今年最も多く出逢った“カニ”のひとつである『シオマネキ』です。
干潮時に干上がる“干潟”に生息し、オスの片方のハサミが大きい事で知られています。
この大きなハサミを振り上げる動作が「潮を招いている」事にたとえられ『シオマネキ』の名前が付いています。
このオスのハサミは個体によって左・右どちらかが大きくなり、その割合は1/2でほぼ同じ程度のようです。
画像はオス・メスの両方が写っています。
“干潟”の消失や減少により生息域が狭められその数を減らしていましたが、近年“干潟”の重要性の認識と共に“干潟”の造成や保護事業により『シオマネキ類』を保全しようとする試みが実施されています。
環境省レッドリストの「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定されています。
以前は「準絶滅危惧(NT)」だったのですが、2006年のレッドリスト見直しにより、希少度がランクアップされました。
オスのハサミは実に見事です。
小さい方と比べたら格段の差がありますが、正直なところ用途は...あまりありません。
精々“潮を招く”か“誇示する”使い方しかありません。
食事は、小さいハサミで泥をすくい上げ、泥中のデトリタスや珪藻などを濾してエサとします。
観察していると、小さい方のハサミは大活躍です。
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