『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

植物化石

2013-12-29 | 化    石
 今年は本当に数える程しか化石採集に行けませんでした。
 丸一日化石採集だけに費やしたのは、5日程度だったと思います。
 せめて月に一回ぐらいのペースでは化石採集にも行きたいのですが.....
 行かなければ、標本も全く充実しません。
 現実は、行ってもなかなか良い物にはめぐり合えませんが...

 一方、時々出張の行き帰りなどで若干時間があると産地に寄ってみたりします。
 寄るといっても大概がスーツを着ているので、真剣に産地に行くというよりは、道路沿いに落ちている転石を見る程度ですが...

 上の化石は、中生代ジュラ紀後期から白亜紀前期にかけての地層、手取層群の植物化石です。
 シダ植物の『オニキオプシス』かと思われます。
 雨の日だったので、ゆっくり車を走らせながら、車の中から道路脇の転石を眺めている時に石の表面に見つけました。
 本来であれば、周辺をじっくり探索してみたかったのですが、生憎の天気、さらには時間もありませんでしたので、これを得たのみでした。

 次は、石鎚山系の久万層群明神層、約4,000万年前の化石です。
 標高1,500mを走る道路の脇に転がる転石です。



 ここは以前にも通過した際に植物化石を見ていましたが、今回葉っぱや炭化した植物編の中に変わった丸い模様が見えました。
植物の球果のようですが...



 おそらく『セコイア』の球果ではないかと思われます。

 『メタセコイア』と『セコイア』の球果を比較した場合、前者は鱗片が十字対生するのに対し、後者は螺旋状になっています。
 化石では分かりにくいかと思いますが、『セコイア』だと判断しました。

 考えてみると、一日頑張って産地にいても大した収穫もないのに対し、ついでに寄った場所で、大したものではないにしても、化石を見つけることができる...
 皮肉なものです。

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2 コメント

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Unknown (fossil1129)
2013-12-30 16:34:44
かつて、大垣の金生山で、
植物化石を拾ってぎょっとしたことがあります。

どうやら手取の石だったようで、
「誰や!こんなトコに捨てたのは」

化石産地に別産地の石を投棄するのはやっていない私です。
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う~ん (仙人)
2013-12-30 23:32:31
fossilさん

それは困ったことですね...

正式に発表しようとしても、どこかで誰かが気づくでしょうが、
全く詳しくない人がそのまま信じ込んだら、それはそれで罪なことになりますね。
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