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意思による楽観のための読書日記

ダーク・ハーバー デイヴィッド・ホスプ ****

登場人物のキャラクター設定が細かく、アメリカ社会に生きる人達の価値観を浮かび上がらせていて面白い。パトリシア・コーンウェルが書くアメリカ人はもっとどぎつくデフォルメされているといってもいいほどだが、ホスプは控えめに描く。それでも、孤児として育った過去があり、街のチンピラから勉学で這い上がり弁護士となった主人公のフィン、自立心旺盛だが女性的な心も持つ警部補フラーティ、世の中を斜に構えて見るベテラン刑事のコズロウスキなど、魅力的な登場人物が立ちまわる。

フィンの同僚の女性弁護士で元恋人のナタリーが死体でボストン湾で見つかり、殺しの手口から連続娼婦殺人事件の犯人による犯行と思われた。警察から身元確認を要請されたフィンはその前の日の夜にナタリーと会っていたのだ。ナタリーはフィンに相談を持ちかけようとしたのだが、元恋人との心の軋轢を感じたフィンは先に店を出てしまったのだ。悔やんでも悔やみきれないフィン。

ナタリーが担当していた事件の弁護をフィンが引き継ぐことになるが、その裁判の証拠としてナタリーが集めていた資料から、フィンは弁護のクライアントに疑いを持つことになる。警察では連続殺人犯を追う担当にフラーティとコズロウスキ、新人警官のストーンがアサインされ、ストーンはふとした偶然から連続殺人犯を捕まえる。殺人犯の供述から彼が今までの殺人の犯人であることを突き止めるが、彼はナタリーは殺していないと主張、フラーティはフィンに好意を持ちながら疑いを抱き、容疑者と考え逮捕してしまう。

フィンは、ナタリー殺人犯の証拠を手に入れるが、警察から釈放された直後フィンは何者かに拉致されてしまう。フィンが殺人犯ではないことを知ったフラーティはフィンを探すが、拉致されたことを知り、なんとか救出しようとコズロウスキとともに拉致された場所を探る。早く見つけなければフィンが殺されてしまう、必死に探すフラーティ。

一気に読んでしまうストーリーテリングの力はデビュー作とは思えないほど、次作も読んでみたい。



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