一発目でお目当ての“オウムガイ”が出たので、もういいと思いつつも...
やはり他のものも気になりついつい...
通称『ホワイトソックス』とか『サンタクロース・シュリンプ』と呼ばれる、『シロボシアカモエビ』です。
西部太平洋、インド洋に生息し体長10cm程度になるようです。
生きたやつは本当に綺麗です。

こちらは本邦でもお目にかかれる、『シオマネキ』です。
♂の片方のハサミが以上に大きく、干潮時に穴から這い出てきて干潟でハサミを振る光景は見ていて飽きません。
最近フィールドでも観察しています。
また実物も紹介いたします。
夜景を撮影していると何やら足下に気配が...
「んっ?何じゃコイツは...」
イタチ...ミンク...体毛の色が違うなぁ...オコジョ...まさかサイズが全然違うし...
イタチの仲間には間違いないけど...
いうなれば“シロイタチ”って感じが...
そうそうコイツは間違いなく別名“シロイタチ”つまり『フェレット』ではありませんか!
『フェレット』は野生の『ヨーロッパケナガイタチ』を家畜化、改良したものとされていますが、詳細は不明です。
しかしなぜこんな場所に...?
いわゆる“捨てフェレット”なのでしょう。。。
全然こちらを怖がる風もなくエサをねだるために近寄ってきた様子です。
つまり最近までペットとして飼われていたものと考えられます。

ペットが捨てられるとなると、“野生化”の問題が発生しますが、『フェレット』の場合は発情期に体臭が非常に強くなったり、凶暴になるため去勢・避妊の処置がされているので、自然の中で繁殖して増えていく可能性が低いです。
ただしこれはあくまでも大手のペット流通業者などが扱っている場合で、国内でフェレットの販売、流通、飼育、繁殖を制限する法律等は無いので、そういう処置がされないまま流通して、飼い主が飼いきれずに捨てる事もまた考えられます。
また、『フェレット』は生後数日で汗腺が消失してしまうため体温調節が苦手で、冬の寒さももちろんですが、特に夏を乗り切るのは非常に厳しいのではないでしょうか。
ふと気付くと、駐車場脇のゴミの袋に吸い寄せられていきました。

ホントに人間は困った生き物です。
どこにでもゴミは捨てるし、ペットも捨てるし...
両方が合わさってまた問題も拡がるし...
しかし、一番迷惑を被っているのは他ならぬ『フェレット』です。
人間によって造られた本来野生にいる生き物ではないのに、彼らにとって劣悪な環境に捨てられ、エサの捕り方も生きていく術さえ知らないのに...
生き物を飼うって事は、その生き物の生殺与奪の権利一切を預かっている事なのですから、そこに発生する責任の重さって言うのを重々考えなければなりませんね。

< 十三峠 >
伊勢産の『アワビ』です。
寝る間を惜しんで磨きに磨きました。(笑)
ただ...最大の失敗は磨く前の画像を撮っていなかった事です...

“Before”の画像があれば、これが如何に美しいかが分かって頂けたと思うのですが...

それにしても、貝は不思議です。
海水等から成分を吸収しながらこういった殻構造を造っていくのですから...
まさに“自然の美”です。
< 伊勢 >
画像は以前紹介した“内浦層群”の『ムカシスカシカシパンウニ』の化石です。
棘皮動物のウニの仲間です。
現生にもウニ綱タコノマクラ目カシパン亜目スカシカシパン科に『スカシカシパン』という生き物がいますが、ほとんど変わらぬ形をしています。
化石の上にボタンのようなものが乗っていますが...
直径約14mmの白い物体です。
先日伊豆に行ってきた時に使った旅行カバンのポケットから出てきました。
「そう言えば...」
伊豆下田沖水深約50mの海底の生物を採取して、調査している中から出てきたものの一つです。
ポケットに入れて忘れていました。
アップにすると

おそらく『タコノマクラ』だと思われます。
化石と5枚の花びらマークが一緒です。
『スカシカシパン』と近縁で、ウニ綱タコノマクラ目タコノマクラ亜目タコノマクラ科の生き物です。
“菓子パン”“蛸の枕”いずれも楽しいネーミングです。
< 下田沖 >
棘皮動物のウニの仲間です。
現生にもウニ綱タコノマクラ目カシパン亜目スカシカシパン科に『スカシカシパン』という生き物がいますが、ほとんど変わらぬ形をしています。
化石の上にボタンのようなものが乗っていますが...
直径約14mmの白い物体です。
先日伊豆に行ってきた時に使った旅行カバンのポケットから出てきました。
「そう言えば...」
伊豆下田沖水深約50mの海底の生物を採取して、調査している中から出てきたものの一つです。
ポケットに入れて忘れていました。
アップにすると


おそらく『タコノマクラ』だと思われます。
化石と5枚の花びらマークが一緒です。
『スカシカシパン』と近縁で、ウニ綱タコノマクラ目タコノマクラ亜目タコノマクラ科の生き物です。
“菓子パン”“蛸の枕”いずれも楽しいネーミングです。
< 下田沖 >
下田の海の朝の散歩中、『アカテガニ』に出逢いました。
『ベンケイガニ』とかなり似ていますが、甲羅の様子や光沢などから前者と思われます。
陸上生活に適合した(しつつある)カニで、“鰓(エラ)呼吸”でありながら特殊な方法で主に陸上で生活しています。
その方法とは、人間が空気を持って(ボンベに詰めて)水中で行動できるのとは逆で、『アカテガニ』は水を持って(口に含んで)陸上で呼吸します。
カニは鰓を通過させ水から酸素を取り込み、再び水を空気に触れさせることで空気中の酸素を取り込み、再度鰓を通過して酸素を取り込むといった方法、つまり循環方式で水に溶け込んだ酸素を取り込んでいます。
さて、カニが「床屋」ではありませんが、口の周りに“泡”をいっぱいためた状態を眼にされたことがあるかと思いますが、これはカニにとっては非常に危険な状態なのです。
陸上では同じ水を何回も循環して使うため、徐々にその水に“粘り気”が出てきて泡のような状態になる訳です。
こうなると呼吸がうまく出来なくなり窒息する恐れがあります。
泡を吹く前に、水に戻って新しい水を供給する必要があるのです。
カニのいる崖の上に『ノカンゾウ』が咲いていました。

『アカテガニ』と同じような色をしています。

この花とカニを見比べながら、『アカテガニ』は満月の夜に陸から波打ち際に入り、産卵して、その後子供達を見守るために崖の上で『ノカンゾウ』になる...
などと考えていました。
なんか絵本の題材にでもなりそうです。
< 下田 >
河口域は淡水と海水が混じり合う汽水域です。
さらに潮の干満の影響を受けるため、水位が大きく変わります。
潮が引いた干潟ではヨシが根元まで空中に姿を見せ、その周りにはいくつもの穴が見られます。
そして穴の周囲には小さな泥団子がたくさん並んでいます。
『コメツキガ二』のお食事痕です。
さらに潮の干満の影響を受けるため、水位が大きく変わります。
潮が引いた干潟ではヨシが根元まで空中に姿を見せ、その周りにはいくつもの穴が見られます。
そして穴の周囲には小さな泥団子がたくさん並んでいます。
『コメツキガ二』のお食事痕です。
ちょっと川が見たかったので、保津川の近くに車を走らせると、保津川に流入する支流でダイサギを見かけて、写真を撮ろうと車を止めると...
ダイサギの向こうに気になるモノが...
正面に回って見ることにしました。

田んぼの用水路から支流への合流部です。

しっかり魚道が付けてありました。
有史後、稲作が日本に伝来してから水田環境を多くの生物が利用しています。
代表的なものは淡水魚類で、ドジョウやフナ類、タナゴ類、ナマズなどなど...
用水路を住処にする魚もいますし、川から用水路を通って田んぼの中に進入し産卵する魚もいます。
「圃場整備」という田んぼの近代化・合理化により用水路がコンクリートの三面張りとなり、田んぼ⇔用水路⇔川の間に落差が出来たため、魚が利用する事ができなくなりました。
農薬の使用は、魚をはじめゲンゴロウやタイコウチなどの水生昆虫にも大打撃を与えました。
一度壊してしまった環境を再び取り戻そうという動きは大切な事です。
純然たる自然環境ではありませんが、人間の営みと共に育まれてきた“水田”や “里山”といった『二次的自然』を大事にしていきたいです。
放置すれば荒れる一方です。
子どもたちが近寄れる農地になればいいのに...
< 亀岡 >
最近どこの川でもめっきり姿が少なくなった『テナガエビ(手長海老)』です。
全長2,3cm程度のヌマエビやスジエビはまだまだ見られるのですが、この『テナガエビ』はなかなか見る事が出来ません。
『モクズガニ』『サワガニ』と並んで魚以外の“清流の味覚”です。

多分食べた事のない方もいらっしゃると思いますが、塩茹でや素焼きで素朴な甲殻類の味が楽しめます。
夏場に清流で潜りながら捕まえて、川原で料理したら...
たまりませんねぇ!
<in 益田川水系 >
全長2,3cm程度のヌマエビやスジエビはまだまだ見られるのですが、この『テナガエビ』はなかなか見る事が出来ません。
『モクズガニ』『サワガニ』と並んで魚以外の“清流の味覚”です。

多分食べた事のない方もいらっしゃると思いますが、塩茹でや素焼きで素朴な甲殻類の味が楽しめます。
夏場に清流で潜りながら捕まえて、川原で料理したら...
たまりませんねぇ!
<in 益田川水系 >
宮川水系で出逢った甲殻類を3種紹介します。
まず上画像は『モクズガニ(藻屑蟹)』です。
中華料理の食材として有名な『シャンハイガニ(上海蟹)』とは近縁になります。
ちなみに学名はそれぞれ、
『モクズガニ』 : Eriocheir japonicus
『シャンハイガニ』 : Eriocheir sinensis
と、前者が日本(japonicus)、後者が中国(支那;sinensis)が種小名として付いています。
『モクズガニ』は、河川から海に下って産卵し、海で生まれた稚ガニは河川を遡上して河川内で成長する回遊性を持つカニです。
最近は川漁師の数も減って、なかなか魚屋はもちろん市場に出回る事もありませんが、なかなかの美味です。
特に海で採れた内子(お腹の中の卵)を持ったメスは絶品で、卵自体も美味しいですが、ぶつ切りにしてダシを取ったら最高の味噌汁が出来上がります。
あ~久しぶりに味わいたいものです。
↓お次は『サワガニ(沢蟹)』です。

ここで見かけた『サワガニ』は全て水中にいました。
カニなので当たり前かも知れませんが、普通昼間に『サワガニ』を見かける時は、大概岸辺の石の下や隙間とか湿っている場所といった陸上である場合が多いですよね。
また経験上、潜水している時に水の中でサワガニに出逢う事はほとんどありません。
昼間出逢うものの一応夜行性のカニなので、エサの採りやすい水中を主な活動場所とするのでしょうか?
夜の陸上はキツネやタヌキといった天敵が徘徊しており、危険が一杯ということもあるのでしょうか?
↓最後は画像だけでは判断が困難ですが、『スジエビ』の仲間だと思います。
(もしかしたら『ヌマエビ』の仲間かも...)

水生植物の繁みの中や水際部の植物の根や茎の周り、水中の沈木や構造物周りに生息しています。
彼らは水中の落ち葉や枯れ枝をバクテリアなどが分解したデトリタスと呼ばれる有機物や魚や他の生物の死骸などをエサにする、いわゆる川の掃除屋です。
もちろん自らが重要な魚類のエサともなります。
つまり河川生態系の底辺部分を支える重要な存在なのです。
<in 宮川水系 >
まず上画像は『モクズガニ(藻屑蟹)』です。
中華料理の食材として有名な『シャンハイガニ(上海蟹)』とは近縁になります。
ちなみに学名はそれぞれ、
『モクズガニ』 : Eriocheir japonicus
『シャンハイガニ』 : Eriocheir sinensis
と、前者が日本(japonicus)、後者が中国(支那;sinensis)が種小名として付いています。
『モクズガニ』は、河川から海に下って産卵し、海で生まれた稚ガニは河川を遡上して河川内で成長する回遊性を持つカニです。
最近は川漁師の数も減って、なかなか魚屋はもちろん市場に出回る事もありませんが、なかなかの美味です。
特に海で採れた内子(お腹の中の卵)を持ったメスは絶品で、卵自体も美味しいですが、ぶつ切りにしてダシを取ったら最高の味噌汁が出来上がります。
あ~久しぶりに味わいたいものです。
↓お次は『サワガニ(沢蟹)』です。

ここで見かけた『サワガニ』は全て水中にいました。
カニなので当たり前かも知れませんが、普通昼間に『サワガニ』を見かける時は、大概岸辺の石の下や隙間とか湿っている場所といった陸上である場合が多いですよね。
また経験上、潜水している時に水の中でサワガニに出逢う事はほとんどありません。
昼間出逢うものの一応夜行性のカニなので、エサの採りやすい水中を主な活動場所とするのでしょうか?
夜の陸上はキツネやタヌキといった天敵が徘徊しており、危険が一杯ということもあるのでしょうか?
↓最後は画像だけでは判断が困難ですが、『スジエビ』の仲間だと思います。
(もしかしたら『ヌマエビ』の仲間かも...)

水生植物の繁みの中や水際部の植物の根や茎の周り、水中の沈木や構造物周りに生息しています。
彼らは水中の落ち葉や枯れ枝をバクテリアなどが分解したデトリタスと呼ばれる有機物や魚や他の生物の死骸などをエサにする、いわゆる川の掃除屋です。
もちろん自らが重要な魚類のエサともなります。
つまり河川生態系の底辺部分を支える重要な存在なのです。
<in 宮川水系 >
阿波の奥地に行った時に奇妙なものに出逢いました。
“奇妙”と言ってしまうと彼(ハサミが大きいので多分)に失礼ですが、こんな感じです。↓

普通はあんな感じなのですが...
山奥の沢で見つけた『サワガニ(沢蟹)』です。
『サワガニ』は一般的に赤褐色を思い浮かべますが、朱色系やこの青系も存在しており、さらにその中間色系のものもいます。
これは“アルビノ”といわれる色素異常とは異なり、地域によってそれぞれの色素を持つ個体群が維持されているようで、異なる色が混生する場合は少ないようです。
ですから地方によって人の『サワガニ』の色に対する認識は異なっており、赤と言う人もいれば、茶色と言う人もいるわけで、もちろん青色と言うのもありなのです。
<in 那賀町 >


環境省レッドリストの準絶滅危惧種『ハクセンシオマネキ(白扇潮招)』です。
希少種に位置付けられていますが、かなりたくさんの個体を確認する事が出来ました。
しかし、やはり希少種と呼ばれるものにはそれなりの理由があって。限られた特定の環境(干潟の特殊な底質)で局所的にしか生息していません。
つまり他の種に比べて色々な異なる環境への適応能力が低いというか、選択性が強いということです。
う~ん...言い換えれば“違いが分かる”生き物なのです。

トップの画像もそうですが、↑も♂です。
『ハクセンシオマネキ』の雌雄は実に簡単に区別する事が出来まして、片方だけハサミが大きいのが♂、両方とも小さいのが♀です。
↓当然♀の画像も必要ですよね。

一目瞭然ですよね。
でも考えると、♀は両方のハサミで食事が出来ますが、♂は片方でしか出来ません...
効率が悪いです。
どう見ても♂は大きいハサミでエサをつまんでも口に持っていけそうな気がしません。
♂の大きい方のハサミは“潮を招く”デモンストレーションか他の♂との戦いにしか使われません。
という訳でバトルです。↓

この時は縄張り争いをしていたようです。
しかしいつ見ても激しい戦いには発展しません。
ハサミを振り上げて威嚇しあうか、精々ハサミどうしで挟んで押し合いをする程度です。
それで相手の実力が分かったら負けた方はカサカサ逃げていきます。
何とも見習うべき平和主義者ですね。
<in 加古川 >


底生生物とは水中(特に水底)に生息する陸上昆虫の幼虫や遊泳性の水生昆虫を指します。
前者はトンボの幼虫のヤゴやホタル、カゲロウなどなど。
後者はゲンゴロウ、ミズカマキリなどなど。
その他シジミ、タニシなどの貝類やエビ・カニも含まれます。
という訳で、兵庫県のとある川に底生生物の調査にきています。
前者はトンボの幼虫のヤゴやホタル、カゲロウなどなど。
後者はゲンゴロウ、ミズカマキリなどなど。
その他シジミ、タニシなどの貝類やエビ・カニも含まれます。
という訳で、兵庫県のとある川に底生生物の調査にきています。
のんびりとした干潟の平和な昼下がり、「チゴガニ」のニアミスの発生です。
「なんじゃ~!やるんか~?」

「おおっ!ムムッ!?」

「参った~!」

睨み合いだけで決着が付いてしまう、何とも平和なバトルです。
平和な干潟には平和な光景が一番です。
ただ、いつもみたいに両者が同時にハサミを振り上げたら...決着がいつまでも付かないか、バトルに発展してしまうかも...
<in 吉野川 >
「なんじゃ~!やるんか~?」

「おおっ!ムムッ!?」

「参った~!」

睨み合いだけで決着が付いてしまう、何とも平和なバトルです。
平和な干潟には平和な光景が一番です。
ただ、いつもみたいに両者が同時にハサミを振り上げたら...決着がいつまでも付かないか、バトルに発展してしまうかも...
<in 吉野川 >