面白い話がいっぱいあります

身の回りには面白いことがいっぱいあります。大小の面白いことをレポートします。面白い話し方、面白く妄想する方法も。

(裏面白話 1)ネジ

2010-09-17 23:53:10 | 日記
電車に乗っていると足元でコツッという音がした。
足元に小さなネジが落ちてコロコロころがっている。
僕から落ちたようだ。
ねじまきおのニックネームで二十数年になるが僕にネジで留めてある部分はない。
ないはずである。
しかし、小さいときにそんな手術が行われていて内緒にされていたのかもしれない。
母親に聞いたら『実は・・・』とか言いそうである。
そんな母親である。
僕の誕生日も11月3日だと思っていたら、小学校5年生のときに
『あんたは、ほんまは、11月2日生まれ』 と、あっさり言われた。
『11月3日は、結婚記念日やし祝日やからめでたいし、3日にした』 そうである。
だから僕の戸籍には、嘘が書かれている。
そんな母親である。
そんなことは、もういい。
何のネジだ?
体の一部がネジで留めになっているのか?
耳? 触ってみる。 ちゃんとある。
鼻? ちゃんとある。
だいたい、眼鏡の安定もいい。
指? ちゃんとある。
他にネジで留めてありそうな部分。
ある。 もうひとつ。
今は、確かめられない。
そう言えば、ズボンの裾からネジが出てきたような気がする。
外れかけているのか?
もう、外れてしまったのか?
もう落ちた後?
周りを見回す・・・・・・・ない。
あっ、さっき、駅に入る前 犬にえらく吠えられた。
あのときだ。
あのときに違いない。
ネジだけでも拾っておくか。
今度実家に帰ったときに母親にそのネジを見せ、
『電車乗ってたら こんなん落ちてきた。留めてたものももうない。 
お母さん、戸籍上の嘘は、誕生日だけと違うかったんと違う?僕は、ほんまは・・・いえ、私は・・・』
母親は、こう言うだろう。
『あっ 取れたん?ごめんごめん。もっとちゃんとネジっとけばよかったなあ。
なくしてしもたん? えっ犬に・・・?えらいこっちゃなあ。お父さんが使ってたやつやったらあるで。お仏壇の引き出し開けてみ』
そんな母親である。

裏面白話は、私の大学時分の友人が、ちょっとH系の面白話を書いて欲しいらしく、
挑戦してみました。
気が向いたらまた書きます。

この話は、先日東京出張で山手線に乗っていたときに、足元にネジがころがっているのを
見て書いたものです。ですから、他の面白話とは違いフィクションです。