア出身のフランス人作家が、母を訪ねて、故郷のアルジェリアを訪れる。幼少期の回想と、紛争の激化しつつある現代(1958年)のアルジェリアが、境目も透明に、交互に映し出される。
なにか粛々とした気分になる。ほぼ自伝と言われている小説が原作なので、映画全体が、カミュの心のうちを探っているようにも思える。
曖昧で、引き裂かれて、宙吊りになっていて、未完。
カミュの心境は分かりようがないし、ついでに監督の心境も分からないけど、画面のアルジェリアの太陽と、海と熱気の中では、それが普通のあり方にも思えてくる。そういう立ち方は、バランス感覚と、周囲の環境が(たとえば太陽)しっかりと支えてくれることが必要なのかも。見えない布団(?)みたいに。故郷とは、見えない布団である。なんだそりゃ。あと母もかな。
新潮社から去年文庫本が出ているようなので、アルジェリアの(映画の中の)景色を思い浮かべながら、原作を読みたいと思った。たぶん、「最初の人間」が何を意味しているのか気になるから。曖昧でもいいけど。(ただ単に、ああいう景色が好きなのかもしれない。)
ジャンニ・アメリオ監督、2011年、フランス・イタリア・アルジェリア。