『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

筋縞泥鰌

2014-02-03 | 淡 水 魚
 一言で「ドジョウ」と言っても、その対象とする種はそこそこ広範囲になります。
 ドジョウ類は、「ドジョウ属」「カラドジョウ属」「アジメドジョ属」「シマドジョウ属」「フクドジョウ属」「ホトケドジョウ属」の6属に分けられます。
 その内「シマドジョウ属」「ホトケドジョウ属」以外は1属1種です。
 そして「ホトケドジョウ属」が4種、「シマドジョウ属」は、なんと14種が存在します。

 前置きはこのくらいで、画像は『スジシマドジョウ中型種』です。
 ところが、昨年改訂版が出た、主に魚類の同定のバイブルとなっている検索図鑑では『チュウガタスジシマドジョウ』に和名が変更されました。

 元々種名に「中型種」などと銘打っていること自体暫定的な感じがしていましたが、新たな名前も...
 何だかなぁ~といった感じです。



 さらに『スジシマドジョウ小型種東海型』『スジシマドジョウ小型種山陰型』といった種は、それぞれ『トウカイコガタスジシマドジョウ』『サンインコガタスジシマドジョウ』に改名されました。



 このたくさんの“カタカナ”の羅列には参ってしまいます...
 例えば『トウカイコガタスジシマドジョウ』の場合、東海地方に「中型」「大型」のスジシマドジョウやドジョウがいないのであれば、『トウカイドジョウ』でいいのではないかと思ってしまいます。
 まだ今後分化することを睨んでの暫定処置なのでしょうか...?

 これらの名を頻繁に使うのであれば、PCの辞書に語句登録するしかありません!(笑)

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8 コメント

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Unknown (fossil1129)
2014-02-03 20:45:32
DNAによる分類がされるようになってから
いろんな生物で、分類の細分化が進んでいるようですね。

淡水魚の場合、水系ごとに分化が進むので
差異が出てくるのは当然です。

ブルーバックスの「巨大津波は生態系をどう変えたか」という本を読んで、
いろいろと考えさせられています。
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自然の流れ (仙人)
2014-02-04 00:11:35
fossilさん

ご紹介の本、読んでいませんが、巨大津波も自然現象なので、それによって変えられた生態系も自然の流れのうちの一つですよね...
どういった切り口で書かれているのか一度読んでみたいと思います。

生物の分類については、直接に影響のある仕事をやっているのでいろんな思いがあります。
純粋に研究としてやる分には興味深く面白い分野ではありますが、実際にそれを参考にモノを書く方は、すごく振り回され、過去の成果もすべて新分類に合わせ...
あくまでも愚痴ですが、これにかかる労力は計り知れません。
研究・調査・学習、色んな局面での思いも違います。
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DNA (在来種)
2014-02-04 08:23:31
  親子の鑑定がニュースになってましたが、DNA鑑定の技術が確立されるまでの分類・同定って地味な作業だったんでしょうねぇ。

 形態だけでなく生理的・生態的その他諸々・・・の特徴を比較検討して。

 命名権が与えられるのも納得でしたが、DNAだと機械の性能次第になって、学名の最後には鑑定に使用した機種名がついたりして(笑)。

 いやいや、不謹慎な妄想でした。
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多様性 (仙人)
2014-02-04 17:57:38
在来種さん

人間の事は別にして、絶えず環境の事は考えているのですが、遺伝子の多様性については少々??の部分もあります。
外来種との交雑問題や、絶滅危惧種の保存については、確かに守っていく必要があると思いますが、DNAレベルまで掘り下げ、種を分化して行く事に疑問を感じる時もあります。
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Unknown (fossil1129)
2014-02-04 20:34:56
鑑定に移用した機器の名前が学名につくなんて、
ナイス、ブラックジョークです(笑)
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過程 (在来種)
2014-02-05 09:50:11
  「分化」で思い出しましたが「ダーウィン・フィンチ」みたいに、変化の過程がDNAの変化として記録されるとなると、それなりに面白いかもとも思いますが気の遠くなるような・・・。

 人間のことは別にして、オオサンショウウオの混血化や北限のサルにカニクイザルが接近中とか。

 先日もキタリスのニュース。

 GWに木曽川に行く予定ですが、朱点の出たイワナとかが釣れますがも嬉しくないし、不気味です。

 そんな原因を作っている人間は、別にできない問題ですね。
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同定者 (仙人)
2014-02-05 22:10:39
fossilさん

同定(命名)社の名前がつく学名もありますから、同定機器の名前がついても不思議ではありませんね...(笑)
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ニホン (仙人)
2014-02-05 22:14:08
在来種さん

外来種による混血化は重大な問題ですね。

そのせいで、近年あえて日本固有の種に“ニホン”“ニッポン”を付属させて標準和名にする例が増えています。
『ニホンスッポン』『ニホンイタチ』『ニホンウナギ』...
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