「左平の要望」より、続きます…
尾崎豊の「卒業」のなかに、
♪「退屈な心、刺激さえあれば、何でも、大げさに、しゃべり続けた」
という歌詞があるが、僕達は全くこのとおりだった。
「退屈」ではなかったが、こんな些細な出来事でも、
自分たちにとっては大事件で、議論は続いた。
そして、結論のないままに、あくる日を迎える。
昼休憩が終わって、同じく「卒業」の歌詞のように、
♪「チャイムが鳴り、教室のい . . . 本文を読む
「『あれ』…やるか?」の続きです。
「おいおい、明日のホームルームどうする?」
「どうする?って、休むんか?、お前は幼稚園の子供や?」
「誰が!休む!て言うた!、切り抜け方を言うてるんやないか!」
と、ここでも、ボケたつもりのM2の言動に、被害者意識のある、
それを解しないM3がからみ、子供同士のもめ事が始まる。
そのあさましさに対し、
「お前ら、アホか!そんなことやってる場合やないわ!
さ . . . 本文を読む
「死神左平」の残していった、冷やかな余韻がトイレ中に漂っている。
それから、僕達は今まで見てきたホームルームでの惨劇を経験に、
T先生の、生徒に対するいたぶり方や傾向を話し合い、その対策を講じた。
そうする間にも「おい!おい!もう最悪やぁ~!見つかるなんて~」
と未練たらしく、自分が共犯者になったことを、未だ納得しない、M3に、
「もう、しゃあないやないか~、現場をおさえられてるし、
これは . . . 本文を読む
さて、「トイレでドバドバ」の続きです。…
「呆れて、モノも言えん!」と、T先生に言われた僕達4名。
これからの処遇は如何に?…
その前に、紹介しておこう、
「死神左平」…こと、T先生は「生物」担当の我組の担任である。
当時、年齢30代後半、身長は160cm程度、中肉の背格好。
たまにレイバンのサングラスを愛用する。
何故?「死神」か?というと、その言動がネチネチしていることと、
「生物」教諭ゆ . . . 本文を読む
高校生でも掃除当番はある。
その時、僕ら2年生、男子4名は、放課後の3時30分過ぎ、
「視聴覚教室」のある新館3階のトイレ掃除の当番だった。
“いや~な”当番が回ってきて、しょうがなしにやっているのである。
だから、気が入るはずもなし、ホースでダラダラと水をまき、
備え付けの「サンポール」は使い放題で、ほとんど一本を空にする。
それは、掃除したという形跡を辛うじて残しておく、ポーズのやり方だった . . . 本文を読む
我が校、進路指導部、Y先生との会話です。
「先生、パイロットになるには、どうしたらなれます?」
「もしかして?君が?…か?
とんでもなく大それた、あつかましいことを言うてるな!」
「まあ、それはそうとして、どの道にすすめばいいの?」
「そうやな~、『防衛大学校』へ合格して、パイロットとして養成されるか、
『航空大学校』へ合格するかやな~
どっちにしても、君にとっては、『行く道険し』どころ . . . 本文を読む
僕が高校1年生のとき、同じクラスのIさんに恋をした。
何故?恋したのだろう?
きっかけは、文化祭だったようだ。
僕達のクラスは模擬店でラーメン屋をした。
そのとき、僕はIさんと並んでラーメンの盛り付けをした。
男ながらエプロンをつけて楽しかった。
もちろん、彼女が横にいること、それは、もっと楽しかった。
授業中は、席が近く、常に彼女の存在を意識していた。
「エプロン、背中の結び目がはずれてるよ . . . 本文を読む
僕の高校時代の同級生にK君(以下Kという)がいた。
Kは見かけによらず、女性に対して積極的であった。
Kの家に、夜、遊びに行ったときのこと、
これから、同じクラスの女子Mさんに電話するという。
何故?Mさんなのかと、僕がわざと聞くと、
「あの子、かわゆい(可愛い)やんか~、かわゆいもん!~」
と、案の定、少し言葉がずれた表現を連発した。
何故なら、Kは前歯が欠けていたからだ。
それも、「森永キャ . . . 本文を読む
さあて、久しぶりに修学旅行の思い出を語ります。
二日目、阿蘇山から水前寺公園~三角からフェリーで天草を渡り、
いよいよ長崎へ、この日のお泊りは雲仙「新湯ホテル」です。
雲仙の硫黄の煙に囲まれながら、私達は夕刻、ホテルに到着しました。
前泊の「筋湯温泉」では、到着時間が遅く入浴もバタバタだった僕達。
その思いもあって、早い目にゆっくりお風呂に入りたかったです。
クラスの男子は26名を3部屋に、そ . . . 本文を読む
2月16日 妻と二人で岸和田のF病院へ行く。
N医師に「和歌山の日赤病院で手術を受けたい」と申し出る。
「自宅近くで、それがいいでしょう」と快く承諾され、
「紹介状」を書いてくれた。
その間、私達二人に対し、先日私に言ったのと同じように、
病状について再度説明をしてくれた。
また、自分達の不安を和らげようとしてくれたのか、
強調して、「幸運ものです!」と繰り返し繰り返し言ってくれた。
「手術するこ . . . 本文を読む