平和祈念公園

メインの２日目の朝、ハナコさんが宿泊してるホテルのしょーもないミスのせいで、
２時間も損してしまった。
う～ん、今思えば、もっとゴネてハナコさんの朝食券くらいゲットすればよかったなぁ。
でも、天使のちずちゃん（自称）と私（数年前まで謝る方の立場だった）だったので、
「いやー何事もなくて良かった、良かった」とつい、いい人を披露してしまったのだった。

さて、気をとりなして、ちずちゃんが今度は南部を案内してくれるとのこと。
途中から、どんどん細い裏道を通るちずちゃん。
あなた、なんでこんなところ知ってるの？っていうくらい、既にウチナーンチュ（沖縄の人）のちずちゃん（笑）
いやー、知識だけじゃなくて、こういうところも把握してるのね。さすが！

思ったより早く南部・糸満市の平和祈念公園＆資料館に到着。
狭い入り口を抜けた途端、目に入ってきたのは、「平和の礎」と言われる沖縄戦で亡くなった方々のお名前が彫ってある花崗岩でできた碑、碑、碑。
テレビで見たことはあったけど、想像以上のその数に言葉もありません。
ちずちゃんが「お名前が、かまど、とか生活関係の名前が多いんだよねぇ」とか言って和ませてくれるんだけど、
たぶん、一人だったら声をあげて泣いてしまったと思う。

永遠と続く活字だけど、その一塊の線の往復にはきちんと意味があって、
一行一行が人の名前で、そのひとりひとりに人生があって、
迎えなければいけなかった最期には、どんな思いで何を、誰を想い、そしてその瞳は何を見たのだろう・・・。
痛かったろう、怖かったろう、苦しかったろう・・・。
あぁ、同じ苗字が続いてるのは家族か、兄弟か・・・。
同じ場所で死ねたんだろうか？
戦争は、本当に嫌だ。
公式HPによると、刻まれてるのは、２４０,８５６人。
沖縄県人１４９,１７１人、県外人７７,１１４人、アメリカ人１４,００９人、イギリス人８２人、台湾人３４人、朝鮮人８２人、韓国人３６４人。
後から追加ができるように、最後尾には空き地がある。
・・・・これ以上、追加がありませんように。

それでも、戦争で死んだ証が後世まで伝えられて、沖縄戦で亡くなった方を羨ましくも思う。
紙一枚で愛する人と引き離されて、テニアン戦で死ななければならなかった徳ちゃん。
私には子供がいないから、せめて姪・甥に伝えていかなければ。
「この島で戦争があって僕達が死んだということを忘れないでください」
１０年前のあの時、テレビを通じて私の胸に届いたメッセージを忘れないように。